たしかに、伊集院くんの言うことは、一理ある。買いだめ手いる人も買い占めている人もいる。
しかし、「買いだめ」と「買占め」は違う。
東京人の中でもごく一部の庶民が、一時の不安から「買いだめ」に走っていることも確か。
が。これは、大衆心理としては、ある意味、仕方ない現象の一つ。
責任は、石原都政の軽率さにあると思う。
本当に許されないのは悪意を持って-利益を得るために-「買占め」している人たちだろうね。
大半の東京人は、被災地の人々を想って買い控えをしつつ、胸を痛めているし。
救済・支援に日夜東奔西走している東京人も少なくないことを忘れないでほしい。
かといって恩を売る東京人もいないはず。
そして、もう一つの悪意は、庶民の不安を煽りたてた石原都政のあり方と選挙対策のパフォーマンス。
庶民の不安を煽ると買いだめに走ることは、だれが考えても明らか。
ましてや、行政のプロなら、当然、予想しなければならないこと。
にもかかわらず、軽々に-意図的?-「摂取制限」を発令し、
大量のペットボトル水を-税金を使って-無料配布したり、
ハイパーレスキュー隊の前でおお泣きしたり、
水道水を(一口だけ)飲んで見せたりと。
都知事自身の選挙対策ではないかと突っ込まれても仕方ない。
「津波は天罰」の石原発言もそれを裏打ちしているだろうね。
被災地の急迫性も、多くの東京人は、理解しているはず。
道徳心を失った人らは、ほんのごく一部。
中には、責められない事情を持った人もいるかも知れない。
ミソもクソも一緒くたにして、「東京人は」と叱る前に、
買いだめ風潮の引き金を引いた、軽率な石原都知事を非難するのが筋ではないだろうか。
少なくとも自分の周りには、買いだめに走った人はいなかった。
みな、がんばって欲しいと心底願っているのも確か。
気持ちは皆んな、江戸っ子なのです。
『東京人は本当に買い占め必要か? 伊集院静さん 2011.3.28 21:45 産経ニュース
直木賞作家、伊集院静さん(61)が、妻で女優の篠ひろ子(63)と住む宮城県仙台市での震災体験と被災者への思いを綴った。(夕刊フジ)
仙台市の自宅で被災した。妻が耐震補強をしていたから、家はなんとか倒れなかった。備蓄があったので、水を近所に配った。周囲は壊れかけた家が多く、お年寄りたちは避難所に逃げた。私は声を掛けた。「諦めたら、死ぬぞ」と。
被災から5、6日目、多くの遺体が見つかっているというニュースをラジオで聞いた。周りは死者ばかりなんだ…自分は生きているが、本当に生きているのか? なんでこんな切ないんだという悲しみが来た。男の私でそうだから、お年寄りや女性、子どもはもっとだ。ケアしないとその人の一生にかかわる。被災者の近くの人はなるべく声を掛けてほしい。
寒さと余震に震えた。東北の救援が大事なのに、東京からのニュースは原発ばかりで、怒りが込み上げた。人々を生きて救い出してほしいと願った。
被災した側だから言う。東京人は本当に買い占めをする必要があるのか、自らに問い返すべきだ。道徳や規律がなければ“街”ではない。東京人はコミュニティーのない「仮住まい」にいるのだろうか。不道徳の連鎖は卑しい。未来のあるものを優先しなければならない。
被災者には、必ず再生すると言いたい。前よりもっと良くなる。信じ合おう。諦めるな。(作家) 』(msn topics)