前回「角の二等分線」の作図について解説しました。
今回は、ことのついでに「角の三等分線」、正確には「直角の三等分線」を取り上げます。
「直角の三等分線」といっても特に目新しいものではなく、小学生でも知っている知識を使います。
先ずは、水平の直線に垂直な直線を立てて直角(∠R)を作ります。直角の作り方はいくつかありますが、ここでは下の方法でやってみます。
(豆知識)
直角(90°)は英語で「Right angle」といい、頭文字Rをとって∠Rという記号を用いる。
(直角を作る)
1.水平の直線上に2点P、Qをとって、それぞれP、Qを中心とする同じ半径の半円をかく。
※このとき、半円の半径の大きさは2点間の距離の1/2より長くする。
※半円の代わりにやや短かめの弧でも可。
2.これらの2つの半円の交点A、Bを直線で結ぶ。
3.これで直角の出来上がり。

(直角の三等分線)
次に直角を三等分。すなわち90°を30°ずつに三等分します。
簡単なので下の図の手順をみれば角の二等分線のときと似ているのでおおよその検討がつくと思われます。
また、より分かるように手順1~5の解説をつけておきました。

ところで直角の三等分線は小学校でコンパス・定規を使って正三角形をかいたことのある人なら基本原理を知っているでしょう。
三角形と言えば上の図で気づいた人もいるかもしれません。
この図では特殊な三角形があります。
例えば
△AOP、△POQ、△QOB・・・頂角30°底角75°の二等辺三角形
△AOB・・・直角二等辺三角形。底角45°
△AOQ、△POB・・・正三角形。頂角60°
などなど。
ここでは、コンパスと定規で、90°はもちろんのこと、30°、45°、60°の角を作れることが分かりました。
さらに角の二等分線も引けるので30°の1/2の15°、さらにその1/2の7.5°も作れることになります。
ところで直角の三等分ができたからと言ってなんの役立つのかと言えば、2021年都立西高の作図問題でこれを利用する問題が出ました。 → 次回取り上げる予定
この問題は、直角の三等分線を知っている受験生なら1分で作図が完成できた(分殺問題)のではないかと思われます。
※ちなみに、数学の作図問題は、コンパスと定規を使って遊び感覚でいろいろお絵描きしているうちに自然に身につくものです。
作図の定型パターンは数えるほどしかないで、勉強の合間やヒマな時間にお絵描きの感覚でかいてみることがお勧め。