バロックで聴いた「悲愴」 | やるせない読書日記

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今日も晴天。いい天気である。


家のことなど片付けてから、渡辺千萬子の「落花流水」を読む。


岩波書店刊行で1800円もしたが、頁数も少なく内容も週刊誌程度のもので音楽を聴きながらでも頭に


入る。一番笑えたのは谷崎潤一郎に頭を踏んでくれと頼まれて渡辺が踏みつける場面だった。マゾヒスト


って本当にいるのだと感心した。図書カードがあったので購入した本。


「山猫」の感想文を書いて、あーでもないこーでもないと修正していたら文章が無くなってしまった。久しぶり


に「ドリームガールズ」「元ちとせ」クラプトンのライブ「ONE MORE CAR ONE MORE RIDER」を聴く。


3時に西荻窪でYさんと待ち合わせ。歩いて「バロック」という吉祥寺のクラシック喫茶に行く。


私語禁止。コーヒー、800円。ウェイトレスのお姉さんがむちゃくちゃきれい。客はオヤジばかり。


気の利いた若者はこんな日は車でも転がして海や山に繰り出していることだろう。僕はクラシックに疎くて


何の曲か分らなかったが交響曲が大音声で流れていた。とっても大袈裟で通俗的なフレーズがあるので


笑ってしまった。店を出てからYさんに「あれはチャイコフスキーの悲愴という曲でね。チャイコフスキーは


ゲイでどっかの貴族との関係がばれて、死んじまえ。と言われて悲観して作ったのがあの曲なんですよ」


ああそうですか、オカマがばれて死んじまえと言われて作った曲なのですか。そういう事情がわかると不遜


にもまた可笑しくなった。それから「百年」という古本屋を冷やかしに行く。吉祥寺らしいオサレな古本屋である。


Yさんが本を買っていた。「バロック」に行く前、中央線の高架下の古本屋で埴谷雄高の署名を見た。さすが


見事な筆跡だった。中野のブリックで飲もうと思ったが休み。ブロードウェイにある海鮮料理屋で飲む。


可もなく不可もなし。会うたびに繰り返される売れないジャズミュージシャンの話をする。


8時前に帰宅。夜空にみずみずしい満月。今日で4月も終わり。