地球温暖化とCO2の関係を強調するNHKの番組。
一見、科学的でまともに見える内容も、よくよく考えると矛盾が見えてくる。
この点に関しては、武田教授のブログでも同じような疑問を呈している。
その一つが、これ。
NHKスペシャルの番組内容は、「大気中のCO2が海水に溶けて海の酸性化(海洋酸性化)が進んでいる」というもの。
下の記事は、同じくNHKがNET発信する動画付きの科学記事である。
そこには、こう書いてある。
(1) CO2は水温が低いほど水に溶けやすく、逆に、水温が高くなるほど溶けにくくなる。
(2) 温暖化により、海水温が上昇すると海水中のCO2が大気中に出てくる。
(3) このことから、海からのCO2の放出と温暖化を関連付けられる。
(1) は、通説で正しい。
(2) もほぼ、ただしい。
が、(3) は、とてもおかしい。論理が飛躍しすぎている。
「温暖化により海水温が上昇すると海水中のCO2が放出される」ことと、「海からのCO2の放出と温暖化を関連付けられる」こととは、別の問題である。
NHKがNHKスペシャルで語っているのは、「温暖化は、 大気中のCO2が原因だ」という内容である。
NHKスペシャルの言い分を時系列に順序立てて表すとこうなる。
(a) 地上でのCO2の発生→地球温暖化→海水にCO2が溶ける→海水の酸性化
つぎに、下の記事WEBページの言い分を順序立てて表すとこうである。
(b) 地球温暖化→海水中のCO2の放出
(a)では、「地球温暖化によって海水がCO2を吸収して、酸性化する」と言っているのに対し、(b)では、「地球温暖化によって海水がCO2を放出する」と言っている。
これら2つのことは、まったく逆の内容になっている。
これを科学の常識に沿って検討すると、
「地球温暖化→海水の温度上昇→CO2は海水に溶けず、放出→海水のアルカリ性化」
となるはず。
仮に海洋酸性化が本当だとすれば、それは、CO2が原因ではなく、酸性雨などの他の要因が考えられるということである。
なぜ、矛盾した論理で強引に「CO2悪玉説」をこじつけるのか。
原発稼働のためには、CO2悪玉説が必要かつ有効と考えているすらなのである。
Co2悪玉説の1つが、「地球温暖化」だったが、危うい状況なので、「海洋酸性化」も加えたということなのだろう。
が、あまりにもウソ臭い。
NHKがメディアのあるべき政治的中立性を捨てて、原発ムラの利益確保のためのプロパガンダを打っていると考えるのが自然だろう。
武田教授は、地球温暖化によって海洋温暖化が引き起こされたとする原発ムラのNHKと東大教授の矛盾を指摘している。
http://takedanet.com/2014/10/2nhk_762b.html
これについては、後ほど紹介することとしたい。
『水に溶ける二酸化炭素
(学習のねらい)
実験から、二酸化炭素は水温が低いほど水に溶けやすいという性質だとわかり、海からの二酸化炭素の放出と温暖化を関連付けることができる。
(詳しい内容)
海は膨大な量の二酸化炭素を吸収しています。これは、二酸化炭素が水に溶けやすい性質を持っているためです。二酸化炭素を水に溶かしてみます。水の温度はおよそ8度です。プラスチックのビンに二酸化炭素を入れて、振ります。すると二酸化炭素が水に溶けた分だけ、中の空気が減り、ビンがへこみます。たくさんの二酸化炭素が水に溶けたことが分かります。次に、およそ45度の温かい水で同じ実験をします。ビンはあまりへこみません。二酸化炭素は水温が高くなるほど水に溶けにくくなります。温暖化により、海水温が上昇すると海が吸収している二酸化炭素が大気中に出てくるのです。』
http://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005402786_00000&p=box