クラムジー(思春期不器用)とは
クラムジー(思春期不器用)とは、成長期に起こる一時的なスポーツパフォーマンスの大幅な低下(伸び悩み)が起こる減少のことです。
普通は練習すればするほど上達しますし、成長期になれば身体が大きくなって力強くなっていくはずなのですが、そのタイミングでパフォーマンスの低下が起こることがあるんです。
これまで出来ていたことが出来なくなったり、周りのみんなは習得していくようなテクニックがなかなか出来なかったり。サボっているわけではなく真面目に練習に取り組んでいてもそうなってしまうことがあります。
選手本人にも原因が分からず、指導者や親からは「なんで出来ない!」と怒られ、、、スポーツを辞めてしまいたくなる選手もいるようです。
このクラムジー(思春期不器用)の原因は、サボりでも注意力散漫でもなく、実は『身体の成長』にあるんです。
人の体(運動器)の成長は、骨の両端に存在する「成長軟骨」と呼ばれる骨端線で骨が作られることで、骨が長く大きくなり成長していきます。
まず骨が長く大きくなり、それに引っ張られる形で筋肉が伸ばされ長くなっていきます。ですのでこの時期は、相対的に筋肉が短くなり身体が硬くなる時期とも言えます。
成長期はこの骨の成長が急激に起こります。年間で10cm以上も身長が伸びる選手も少なくないですよね。
それだけ急激に身長が伸びると、身体の運動を司る《脳》が身体のサイズを正しく認識することが間に合わなくなることがあります。つまり、これまでの小さい身体を動かすのと同じ指令を大きくなった身体に出し、運動させようとするのです。
そうなると、当然ながらこれまで出来ていたスムーズな運動は出来ず、ぎこちない動きになってしまうのです。もちろん新しい技術を習得することもスムーズにはいきません。
これが、クラムジー(思春期不器用)の正体です。
将来的には大きなメリットをもたらす身体の成長が、一時的に引き起こすクラムジー。
成長期のタイミングは個人差が大きく、小中学生で起こることもあれば高校生になってから起こることもあります。また、骨の成長(身長が伸びること)だけでなく筋力がつくことでも同様なぎこちなさが出現することもあります。(筋力で起こる場合はより短期的なことが多い)
クラムジーへの対応
このような原因で起こるクラムジー(思春期不器用)は、誰もが経験する可能性のある現象で、決して選手自身に責任があるわけではなく選手本人が一番困惑してしまうものです。
ですので、まず大切になるのはそういった選手に対してあまり過度な叱咤激励をしないこと。《仕方のない期間》として理解を示してあげることです。
とはいえ、なにもせずにただ期間が過ぎるのを待っているのも得策とはいえません。必ず解消するものなのかも分かりません。
プラストレーナーズではそんな選手に対して、次のような取り組みをアドバイスしています。
・ストレッチ
・バランス系トレーニング
・ビジョントレーニング
・身体操作系トレーニング
・専門競技以外のスポーツ練習
専門としている競技の動作を上達させようと頑張るのではなく、「身体の動かし方をイメージし、自分の思い通りに身体を動かすこと」に積極的に取り組んでもらいます。特に上2つのストレッチとバランス系トレーニングは非常に効果的で、クラムジーを乗り越えるだけでなくその後のスポーツパフォーマンスにも良い効果が得られます。
また、これらの取り組みは、習慣的に行うことでクラムジーを予防する効果も大きくあると考えています。
急激な成長が原因とはいえ、1日2日で10cmも成長することはありませんので、日頃から習慣的に自分の体をイメージ通りに動かすことをしていれば、脳が認識する身体も日々アップデートされていきます。
サッカーで言われることが多いクラムジーですが、どんなスポーツでも何歳でも起こりうるものです。
悩んでいる選手や、予防していきたい選手は、お気軽にご相談ください。
プラストレーナーズ
伊藤孝信
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