今回のネイチャー誌に掲載された小保方論文に誤りがあったとしても、STAP細胞そのものが否定されたわけではないらしい。
ネイチャー誌はともかく発表された論文だからといって必ずしも正しいとは限らないことは、珍しくないとも聞いたことがある。
素人目にも、そんなアホなと言わせる内容の論文もあるらしいし。
「低線量被ばくは健康に良い」という放射線のホルミシス効果。
「鶏卵を食べるとコレステロールがたまる」というロシアの実験結果。
これらもエセ科学の典型例だろう。
科学というものは、何度も失敗し、間違いを重ねて少しずつ進歩していくに決まっている。
小保方博士が、事件の前に「何十年、何百年か後に役立つように研究を続けたい」といったのは、科学者として当然の意見だろう。
また、別のの論点となっている論文に関する問題点について、武田教授は述べている。
論文を書くにはそれなりの経験と実績が必要不可欠だという。
仮に、小保方論文がねつ造データによる虚偽の内容だとすれば逆に多くの疑問が湧き出てくる。
1.若干アラサーで無名の小保方博士が書いたとされる論文が、ネイチャー誌の審査を受けてすんなり通るのか。
この点に関しては、その道では有名な上司である笹井博士が指導をしたとか、著名な共同研究者である若山博士が携わったとかいう話も聞く。
だとするなら、なぜ、彼らは、投稿する論文を事前にチェックをしなかったのか。
2.ユニットリーダーは小保方博士だとしても、論文作成に携わったとされる14名の研究員の名すら出てこないのはなぜなのか。
聞くところによると、いずれも有名な研究者らしい。
3.理研は、ハーバード大学と共に、STAP細胞の特許を申請したらしいが、その特許申請の内容誰がチェックしたのか。
などなど。
湧き出てくる疑問が後を絶たない。
小保方論文の疑惑がきわだって取りざたされるその裏には、何か謀がありそうな怪しい臭いもする。
そういう意味では興味のある事件ではある。
『30歳の研究者の標準的レベルはどのぐらいか?
STAP細胞の論文の一部に間違いがあったということで、日本中が大騒ぎした。この論文の筆頭者(論文の共著者の最初に書いてある人)が30歳の研究者であることで話題になった。「女性」か「男性」というのはあまり関係がないこの問題について、考えてみたい。
30歳の研究者というのはどのぐらいの実力かということを日本社会は理解していないように思うので、著者をかばうとかそういう詰まらないことではなく、研究者と言うのはどういうものかについて少し紹介したい。
博士課程を終わるのが最短で28歳だから、30歳の研究者は研究を始めたばかりの人である、
普通の30歳の研究者がNatureに論文を投稿することはまず不可能である、
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30歳の研究者が独自に査読委員の質問や訂正要求に応じることができるのはレベルの低い学術誌だけで、このレベルの場合、質問の意味がわからない、どうして答えたらよいかわからない、というのが普通だ。
こうして少しずつ研究者は育っていく。研究者に必要なのは、「ミスなく論文を出す」ということではなく、まずは「着想や実力を上げていく」ということで、普通は40歳ぐらいになればある程度、独立して研究と投稿ができるようになる。
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(平成26年3月26日)』(武田教授のブログ)
http://takedanet.com/2014/03/post_bba7.html