シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ | 今日もこむらがえり - 本と映画とお楽しみの記録 -

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備忘録としての読書日記。主に小説がメインです。その他、見た映画や美術展に関するメモなど。

2016年 アメリカ
アンソニー・ルッソ/ジョー・ルッソ 監督
原題: Captain America: Civil War


ザ・ファースト・アベンジャー」を観た後にすかさず3作目を鑑賞。段々に2作目「ウィンター・ソルジャー」の内容も思い出してきました。あぁ、そうだったそうだった。最高に格好いいスティーブ(クリス・エヴァンス)の親友バッキー(セバスチャン・スタン)が、1作目で谷底に落ちて死んだと思われてたのが実はヒドラに回収されて洗脳・改造されたウィンター・ソルジャーになったんだった。キャプテン・アメリカにとってたまらなく辛い戦いになったんだったっけねぇ。でも、記憶取り戻して、かつ生き延びたっぽい終わり方だったんだよね、とかアベンジャーズが結成されてるんだったね、とか。


エミリー・ヴァンキャンプも”絶対次回作でもうちょっと存在感もたせて再登場するでしょう”と思わせぶりなちょい出してたよね、と思えば案の定、ドラマチックに再登場。元S.H.E.I.L.DのエージェントからCIAに転職したシャロン・カーターとして。なんと、キャプテン・アメリカの永遠の恋人エージェント・カーターの姪っ子でした、というネタバレ。憧れの叔母様からたっぷり話を聞かされて育ったシャロン。陰ながらキャプテン・アメリカをサポートする動きをするし、当然の成り行きで愛が芽生えます。そうならないわけないよね、の王道セオリー(笑)。


アベンジャーズを引退したホーク・アイ(ジェレミー・レナー)の復活は、個人的に一番のHappy( *´艸`)。やっぱりカックイー、ホーク・アイ。

正直、キャプテン・アメリカの作品というよりもすっかり、アベンジャーズ作品になっています^^;。子供の頃弟と一緒にロボットアニメやウルトラマンなんかを観ていると、確かに悪役を退治しないと大変なことになるけれど、その陰でものすごい環境破壊と都市破壊と大量の巻き添え死亡者が出ているよね・・・壊れたビルや家の修復は誰が補填してくれるんだろう、死んだ家族の保障まで政府はしてくれるんだろうか、家族を失った人たちでもヒーロー万歳でいられるんだろうか・・・と気になってしかたがなかったのですが、世界中で活躍するアベンジャーズはまさにその壁にぶち当たっています。

「人類はアベンジャーズに多大なる恩恵を受けている」一方で、アベンジャーズたちの活動によって、一般市民に被害者が発生することに国際社会から強い批判が巻き起こり、アベンジャーズ所属のスーパーヒーロー達を国連の指揮下におき監視する 「ソコヴィア協定」 の署名に、何よりもまずアベンジャーズを守ることが大切だとする賛成派のトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)と、正義はあくまでも自分達で判断し行動するべきだと反対する キャプテン・アメリカとが対立し、そこにさらに行方不明だったウィンター・ソルジャーことバッキーがテロ爆破事件の容疑者として姿を現したことも対立を深めることになり、アベンジャーズが真っ二つに分かれて本気で戦いあうことに。Σ(゚Д゚)


ちなみにこの唐突に新登場のこの方。ん?キャットウーマンの男性版か?と思いましたが正確には猫ではなくてブラック・パンサー。中身は ワカンダ王国という国の若き国王 ティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)。父王ティ・チャカが爆破テロで亡くなってしまい、その容疑者のウィンター・ソルジャーに復讐せんと、鬼となって追い続けます。


ところでバッキーの洗脳はとけたの?また洗脳もどったの?親友のことは覚えているの?何で爆破テロ起こしたの?どうしても親友バッキーを信じずにはいられないキャプテン・アメリカ、スティーブ。何か裏があるはず、と主張しますが周りはバッキーを捕らえろ!殺せ!の一点張り。国を世界の情勢を左右するお偉い人達がこんな単細胞でいいのかと若干不安になります(苦笑)。でも今もっと訳の分からない現実が生まれちゃってるからなぁ・・・。


ジャジャーン。こちらがチーム・キャプテン・アメリカ。バッキー、ホーク・アイ、スカーレット・ウィッチ(エリザベス・オルセン)、ファルコン(アンソニー・マッキー)と、新しく加わったアント・マン(ポール・ラッド)。「アント・マン」はまだ観たことないんですよねー。新人らしく、見せ場を用意してもらってました^^。


対するチーム・アイアン・マン。バッキー狙いという理由だけで、ブラック・パンサーも一応こっちチーム。他、ブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンセン)、新しいスーツ「マーク3」を着用したローズ(ドン・チードル)、マインド・ストーンを額にはめた人工知能戦士ヴィジョン(ポール・ベタニー)。別名素顔がほぼ見えないぞチーム(笑)。

この映画のキモは、”アベンジャーズが分裂して仲間同士でまさかのバトル?!”であって、ほぼそれに尽きます。バッキーの哀しい宿命とか、アベンジャーズの国際的批判や条約締結に対する意見対立とか、2分させるための理由を並べているだけのようなもの。あんな超スーパーヒーローたちが、仲間同士ならいいけど、お互い戦いあったら大変なことになっちゃうじゃん、やっべえぞ!を、じゃあお見せしましょうぞ、な映画です。


対立の頂点、この2人の対決をどんどん深めていく必要があるわけですが、映画一本分話を持たせるために、対立・歩み寄り・対立・和解・絶望的に対立の繰り返しがやや多すぎてクドい感じが否めない。元々バックグラウンドも性格も異なるクセありすぎなメンバーたちだけど、そこはお互い理解しあって譲り合って尊重し合ってかないとさー。こんな簡単に内部分裂して本気で殺し合い始めるようなおバカさん達の集まりじゃあ、国連じゃなくても危なっかしくて解散要求したくなるし。

とはいえ、そこは勿論、深く考えるべきことではなないと思われます(笑)。あくまでも、眼玉は「まさかのアベンジャーズ内部分裂」「ヒーロー対ヒーローの本気の戦い」「やっべえぞ!」が趣旨なのですから。アベンジャーズ、というかマーベルキャラがこんなに勢ぞろいだし、まぁちょっと派手な紅白運動会と思ってド派手なアクションにひゃーひゃーいって楽しむのが正解。メンバーたちそれぞれの友情とか、抱える悲劇とか、苦悩とか、信頼とか、そいういうものも一応内包されているしね。

さて、この後のアベンジャーズはどうなるんでしょうね。そういえばマイティー・ソーとハルクはどこいった?(笑)