10時前に起床。曇天で音が吸収され寒いためか静かな朝。かなり寒い。今日は大寒らしい。
午前はあっという間に過ぎ、チャーハンを家で食べてから東武練馬のワーナー・マイカルにカジノロワイヤルを
見に行く。英国本国でヒットしたし世評がよかったので。カジノ・ロワイヤルは昔、一度映画化されたことがある。確か
007の映画化権はほとんどユナイトが持っていて、ユナイト映画以外の映画会社がカジノ・ロワイヤルだけ映画化権
をもっていて本流に対抗して思いっきりハチャメチャなパロディ映画を作った、なんと若き日のウッディ・アレンも出演し
ていた。主題歌がティファナ・ブラスで劇中でバカラックの曲をディオンヌ・ワーウィクが歌っていてそれはそれで面白い
映画だった。今度のカジノ・ロワイヤルも面白かった。007シリーズはサンダーボール以降、だんだん漫画になってし
まったがこの映画は初期のエスプリが生きていて愉しめた。マティーニの薀蓄とか、車はアストン・マーチンとか貴族
的な英国情報部の雰囲気、Mを女性にしたとか、音楽の入れ方とか舞台はバハマとかベニスとかわかってるという感じ
だった。主役の俳優の肉体も「最も危険な遊戯」の松田優作のように劇に説得力を与えている。カメラワークも時々、手持
ちのタッチなど取り入れているし美しい風景の俯瞰は映画ならではものである。ボンドガールはまあまあでした。日本人の
女性がきれいになっているのでガイジンに価値はなくなったのかもしれない。でも藤原紀香よりはいい。ボンドがマッカィの
ソーダ割りを飲んでいたが美味そうだった。昨今、アメリカ映画の馬鹿さ加減は底をなめるほどひどいが(日本映画も似た
ようなものだが)イギリスではまだまともな娯楽映画を撮れるのだなあと思った。