uriii310様よりご質問頂いております。
【排卵済みのトラウマ】
.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+
1/13にお返事をいただいたuriii310です。その節はありがとうございました。
ジェダイの絵と共に不安が取り除かれて先生にとても感謝しております。
その時点から治療が進み、
今日で生理15日目です。
一昨日HMG150とセトロタイドを両方打ったら、E2が下がってしまい、
昨日はHMGのみ打ちました。
そして本日見てみたら、
E2は830くらいで、
LHも6で今日はセトロタイドを打って、
スプレキュアをして明後日採卵予定です。
HMGを合計7回打ったので、
1番多い卵胞は23ミリくらいです。
他は14ミリくらいで合計卵が3つ取れそうです。
20ミリ超えは質は悪いとネットでみて不安ですが先生の見解はどう思いますか?
また以前に質問した時に、
排卵抑制でボルタレン座薬は質が悪くなるから使用しないとお答えいただきましたが、
念の為にボルタレンが夜に2回と、
痛み止めで1回処方されております。
セトロタイドだけだと抑制にはならないと言われてしまい…ボルタレンは辛い+排卵してしまったので使いたくないのですがセトロタイドのみで大丈夫なのでしょうか?
一昨日セトロタイドを使った時点でホルモン値が下がってしまったのも不安です。
お忙しい中恐縮ですがお答えくださると助かります。よろしくお願い致します。
.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+
E2が下がった原因 セトロタイドを打ってもE2は下がらないので、
なにか別の要因だと思います。
卵胞の大きさと、過熟・変性 卵胞の直径が20mm以上で悪くなるというそのネットの噂は、間違いです。
卵胞径が24mmを超えると、過熟となり、
かなり変性卵となりやすいです。
採卵時が卵胞径23mmまでなら大丈夫です。
トリガーの時点で卵胞径23mmや、24mmだと、
それより卵胞径が大きくなってしまい、
変性してしまう事が増えてきます。
ボルタレンと排卵抑制について
ボルタレンは、
卵子の質を悪くします。
ボルタレンは
cox-1,cox-2、
(シクロオキシゲナーゼ1,2)
この2つを両方阻害します。
大抵の痛み止めは、
cox-1,cox2のどちらとも阻害します。
cox-1というのは、
卵子の質に深く関係します。
cox-1も阻害してしまうボルタレンは、
卵子の質を悪くします。
cox-2のみ阻害する痛み止めなら、
まだ良いかもしれないです。
代表的な薬は、セレコックスとなります。
ただ、どちらにしろ痛み止めでは、
排卵抑制にはならないでしょう。
妊娠率・出産率が日本より断然高い欧米では、
排卵抑制にボルタレンやセレコックスを使う医師は、まずいないです。
早期LHサージを予防し、
排卵抑制を出来るのは、
セトロタイド、レルミナだけでしょう。
アンタゴニストでは、
セトロタイドやレルミナで排卵抑制を行いますが、
どうやってもごくごく稀に排卵してしまう事があります。
また、ショート法やロング法では、
ブセレリンで排卵を止めていますが、
やはりブセレリンもどううまくやっても、
ごくごく稀に排卵してしまう事があります。
残念ながら、
薬には100%というものはありません。
だからと言って、
ボルタレンを重ねて使えば、
排卵が防げるという事ではありません。
さらには、
ボルタレンだけで排卵抑制をするというのは、
セトロタイドよりももっともっと良くないでしょう。
今回の問題点
セトロタイドではなく、
卵胞が23mmまで大きくなっている事だと思います。
排卵してしまった時に、
最も多い要因としては、
セトロタイドのごくごく稀に排卵抑制できなかった事でなく、
卵胞が大きくなっているのに放置しすぎた事です。
今回はまだ排卵したかどうかわかりません。
今は、とにかくすぐ採卵へ移行した方が良いかと思います。
変性が多くなる卵胞径のギリギリなので、
ちょっと遅いですが、
うまくいくかもしれません。
ちょっと薬の使い方やタイミングは疑問なところがありますが、
良い卵が採れる可能性はまだあります。
応援しております。
回答:院長 岩城雅範
文・イラスト:理事 岩城桃子
今日も皆様のお力になれますように
✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚
ブログ、コメント、メッセージなどで、当院がお答えする内容は、あくまでもお話をいただいた情報に基づいた一般的な見解をお示しするもので、実際の診察(セカンドオピニンオンを含む。)ではありません。
直接医師と対面しての診察、検査を行なっていないため、お伝えした内容の正確性を保障するものでは全くありませんので、予めこの点を十分ご理解ください。
当院の医師の診察(セカンドオピニオン含む。)をご希望の方は、恐れ入りますが電話等での診察は行っておりませんので、ご来院をお願いいたします。
✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚
*:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ
当ブログの内容には細心の注意を払っておりますが、当ブログの内容はあくまでも投稿時点における研究発表の内容や、医療水準に基づいて記載しているものであり、内容について将来にわたりその正当性を保障するものではありません。
当ブログの内容の利用はブログをご覧になられる皆様の責任と判断に基づいて行って下さいますようお願い申し上げます。
上記利用に伴い生じた結果につきまして、当院はその一切の責任を負いかねますので、予めご了承下さい。
実際に、お身体のことで、ご体調などについてのお悩み、お困りのことなどございましたら、必ず、専門の医療機関を受診の上、医師の診察を受けていただきますようお願い申し上げます。
*:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――
当ブログの内容、テキスト、画像等にかかる著作権等の権利は、すべて当院に帰属します。
当ブログのテキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――
医療法人社団 岩城産婦人科
北海道苫小牧市緑町1-21-1
0144-38-3800