【慢性子宮内膜炎の検査結果について質問があります。】
こんにちは。
はじめまして。
都内で不妊治療をしています。
35歳です。
初めて質問させていただきます。
ご相談がありメッセージを送りました。
よろしくお願いします。
5月に子宮内膜炎の検査をしました。
400倍20視野です。
1回目 掻爬0/20 吸引8/20 陽性 ビブラマイシン2週間
2回目 吸引11/20 陽性 フラジール、シプロキサン 2週間
3回目 掻爬で1/20 吸引で3/20で陰性
と言われました。
しかし報告書に全視野では掻爬16個、吸引59個のCD138の細胞がありました。
先生からは20視野で5個以下が陰性なので
今回は陰性なので次は移植と言われました。
全視野で16個と59個があって次の周期に移植するのが不安です。
全視野での数が多いので違う抗生剤を飲みたいとお願いしたところ、
陰性なのに飲む必要はない。
飲む必要ないのに抗生剤はこれ以上だせないと言われました。
CD138が59個もあるのに
流産するために移植をするような感じでとても不安です。
20視野で陰性になっていれば全視野の数は気にしなくていいのでしょうか?
吸引の検査で背景に凝血塊を伴う、
間質は軽度うっ血を伴うと書いてありました。
凍結している胚盤胞は3つで
5日目胚盤胞
4AA AIスコア9.4
4BA AIスコア9.0
4AB AIスコア8.9
20視野で陰性なので気にしなくていいのでしょうか?
6月にエマアリスの検査もして、
ラクトバチルスは60%でその他30%でアリスは未検出でした。
細菌性膣炎によくなるので少しでも予防したいと思い
予防目的でラクトフローラフォルテを
自分でネットで買って使っていたのに60%だったので
インバグで90%以上になるのかも不安です。
内膜炎が陰性になったのでインバグを入れて9月に移植すると言われました。
岩城先生はこの内膜炎の数値の結果はどう思われますか?
このまま移植に進んで大丈夫でしょうか?
ご意見をお聞きしたいです。
長い文章になってしまいすいませんでした。
お忙しいと思いますがよろしくお願いいたします。
院長の回答
慢性子宮内膜炎についてですね。
結論から言うと「移植」
陽性細胞の数が少ない状態の、
今のうちに、
胚移植しましょう。
慢性子宮内膜炎の検査
慢性子宮内膜炎の検査方法、
検査での陽性・陰性の基準値、
治療法も、
日本ではまだ定まってないです。
ただ、慢性子宮内膜炎については、
欧米でかなり研究が進んでいます。
1視野あたり4個以下だと、妊娠率・出産率が変わらない
妊娠率・出産率は、
以下の通り、
抗生剤を使って、
1視野あたり,4以下/HPF
が理想的であるとされています。
2割の方が、2回治療しても4個以下にならない
慢性子宮内膜炎は、
抗生剤を使って治療しても、
約2割の方が、
1視野あたり4個以下/HPFにならない
とされています。
Impact of oral antibiotic treatment for chronic endometritis on pregnancy outcomes in the following frozen-thawed embryo transfer cycles of infertile women: a cohort study of 640 embryo transfer cycles
Yujing Xiong, Qi Chen, Chunxiao Chen, Jinfeng Tan, Zengyan Wang, Fang Gu, Yanwen Xu
Fertil Steril. 2021 Aug;116(2):413-421
20視野で5個/HPF
つまり、
慢性子宮内膜炎の、
CD138陽性細胞が、
20視野で5個ならば、
良いと思いますよ。
インバグは効果ないという報告
インバグを使うのは、
日本人くらいです。
欧米では全く主流でもなく、
使われません。
日本でもやはり、
抗生剤が主流です。
インバグで良くなる保証がない
インバグを使った、
欧米の大規模な研究は見ないです。
今のところは、
良くなるとも、
変わらなかったとも、
報告を見ないです。
試されもしていない状態なのでしょう。
移植周期の、薬の使い方の方が妊娠率に関与
インバグよりも、
E2製剤や、
黄体ホルモンの、
使い方の方が、
非常に大きく妊娠率に関与します。
文・イラスト:理事 岩城桃子
今日も皆様のお力になれますように
オンライン処方のお申込みはこちらから
市区町村までの住所など省略された入力は、
処方が出来ない場合があります。
2回目以降もこのフォームからのご利用をお願いします。
問診票は順次新しくなるため、
古いものは使えません。
こちらからお願いします。
wordpress@iwaki-sanfujinka-blog.com
よりメールが届きますので受信設定で迷惑フィルターの解除をお願いします。
※送信専用のメールアドレスです。
受信はできません。
PDFファイルがダウンロードできない場合は、
URLの全てを選択して読み込めていない可能性があります。
https〜.pdfまで、
Googleなど検索エンジンで、貼り付けをお願いします。
*うまく行かない場合は、
こちらをご参照ください。
培養士への質問を大募集中
✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚
ブログ、コメントなどで、当院がお答えする内容は、あくまでもお話をいただいた情報に基づいた一般的な見解をお示しするもので、実際の診察(セカンドオピニンオンを含む。)ではありません。
直接医師と対面しての診察、検査を行なっていないため、お伝えした内容の正確性を保障するものでは全くありませんので、予めこの点を十分ご理解ください。
当院の医師の診察(セカンドオピニオン含む。)をご希望の方は、恐れ入りますが電話やメール等での診察は行っておりませんので、ご来院をお願いいたします。
また、当院でのオンライン処方をご利用の方も含め、メールやメッセージで直接のご相談をいただいた場合、当ブログでご回答が可能な範囲の内容を当ブログで取り扱わせていただく以外は、個別のご相談ご回答に応じることはできかねますので、予めご了承ください。
(メールやメッセージでご相談をいただいても個別のご相談に対してメールやメッセージでの回答は行っておりませんのでご注意ください。)
✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚✽.。.:*・゚
*:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ
当ブログの内容には細心の注意を払っておりますが、当ブログの内容はあくまでも投稿時点における研究発表の内容や、医療水準に基づいて記載しているものであり、内容について将来にわたりその正当性を保障するものではありません。
当ブログの内容の利用はブログをご覧になられる皆様の責任と判断に基づいて行って下さいますようお願い申し上げます。
上記利用に伴い生じた結果につきまして、当院はその一切の責任を負いかねますので、予めご了承下さい。
実際に、お身体のことで、ご体調などについてのお悩み、お困りのことなどございましたら、必ず、専門の医療機関を受診の上、医師の診察を受けていただきますようお願い申し上げます。
*:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――
当ブログの内容、テキスト、画像等にかかる著作権等の権利は、すべて当院に帰属します。
当ブログのテキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――
医療法人社団 岩城産婦人科
北海道苫小牧市緑町1-21-1