【悲しすぎる死】生まれてから1回も体温、脈拍、呼吸を測定せず。 | 岩城産婦人科妊活ブログ

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【北海道の不妊治療専門クリニック】
早発閉経、難治性不妊、男性不妊、着床不全、不育症など得意。
患者様のご意見第一、納得できる治療を心がけてます。
[オンライン処方,PFC-FD,ネオセルフ検査,タイムラプス,TESE/PIEZOICSI可能]

 

ぽってり苺 皆様へのお願い ぽってり苺

 


 

【オンライン処方】

 

DHEAメラトニンは再開しました。

 

*現在、メラトニンの、

個数制限はありません

 


 

   

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匿名」様

匿名希望」様

以外で、

お名前をつけてくださると幸いです。 

 

 

匿名・匿名希望が多く、

過去にご質問頂いた内容が、

わからなくなってしまいます。

 

 

お手数おかけ致しますが、

なんでも良いので、

お名前をつけてくださるよう、

ご協力して頂けると助かります。

 

 

   
 

 

流産歴2回ある女性。

 

3回目妊娠出産となるが、

新生児異変

 

 

 

うさぎ 前回までの記事 うさぎ

 

① 2回流産した後の3回目の妊娠

妊娠中毒症を疑うが否定する。

 

② 出産したが産声をあげず

新生児仮死。

 

③ 出産翌日の子どもの様子

 

④ 国立病院に搬送、心肺停止

 

肺から大量出血、低血糖、3回の心肺停止

 

     
 
サムネイル

スーツ 解説を担当致します。

弁護士の、
甲野 裕大(こうの ゆうだい)
です。


【取り扱い分野】

不妊治療分野/離婚分野

・不妊治療クリニック顧問
・凍結胚トラブル
・精子提供、卵子提供
・不妊治療中の離婚
・不倫
など

 
 

 前回までのまとめ

  

○ 2回流産歴がある女性A。

 

○ 昭和50年1月23日

妊娠7週の診断

 

○ 4月17日:足の浮腫

 

○ 5月10日:血圧123/53

 

○ 5月31日:血圧126/59

たんぱく尿

▶︎ 妊娠中毒症 否定

ラシックス3日分 処方

 

○ 7月2日:血圧138/54

たんぱく尿

▶︎ 妊娠中毒症 否定

ラシックス3日分 処方

 

○ 7月26日:血圧136/50

▶︎ 正常範囲内と判断

子宮口が少し開きだす

(8月8日、17日も同様)

 

 

○ 8月22日 出産

妊娠37週 1600g

低体重+SFD児

SFD児:妊娠週数に比べて体重が少ない

 

呼吸が浅い

チアノーゼあり

産声あげず

手足を動かさない

アプガースコア6か7(軽度仮死)

 

治療:酸素供給

呼吸中枢を刺激する薬を投与

▶︎ 改善した為2階の保育器へ。

依然チアノーゼはあった

 

 

○ 8月23日

チアノーゼ増加

呼吸がうまくできない(陥没呼吸)

・冷房が効いた新生児室でミルクを与える

看護師「ミルク飲まないし、

抱っこしてると足が冷たくなる

・夕方には黄疸が出現

 

 

○ 8月24日

チアノーゼが強い

呼吸がうまくできない

ミルクを飲まない

痙攣が起きる

 

・夕方には各症状が強くなる

虚脱状態

 

▶︎ 低血糖を疑い、

5%ブドウ糖液を鼻の管から、

5〜10cc投与。

足を刺激するとゆっくり動かす

搬送を決める。

 

 

○ 8月25日

0時20分 国立S病院に到着時、

心肺停止(1回目)、肌色が非常に悪い

 

・人工呼吸と心臓マッサージで回復。

血糖値が反応せず著しい低血糖

▶︎ 50%ブドウ糖液3ml投与、

5分後正常値。

 

以後、10%ブドウ糖を点滴

 

肺を吸引すると血が混入

▶︎ 止血剤で様子見。

 

 

10時15分 心拍停止(2回目)

心臓マッサージで心拍再開

 

13時00分 20ml輸血

出血は続く

 

15時00分 大量出血

 

15時10分 心拍停止(3回目)

心臓マッサージで心拍再開

 

17時00分 大量出血がややおさまる

 

20時20分 血糖値測定で測れず、

著しい低血糖

計測中に徐脈

▶︎ 50%ブドウ糖を投与。

 

脈拍 正常まで回復

今まで見られなかった自発呼吸開始

 

   

 
 

 34.その後の子どもJ

 

 

⬜︎ その後は、

栄養の補給のため、

15%のブドウ糖溶液を点滴した

 

 

⬜︎ その後、定期的に血糖が測定されて、

大体管理は良好とされていた。

 

 

⬜︎ 人工呼吸での酸素の供給も、

順調におこなわれた。

 

 

⬜︎ 肺からの出血は、

26日朝まで続いていたが、

同日午後にはおさまっているように見えた

 

 
 

 35.死亡

 

 

⬜︎ しかし、

翌27日午前6時30分ころ、

徐脈となった

 

 

⬜︎ 回復しないまま、

午前7時20分に死亡した

 

 

⬜︎ 生後5日目だった。

 

 
 

 36.考えられる死亡原因

 

 

⬜︎ 子どもJの死亡後、

T医師は、女性Aの夫に、

死亡原因は次のような経過ではないか、

と説明した。

 

 

【 国立S病院のT医師の話 】

 

・ 母体(女性A)に妊娠中毒症があった

 

 

・そのため、胎盤の機能が低下して、

胎児への栄養の移行が悪く、

成長が阻害された

 

 

・そのため、在胎期間が37週だったが、

体重1600gでSFD児だった

 

*SDF児:週数に比べて体重が低い。

 

 

・ そして、SFD児の場合、

肝臓のグリコーゲンの蓄積が少ない事が多い。

 

 

・また、出生後は、

ミルクなど栄養の補給が、

十分でなかった事もあいまって、

低血糖症になった

 

 

・ 低血糖から、

けいれんや無呼吸発作などの症状が起こった。

 

 

・ さらに低血糖症が悪化し、

国立S病院の診療室に運ばれる前、

3〜4分の間、

無呼吸で心拍停止した

 

 

・このせいで、

脳が低酸素状態となって、

脳の浮腫か脳内出血を起こした。

 

 

⬜︎ その後、

人工呼吸と心臓マッサージで、

いったんは蘇生したが、

結局、脳の傷害が原因で、

心不全を起こし死亡した。

 

 

⬜︎ 肺出血は、

死亡原因としては二次的

 

 

上記のように考えれられる、

という話だった。

 

 
  

 37.Y病院の概要

 

 

⬜︎ Y病院は、

産婦人科の個人クリニックで、

医師は、

院長担当医のY医師がいる。

 

 

⬜︎︎ Y病院の新生児室は、

看護婦詰所(ナースステーション)と、

隣り合わせ。

 

 

⬜︎ 看護婦詰所を通って、

新生児室の中に入る。

 

 

⬜︎ 新生児室に常駐する看護婦はいないが、

新生児の看護は可能だった。

 

 

⬜︎ また、新生児室には、

テレビカメラが設置され

他の場所から、

新生児室内を見れるようになっていた

 

 
 

 38.低体重児・SFD児の看護

 

 

⬜︎ しかし、Y医師は、

子どもJの看護を、

他の新生児と同じ看護体制を取った

 

 

⬜︎ SFD児のための、

特別の看護体制は取らなかった

 

 

⬜︎ また、看護婦らに、

子どもJの看護にあたって、

特別な指示をしたこともなかった

 

 
 

 39.血糖値は簡単に検査できた

 

 

⬜︎ そして、

血糖値の測定は簡単にできた

 

*デキストロスティックスという、

血検査用紙に採取した血液を落すだけで、

色の変化から、

簡単に血糖値が測定できた。

 

 

⬜︎ しかし、子どもJが、

Y病院にいる間、

一度も血糖値を測定したこともない

 

 
 

 40.定期的に観察せず

 

 

⬜︎ また、子どもJについての記録は、

女性Aのカルテに付け足されただけの、

ごく少ないものしかなかった

 

 

⬜︎ 定期的に、

体温、脈拍、呼吸を測定して、

記録することもしなかった

   

 
 

 41.隣には小児科病院があった

 

 

⬜︎ また、Y医院の隣には、

小児科の病院があって、

以前、手に負えなかった時は、

応援を頼んでいた。

 

 

⬜︎ しかし、今回については、

応援を頼んだことはなかった

 

 
 
続きます。
 
解説:弁護士 甲野裕大
 甲(きのえ)リーガル法律事務所
  

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文・イラスト:理事 岩城桃子  
 

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