下の記事によれば、東日本大震災から1年以上過ぎたのに、いまだ仮設住宅で暮らす人々がいるという。
憲法が保障する人権規定のうち、根幹の生存権すら不十分のまま。
仙谷・野田内閣は、被災者の生活を放りっぱなしで、消費税増税や原発再稼働ばかりに心血を注いでいる。
この記事にある、伊藤氏の「原発は違憲」「政府は人権保障を軽視している」という指摘は、一理ある気がする。
同様に、「原発は、国民を滅ぼし、ひいては国を滅ぼす」という世界的認識は、遅ればせながらも日本にも浸透しつつあるらしい。
『被災地 幸福追求・生存権どこへ 今こそ憲法の出番 2012年5月3日 東京新聞 朝刊
今年4月、男女2人の遺体が見つかった宮城県石巻市の仮設住宅(写真掲載)。
一人一人が尊重され、人間らしく平和で安全な社会に生きる。
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13条と25条が保障する権利の実現に国は努力しているのか。
大震災の後、1,618人が関連死で亡くなっている。
もうこれ以上、悲しみと苦しみを広げてはいけない。
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被災した約百世帯が入居する宮城県石巻市東部の万石浦(まんごくうら)仮設住宅。
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町までの巡回バスは一日二便。
五十一戸ある仮設住宅は空き部屋が多く、日中も人の気配がない。
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四月半ば、市内の田んぼの中に立つ仮設住宅で、五十二歳の男性と知人の三十六歳の女性の遺体が見つかった。死後一~二週間。男性が先に病死し、女性が後で亡くなったとみられる。
「死」のニュースは、仮設住宅で暮らす被災者にとって人ごとではない。「ドキッとするんです」と万石浦の後藤さんは話す。昨年九月にも別の仮設住宅で一人暮らしの男性が刃物で腹を刺して命を絶っている。
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法律家・行政官を育成 伊藤真さん
◆原発は違憲 心穏やかに生きる権利守れ
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被害者が多数なら、多数で物事を決める民主主義のルートで支援策を決めればいいのですが、今こそ少数者の権利を守る憲法が必要です。
幸福追求に対する権利を保障する13条、健康で文化的な最低限度の生活を保障する25条の訴えは切実です。
被災して人間らしい生活と程遠い生活を強いられている人たちは「すばらしい憲法があるのになぜ私たちは…」と歯がゆく思っているでしょう。
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憲法前文では「われらは、・・・・・・・・・・・・・・・・・平和のうちに生存する権利を有することを確認する」とあります。
「平和」とは単に戦争のない状態ではなく病気や飢餓、貧困や人権侵害、災害を含め、生活を脅かす脅威から免れて心穏やかに生きることができる、ということ。
13条はさらに生命の脅威を排除することも人権として保障しています。
その観点からみると原発は憲法違反だと考えます。
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震災では、憲法が国民の血肉になっていないことが分かりました。
「日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ」。
前文の理想を具体化しなければなりません。
憲法は、政治家に守らせる法。守らせるためには、国民も憲法の内容を知らなければなりません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』(tokyo-np.co.jp)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012050302000105.html