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〈 生殖関連の裁判例 〉
妊娠を機に悪化する喘息。
妊娠31週に、
切迫早産で入院。
前回の記事
前回までのまとめ
【 昭和58年(19歳) 】
大学看護学科入学
喘息の診断
【 昭和62年4月〜平成2年2月 】
月2.3回の喘息発作
うち、昭和62年11月〜平成2年
T病院で喘息治療。
【 平成2年2月〜4月 】
1日おきの喘息発作
薬の服用なくおさまる程度
⬜︎ 妊娠後、喘息悪化していく。
【 平成2年6月〜8月 】
K病院の内科で喘息の投薬治療
【 平成2年7月〜11月 】
国立T病院の婦人科・内科を通院
喘息は投薬治療
【 平成2年11月末〜12月 】
国立G大学病院の内科で投薬治療
妊婦健診・分娩も同院で希望
【 平成3年1月9日 】
G大で31週の定期妊婦健診。
下腹部の張りを訴え、
NSTを40分装着、
6回の子宮収縮があり、
「切迫早産」診断となり、入院。
*NST:子宮収縮と胎児心拍を、
同時に見る装置
【入院後】
⬜︎ 入院17日目
母体心肺停止・子宮内胎児死亡
⬜︎ 入院25日目
死亡した胎児が自然分娩で娩出
⬜︎ 入院30日目
脳死の判定
⬜︎ 入院32日目
死亡
夫・母に承諾を得て、
積極的延命治療を中止。
46.裁判を起こす
⬜︎ 国立G大学病院の産婦人科で、
入院中の女性Aが死亡した事について、
女性Aの母親が、
国を相手どって裁判を起こした。
*訴えた人(原告):女性Aの母
*訴えられた人(被告):国
47.裁判の相手
⬜︎ 国立大学病院なので、
裁判の相手は国になる。
⬜︎ 現在では、
国ではなく、国立大学法人。
48.女性Aの夫
⬜︎ 女性Aの夫は、
女性Aの遺産相続が、
母親に全て渡るように、
話し合って決めた。
→ 裁判で賠償金が発生したら、
母親に全て渡るようにした。
⬜︎ その為、
女性Aの母親が裁判を起こした。
※相続人が裁判を起こす為。
49.遺族の主張
⬜︎ 鎮痛解熱剤インドメタシン
(商品名インテバン坐薬)
の使用で、
アスピリン喘息発作を発症し、
死亡に至った。
⬜︎ 女性Aの母親は、
国に約7980万円の支払いを求めた。
前橋地方裁判所
平成10年6月26日判決
(判例時報1693号110頁)
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