スポーツの世界は、勝敗や記録、努力だけでは説明できない事が多くある。
それがお金だったり、政治だったりする。
こんな話をすると、みんな耳を塞ぎたくなるし、汚い世界の様な先入観を持たれている人もいると思う。
ただ、しっかりみんな話を聞かなければいけないし、考えなければいけない問題だと思う。
そしてこの根本に、「日本ではスポーツと水はタダ」スポーツの支援はボランティアという考え方も大きく影響している。
沖縄県出身者として嬉しかったニュースに、オリンピックの種目に空手が入った事などがある。
しかし、その影にオリンピックやパラリンピックで正式種目から外れた種目もある。
選手達は、四年間死にものぐるいで努力して大会に臨むが、その努力と関係ないところで大会がなくなれば、本当に悲しく残念な想いをする。
1980年のモスクワオリンピックに日本選手団のボイコットが決まった時、当時柔道日本代表の山下氏は涙を流し悔しがったらしい。
特にトップアスリートは、選手寿命もそんなにながくない。
にもかかわらず、8年間オリンピックがないと言う事は、日の目を浴びずに引退したトップ選手も多くいた事だろう。
その様な悲しい出来事がスポーツの世界ではしばし起きる。
これはどうしてか?
スポーツの世界は、政治とか金に関わらずみんなで楽しもう!と言う気持ちもおおいにわかる。
しかし、そうはいかない理由もある。
このモスクワオリンピックの時は、ソ連のアフガニスタン侵略を受けて、冷戦で対立しているアメリカ合衆国とそれを支持する国(日本もその1つ)は大会をボイコットした。
そんな侵略する様な国で楽しくスポーツなんて出来ない!
そしてそんな大会に参加する事は、経済効果も含めて、かなりのお金がその国へ落ちる事になり、そのお金がまた侵略に使われるのでは?
という様な考えになるのである。
また種目の決定においても、今の商業オリンピックでは、競技者がどれだけいるのか?テレビの視聴率は取れるのか?その種目を支援している企業からスポンサーとしてオリンピックに支援はできるのか?
と言う事も大きく関わってくる。
「お金のあるなしに関わらず、みんな競技してやれよ!」
なんて声も聞こえてくるかもしれない。
でも皆さん、思い出してください。
国立競技場の建て替え問題でもそうですが、オリンピックをやるのには莫大なお金がかかるのです。
それは誰が出してくれるのですか?
もちろん国民や都民のお金からも行くと思います。
でも同じ様に企業がその多くを出します!
そして企業は、利益のために活動するものです。
皆さんがお金を出さずにスポーツを楽しもうとする結果が、お金を出す企業の力を大きくしてるんです!
もちろん私はそれに対してネガティブな感情はありません。
ただそう言った事に負けないためにはスポーツでお金を稼ぐしかないという事です。
自分達で利益を出して運営する。
それが誰にも影響されずにスポーツを楽しむ方法です。