ドクター・ストレンジ | 今日もこむらがえり - 本と映画とお楽しみの記録 -

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備忘録としての読書日記。主に小説がメインです。その他、見た映画や美術展に関するメモなど。


2016年 アメリカ
スコット・デリクソン 監督
原題: Doctor Strange

ネオン・デーモン』が精神的に少々グロテスク、かなり難解だった
ので、美しさに含まれていた毒を中和するために気分を変えて、
安心・安全・安定のマーベル映画を(笑)。
予告映像の、NYKの街の時空がゆがんでいくシーンを観て、これ
は3Dで観たいと思っていました。3Dで観た作品はそんなに多くは
ないのですが、これまで以上の奥行と浮遊感で、3Dですが空気
の動きや匂いまで感じたような気がする瞬間がありました。
最新技術、すげー。惜しみないお金と技術とキャストを投じた
アトラクションのように楽しめるエンターテイメントでした^^。

天才的なスーパー外科医Dr.ストレンジ(ヴェネディクト・カンバー
バッチ)はリッチで自意識過剰で傲慢。伸びすぎた天狗の鼻は
ある日ポキリと折られるもの。自分の不注意な運転ミスのために
ひどい自動車事故に遭い、辛うじて命はとりとめるものの両手
の神経損傷が激しく、もはや外科医として復帰することは絶望的。
お金に糸目をつけず、世界中の最新の研究データを集め、何度も
高度な手術を受けるけれども成果は得られず、ついにお金も
底を突きてしまい、絶望の淵に。元恋人で同僚のクリスティーン
(レイチェル・マクアダムス)が献身的にサポートしてくれるのにも
酷い八つ当たりをしてついにひとりぼっちに。

そんな時、自分以上の神経損傷の大怪我から復活した患者が
いたことを知り、わらをもつかむ思いで、最後のお金でチベットへ
と向かったストレンジが出会ったのは、最高位魔術師のエンシェン
ト・ワン(ティルダ・スウィントン)の元修行に励み、暗黒世界から
地球を守る為の3か所の聖域(ロンドン、ニューヨーク、香港)
を守護する魔導士の一団でした。エンシェント・ワンと兄弟子の
モルド(キウェテル・イジョフォー)の指導と、ウォン(ベネディクト・
ウォン)が管理する古書の数々から、魔術を学び始めます。
そしてそのうちに、図書室から禁断の書を盗み、永遠の命を
得るため暗黒世界を呼び込もうとする裏切り者カエシリウス
(マッツ・ミケルセン)ら一派と、地球の平和をかけた戦いに身を
投じることになります。

カンバーバッチといえばどうしてもシャーロック・ホームズのイメージ
が強烈すぎて、未だに、シャーロックでないことと、シャーロックの
頃より老けていることに妙な違和感を覚えて最初のうちソワソワ
してしまいます^^;。でも、自信過剰でArrogant(尊大)な態度は、
シャーロックにも通じるます。やっぱ上手いな、カンバーバッチ(笑)。


エイシェント・ワンと一番弟子のモルド。

いかにもケルト人らしく品格も兼ね備えているエイシェント・ワンを
演じるのはクールで透明感の塊のようなティルダ姉さん。
『ナルニア国物語』の白い魔女や、『オルランド』のオルランド、
『コンスタンティン』のガブリエルetc・・・彼女が出ていると、必ず
その透き通るような凛とした存在感に目が奪われます。今回は
なんとスキンヘッドー。さすがです。そしてやっぱり美しいです^^。



イマジネーションを、ここまで映像化できる世の中になったのだなぁ
とただただ驚き。こんなことができるのに、まだ現実には空飛ぶ
車も鉄腕アトムもいないのが不思議なくらいです(笑)。



最初にストレンジを見出し、弟子にするよう強く薦めたのはモルド。
性格は異なる二人ですが信頼し合える最強の仲間にもなれるはず
だったのに、いつしか亀裂が・・・マーベルにはお馴染の仲間との
亀裂と別離、やがて一方がExtremeな思想に傾倒してしまい、対立
関係になってゆく・・・というパターン。
しかし、ニューヨークの真ん中にこの格好で現れたらかなり目を引き
ますよね^^;。



基本、真面目なアクション&ファンタジーですが所々、ちょっとした
お笑い要素も^^。私は、決して笑顔を見せないぶっちょう面の
図書館監督のウォンを、何とかして笑わそうとするストレンジとの
やりとりの一連がいちいちツボでした(笑)。あと、ストレンジが後半
身に着ける飛行マント。めちゃくちゃ可愛いー。マントが可愛いと
は如何に?その答えは映画を観て頂ければきっとお分かりいた
だけるかと^^。

カンバーバッチinマーベル。結構よい感じです。アベンジャーズ
に参加したりしちゃうのかなー。『アイアンマン』のロバート・ダウ
ニーJrと、ちょっとヒネたように見えるけどアツい大人、ツートップ
でいいバランスかも。あ、そういえばシャーロック・ホームズ繋がり
でもある二人ですね。
エンドロールの途中と最後にはお決まりのオマケ映像と、続編
への繋ぎ映像があります。お見逃しなくー。