皆様へのお願い
ご質問など頂く際に、
「匿名」様
「匿名希望」様
以外で、
お名前をつけてくださると幸いです。
匿名・匿名希望が多く、
過去にご質問頂いた内容が、
わからなくなってしまいます。
お手数おかけ致しますが、
なんでも良いので、
お名前をつけてくださるよう、
ご協力して頂けると助かります。
前回の記事
院長の回答 
前回の続きですね。状況まとめ
☑︎ ご年齢
妻：36歳
夫：36歳
☑︎ 治療内容：体外受精
採卵1回、移植1回(化学流産)
☑︎ 月経不順：あり
30日〜60日
排卵障害あり(原因不明)
☑︎ 移植法：ホルモン補充周期
エストラーナテープ4枚/隔日
ジュリナ2錠/連日
デュファストン3錠/連日
ウトロゲスタン3錠/連日
☑︎ AMH：3.5
☑︎ FSH：不明
☑︎ LH：不明
☑︎ E2：不明
ご質問
“グレードが低い（例えば次回移植予定の4CCとみられる胚盤胞）移植し、
妊娠した場合の染色体異常などによる障害を持つ子が生まれる確率が上がるなどのリスクがあるか
をご意見お聞かせて頂けますと幸いです。“
胚盤胞の評価と異数性
CC胚盤胞や、
BC胚盤胞、
CB胚盤胞、
などの評価の良くない受精卵は、
受精卵の染色体の異常が増える
と言われています。
受精卵の見た目(形態)の評価と、
受精卵の染色体の異常は、
関係するとされています。
その為、
評価の良い胚盤胞の方が、
妊娠率が高い
という結論になっています。
障害児が生まれるか
受精卵の染色体の異常がある場合、
ほぼ大半が着床しません。
障害を持っていたとしても、
「生まれる」
という段階に到達する事は、
生命の維持に、
致命的な異常がない状態
とも言えます。
わずかな割合で妊娠した時
わずかな可能性で、
着床したとしても、
残念ながら、
ほぼ大半が流産となってしまいます。
染色体の本数の異常
染色体は、
父親由来と母親由来の、
2本で1セットとなります。
【正常：正の倍数性】
2本：正常
【異常：異数性/異数体】
1本：モノソミー
3本：トリソミー
モノソミーは1本足りないので、
基本的に、
致死的になります。
染色体の順番と、染色体のサイズ
染色体というのは、
番号が若いほど、
染色体の大きさが大きいので、
生きていく上で重要になります。
1番に近いほど、
異常がある時には、
妊娠・出産に至る事が、
なくなります。
例：21トリソミー
例えば、
疾患名としては、
ダウン症(21トリソミー)が、
知られていると思います。
21トリソミーは、
染色体の本数の異常の中では、
まだ致死的ではない方です。
これは、
染色体の順番が、
21番目である事と、
トリソミーで1本多いから、
ですね。
しかし、それでも、
残念ながら、
ほとんどが着床しません。
さらに、わずかな可能性で、
着床したとしても、
99％が流産する割合になります。
聞くことのない異常・疾患
例えば、
1モノソミー、2モノソミーなどは、
聞いた事がないと思います。
染色体番号が早く、
染色体が大きいので、
生命維持の上で非常に重要であり、
さらに、
1本足りないとなると、
着床すらしないです。
「着床しない」となると、
流産して絨毛検査の結果としても、
疾患名としても、
聞く事はないですね。
また、モノソミーの方が、
致死的とは言え、
番号が早いほど、
トリソミーでも生きていけないです。
1トリソミーとか、
2トリソミーも、
聞いた事がないと思います。
着床すらしないからです。
性染色体
性染色体は、
Xの方が大きく、
Y染色体は小さい部類です。
X染色体のモノソミー
例えば、疾患で言えば、
性染色体の異常では、
「ターナー症候群」
という疾患があります。
「ターナー症候群」は、
【X染色体が1本少ない】
もしくは、
【1本のX染色体が、
部分的に欠損している】
という疾患です。
染色体の本数の中では、
致死的ではないですが、
「ダウン症」同様、
ほぼ着床せず、
着床しても99％が流産になります。
詳しくはこちらをご覧ください。
X染色体のトリソミー
X染色体が3本ある(トリソミー)
「トリプルX症候群」の場合は、
通常、日常生活にも支障がないほどです。
類似記事はこちら
受精卵の染色体の異常
上記の通り、
染色体の本数の異常は、
そもそも高い確率で、
着床しません。
さらに、
わずかな可能性で妊娠しても、
高い確率で流産します。
しかも、これらは、
致死的な異常ではない状態
での結果です。
つまり、
もっと致死的な異常であるほど、
着床すらしません。
日常的にお聞きする、
「染色体の異常」は、
大半が生まれてからの話であり、
もしくは、
あっても妊娠中の事だと思います。
「受精卵の染色体の異常」の場合は、
意味合いが異なり、
通常は、
【着床すらせず、
着床しても高い確率で流産する事】
を指します。
文・イラスト：理事 岩城桃子
今日も皆様のお力になれますように
オンライン処方のお申し込みはこちら
ルテウム、
ウトロゲスタンは、
再開しました。
市区町村までの住所など省略された入力は、
処方が出来ない場合があります。
２回目以降もこのフォームからのご利用をお願いします。
問診票は順次新しくなるため、
古いものは使えません。
wordpress@iwaki-sanfujinka-blog.com
よりメールが届きますので受信設定で迷惑フィルターの解除をお願いします。
※送信専用のメールアドレスです。
受信はできません。
求人情報 
質問はこちらからも受付中
haibaiyoshi@gmail.com
当ブログの内容には細心の注意を払っておりますが、当ブログの内容はあくまでも投稿時点における研究発表の内容や、医療水準に基づいて記載しているものであり、内容について将来にわたりその正当性を保障するものではありません。
当ブログの内容の利用はブログをご覧になられる皆様の責任と判断に基づいて行って下さいますようお願い申し上げます。
上記利用に伴い生じた結果につきまして、当院はその一切の責任を負いかねますので、予めご了承下さい。
実際に、お身体のことで、ご体調などについてのお悩み、お困りのことなどございましたら、必ず、専門の医療機関を受診の上、医師の診察を受けていただきますようお願い申し上げます。
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――
当ブログの内容、テキスト、画像等にかかる著作権等の権利は、すべて当院に帰属します。
当ブログのテキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――
医療法人社団 岩城産婦人科
北海道苫小牧市緑町1-21-1
