一絨毛膜一羊膜の双子。リスクと対策は？(匿名希望様)

匿名希望様よりご質問頂いております。

岩城先生　桃子様



今晩は。


いつもお世話になってます。



本日、6週3日の検診で、

一絨毛膜一羊膜双胎 と言われました。



今後膜が見つかる可能性もあると思いますが、

今後の生活で気をつけることはありますか？

宜しくお願い致します。



（匿名希望です）

 院長の回答 

 一絨毛膜一羊膜の双子ですね。

 つまりは、

一卵性の双子の確率がとても高いです。

 ただ、結論から言えば、

流産・早産が増えてしまうのですね。

 Ｃｈｅｃｋ 

 双子には、

【一卵性の双子】と、

【二卵性の双子】がある、

という事は有名だと思います。

 二卵性の双子の方より、

一卵性の双子の方が、

流産・早産のリスクが高くなり、

危険度が高いです。

 鍵となるのは、

『絨毛膜』と『羊膜』です。

 胎児を包む膜には、

『絨毛膜』という外側の膜と、

『羊膜』という内側の壁があります。

 二卵性の双子には、

この絨毛膜が、

１人１個ずつあります。

(合計２個の絨毛膜がある)

下記の図の左側です。

↓

 ↑一方、

右の２つのイラストは、

一卵性の双子がほとんどですね。

 イラストの右のように、

一卵性の双子では、

羊膜が２個ある場合と、

羊膜が１個ある場合とあります。

 Ｐｏｉｎｔ 

 二卵性双生児は、

ほとんどが、

絨毛膜も羊膜も２個

あります。

 一方、

一卵性双生児は、

ほとんどが、

絨毛膜は１個です。

羊膜は１個か２個です。

 絨毛膜が１個しかない双子の場合、

(ほとんどが一卵性の双子)

血流の偏りが起こりやすいです。

 この血流の偏りは、

「双体間輸血症候群」と呼ばれます。

血流の偏りが原因で、

胎児の不均衡、

最悪は、

一児子宮内死亡となります。

↓

 さらには、

羊膜が２個よりも、

羊膜が１個しかない場合には、

特に危険なのですね。

 ​類似記事 

『双子はラッキー？多胎について【分類、流産のリスクなど】』

気をつける事・対策

 今後の生活で気をつける事は、

大学病院にすぐに行く

ことですね。

 今は、大学病院でしょうか？

 早めにすぐ、

大学病院の産科に転院しましょう。

 なるべく動かず安静にする事は、

一絨毛膜一羊膜の治療にはなりませんが、

流産・早産の予防になります。

 まずは、

大学病院への予約・転院の為に、

主治医に紹介状を書いて頂きましょう。

回答：院長　岩城雅範

文・イラスト：理事　岩城桃子

今日も皆様のお力になれますように

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