そもそも医者を全面信用してはいけない。
これがこれまで経験してきた医療機関に対する評価の原点である。
確かに、彼らは専門知識をもっている。
しかし、その知識は、ごくごく限られた部分的なものに過ぎず、多種多様な現実に対応できるかどうかは別問題である。
彼らの認識は、一般常識から離れたところにあるらしく、注意深くその話を聞いているとどこかがズレていることに気づく。世間では、医者は偉いと思われているが、それは医者も同じ思いでいることが多い。
昔々、医療ジャーナリストから医大というものは、世間の常識からかけ離れた魑魅魍魎の世界であると聞いたことがある。当時は、その意味がよくは分からなかったが、今回の東京医大入試における合格点不正操作事件もその氷山の一角だろう。
不正操作の理由は、「女医の高い離職率で日本の医者が減るのを防ぐため」という摩訶不思議な意識を持っていると記事は述べている。
「日本の医者が減るのを防止するため」ということであれば、東京医大だけで防げる話ではない。
ということは、同様の不正操作は、他の医大でも行われているのではないかという疑問に当然に突き当たる。
今回の不正操作の発覚が、たまたま東京医大だったというだけで終わるのか。
あるいは氷山の一角に過ぎないのか。
新たな疑惑も湧いてくる。
いずれにしても、平然と不正操作を行い、それを正当化しようと見え透いた建前を平然と実行に移すという行動は、通常の正当な判断能力をもっていないということにつながる。
人の命を預かる医療機関が通常の判断能力をもっていないということは、何とも恐ろしい話である。
日本の「医者は信用できない」という私的な心情が裏付けられた1つの事件である。
ただ、これまで出会った数多くの医者の中で1人だけ信頼できる方がおられたことが、我が国においてある意味救いでもある。
『女子減点、合格率抑える 東京医大入試 高い離職率理由
2018年8月3日 07時02分
東京医科大(東京都新宿区)の一般入試の得点操作疑惑で、女子受験者の得点を一律に減点する際、年度ごとに決めた係数を掛けたとみられることが関係者への取材で分かった。女子合格者を全体の三割前後に抑える目的があったとされ、二〇一一年度入学者の試験以降、女子の合格率が男子を上回ったことはなかった。
結婚や出産を機に職場を離れる女性が多く、系列病院などの医師不足を回避する目的だったというが、性別を理由とした得点操作が明らかになるのは極めて異例だ。
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中国メディアは「大学の性差別が暴露された」と驚きをもって伝えた。中国でも企業や研究機関の採用などで男性が優先されることが問題視されており、関心が高まっている。 (共同)』
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018080390070239.html