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お手数おかけ致しますが、
なんでも良いので、
お名前をつけてくださるよう、
ご協力して頂けると助かります。
弁護士解説
分野：不妊治療/離婚
中絶希望の女性と、
病院での同意書。
子どもは誰の子？
解説を担当致します。
不妊治療分野/離婚分野の、
弁護士の、
甲野 裕大(こうの ゆうだい)
です。
当事者【原告・被告】
⬜︎ 訴えた人：男性X
妻Aの夫。
⬜︎ 訴えられた人：医師Y
当時、Bクリニックの経営をしていた。
母体保護法14条1項の規定による、
医師会の指定を受けた指定医師。
1.妊娠してBクリニック受診
⬜︎ 女性Aは、平成29年3月、
市販の妊娠検査で妊娠を確認。
⬜︎ 平成29年4月、
妊娠5週3日で、
人工妊娠中絶を希望して、
Bクリニックを受診。
⬜︎ Bクリニックの問診票には、
結婚歴の既婚の記載に丸印をつけて、
提出した。
2.離婚協議中と同意書
⬜︎ Bクリニックの職員は、
女性Aから以下の事を聞いた。
・現在、離婚協議中
・妊娠しているのは、
婚姻関係にない人との子ども
(婚外子)
⬜︎ 上記の事を聞いたうえで、
Bクリニックの職員は、
女性Aに対し、
【人工妊娠中絶の実施には、
配偶者の同意が必要である事】
を説明した。
3.同意書が書けない
⬜︎ Bクリニックでは、
患者本人と、その配偶者の、
自署押印欄がある人工妊娠中絶同意書
を女性Aに渡して、
記入して提出を求めた。
⬜︎ 女性Aから、Bクリニックに、
「夫Xとは離婚調停中で、
サインを得る事はできない。
DVのような行為もあった。」
などと告げた。
4.夫のサインのない同意書
⬜︎ 女性Aは、
後日、Bクリニックを受診し、
中絶手術の為のカウンセリングと、
術前検査を受けた。
⬜︎ カウンセリングを担当した、
Bクリニックの職員は、
女性Aが自署・押印はあるが、
配偶者の自署押印欄は白紙のままの、
人工妊娠中絶同意書
の提出を受けた。
5.カウンセリングでの内容
⬜︎ カウンセリングで、
以下の事を聞いた。
・配偶者は生活費を入れてくれず、
喧嘩ばかりしていた為、
1ヶ月前に離婚した。
・パートナー(子どもの生物学上の父親)は、
離婚前から、
相談にのってもらうなどしていた外国人。
・パートナーの男性も、
妻と離婚予定で自国に行っている。
・今後も結婚を前提に、
付き合っていくつもりである。
・状況を考えて、
パートナーと相談して、
今回は中絶手術を受けることを決めた。
6.離婚確認のもと、中絶手術実施
⬜︎ 医師Yは、その後、
女性Aが言った事を、
記録してあるカルテを確認。
⬜︎ 女性Aが配偶者と、
離婚したという記載を確認。
⬜︎ その為、
元夫Xのサインなしで、
子宮内容除去術を施行して、
中絶手術を行った。
解説：弁護士 甲野裕大
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文・イラスト：理事 岩城桃子
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