皆様へのお願い
【オンライン処方】
*DHEAは再開しました。
*現在、メラトニンのみ欠品してます。
お申し込みいただけません。
ご質問など頂く際に、
「匿名」様
「匿名希望」様
以外で、
お名前をつけてくださると幸いです。
匿名・匿名希望が多く、
過去にご質問頂いた内容が、
わからなくなってしまいます。
お手数おかけ致しますが、
なんでも良いので、
お名前をつけてくださるよう、
ご協力して頂けると助かります。
前回の記事
状態まとめ
⬜︎ ご年齢:41歳
⬜︎ 今までにわかっている疾患:
抗リン脂質抗体症候群(重症)、子宮腺筋症
⬜︎ 流産について:
流産2回、化学流産1回。
1回目 妊娠5週完全流産
2回目 妊娠7週完全流産
【 不育症検査 】
⬜︎ 抗CL IgG
1回目52.3→2回目58.1
⬜︎ 抗β2GPI IgG
1回目431.2→2回目311.3
*その他の項目はひっかからず。
⬜︎ 治療:直近の1回だけ、
バイアスピリン+ヘパリン使用。
アスピリンは移植日、
ヘパリンは胎嚢確認後。
適した卵巣刺激の量
ご質問者様の場合、
AMHやFSHの再検査の数値によるものの、
HMG(FSH)注射を最大150として、
OHSS予防の為に、
レトロゾールを併用して、
トリガーはブセレリンにします。
最も避けるべきは、
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)です。
採卵法
次の問題は、採卵法です。
ブセレリンのみで、
トリガーを行う場合は、
基本的に、
アンタゴニスト法が適しています。
hcgしか使えない採卵法
卵の成熟を促すトリガーに、
hcg注射しか使えない採卵法もあります。
ショート法やロング法です。
ショート法とロング法は、
トリガー薬に、
ブセレリン(点鼻薬)を使うことは、
できません。
そして、
PPOS法も、
hcg注射を使うことが多いです。
ブセレリン・hcg注射の違い
前回の解説では、
ブセレリン点鼻薬とhcg注射の、
作用の強さやそれぞれのデメリットを、
紹介しました。
それぞれの作用時間や、
強さの差になる理由となるのは、
作用の仕方が大きく異なるからです。
hcg注射しか使えない理由
ブセレリンは、
上記の通り、
体内でLHの分泌を促します。
しかし、
ショート法とロング法は、
生理開始の前後で、
すでにブセレリンを使う治療法です。
ブセレリン点鼻薬は、
使いはじめはLHが大量に分泌され、
使い続けると、
やがて体内のLHは分泌は、
一時的に止まります。
つまり、
ショート法・ロング法では、
トリガーをする頃には、
体内のLHは一時的に空っぽなので、
いくら下垂体に働きかけても、
LHは分泌されないので、
体の外から補うしか、方法ありません。
トリガーに、
hcg注射をするしかありません。
アンタゴニスト法
hcg注射を使っていると、
OHSSが避けられないので、
トリガーを大幅に変えて、
全く新しい採卵法として誕生した採卵法が、
アンタゴニスト法です。
アンタゴニスト法は、
これまで体外受精で人々を悩ませていた、
OHSSの回避に成功しました。
アンタゴニスト法の誕生で、
世界中のOHSSが減り、
重篤なOHSSも減りました。
アンタゴニスト法は、
これまで(ショート法)の妊娠率を保ったまま、
安全性が高い採卵法として、
今も主流の採卵法の1つです。
問題点
問題点は、
前回書いたように、
トリガーをブセレリンのみで、
成熟卵を育てるためには、
かなりコツが必要となることです。
hcg注射とドンと使った方が、
成熟卵を育てることだけ見れば簡単なので、
特に日本では、
しばらくショート法の人気も根強かったです。
アンタゴニスト法が可能か
ご質問者様の場合は、
重症の抗リン脂質抗体症候群があり、
血栓が出来やすいので、
なんとしても、
OHSSを回避したいところです。
そこで、
今まで主治医がアンタゴニスト法を、
行っているかが、
最大の難関です。
いきなりアンタゴニスト法をするのは、
なかなか難しいです。
つまり、
低刺激〜中刺激(HMG150まで)で、
トリガーをブセレリンのみでの、
アンタゴニスト法が得意な病院の方が、
ご質問者様には、
合っていると言えます。
✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚
ブログ、コメントなどで、当院がお答えする内容は、あくまでもお話をいただいた情報に基づいた一般的な見解をお示しするもので、実際の診察(セカンドオピニンオンを含む。)ではありません。
直接医師と対面しての診察、検査を行なっていないため、お伝えした内容の正確性を保障するものでは全くありませんので、予めこの点を十分ご理解ください。
当院の医師の診察(セカンドオピニオン含む。)をご希望の方は、恐れ入りますが電話やメール等での診察は行っておりませんので、ご来院をお願いいたします。
また、当院でのオンライン処方をご利用の方も含め、メールやメッセージで直接のご相談をいただいた場合、当ブログでご回答が可能な範囲の内容を当ブログで取り扱わせていただく以外は、個別のご相談ご回答に応じることはできかねますので、予めご了承ください。
(メールやメッセージでご相談をいただいても個別のご相談に対してメールやメッセージでの回答は行っておりませんのでご注意ください。)
✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚✽.。.:*・゚
当ブログの内容には細心の注意を払っておりますが、当ブログの内容はあくまでも投稿時点における研究発表の内容や、医療水準に基づいて記載しているものであり、内容について将来にわたりその正当性を保障するものではありません。
当ブログの内容の利用はブログをご覧になられる皆様の責任と判断に基づいて行って下さいますようお願い申し上げます。
上記利用に伴い生じた結果につきまして、当院はその一切の責任を負いかねますので、予めご了承下さい。
実際に、お身体のことで、ご体調などについてのお悩み、お困りのことなどございましたら、必ず、専門の医療機関を受診の上、医師の診察を受けていただきますようお願い申し上げます。
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――
当ブログの内容、テキスト、画像等にかかる著作権等の権利は、すべて当院に帰属します。
当ブログのテキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――
医療法人社団 岩城産婦人科
北海道苫小牧市緑町1-21-1