今回は、
弁護士の
甲野 裕大(こうの ゆうだい)
です。
解説いたします。
日本・海外での胚の取り違え
胚(受精卵)の取り違え
法的な観点での解説 
受精卵を他の女性に移植
過去に、
体外受精を受けていた女性に、
誤って、
他の夫婦の胚(受精卵)を
子宮に移植してしまったケースは、
国内外で例があります。
前回のブログ記事にあるように、
日本でも、
妊娠後に、
胚の取り違えの疑いが発覚し、
その後、
「妊娠となった女性は、
人工中絶処置を受けた」
という事例もあります。
法的な視点で
今回は、
受精卵の取り違えが起きた時の、
法的な解説を、
具体的にしていきたいと思います。
被害を受けたと考えられる人
まず考える事は、
このような取り違えが起きた時に、
病院の責任になるのですが、
次に問題になるのは、
「誰に対する責任か」
ということです。
※尚、この事案について、
詳細な事実関係は分かっていませんので、
あくまでも報道などから分かる内容を基にしています。
（実際の事実関係により別の結論となる可能性もあります。）
責任をとるべき相手
考えられるのは、
以下の通りです。
① 移植を受け、
妊娠、中絶をされた女性
（または夫婦）
【民事上の責任】
② 自分たちの受精卵を
他人に移植されてしまった夫婦
【民事上の責任】
③ 国あるいは社会全体
【公法上の責任】
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