目の付けどころがシャープでしょ。 | 名古屋発、御社の立ち位置をデザインする、ブランド・デザイナー ◎商標・ブランド・デザインマネジメント
2010-01-05 12:11:34

目の付けどころがシャープでしょ。

テーマ:ブランディング
こんにちは。+d&cの上田です。

社会の変化が驚くほどのスピードで巻き起こり

私たちの価値観にも大きな変化が訪れようとしている中、

良いものを作って送り出す・陳列するだけでは

なかなかものが売れなくなってしまいました。

例えば車や電化製品の業界は、モノに「孤高のオーラ」がない場合は

隙間隙間でライフスタイルを

提案しないといけないのですが、小手先な提案や

わかりにくいモノ・ぴんとこないモノは受け流されてしまうほど

モノが氾濫してしまっています。

また、百貨店業界もわざわざ出向いて定価で買うメリットを

考えて伝えることができなければ、バーゲン戦略のスパイラルになってしまいます。

昨今、価格破壊のデフレといわれていますが、

大手の戦略に小規模の企業は当然ながら太刀打ちできません。

さて、そんななか

商品を生みだすメーカー企業はどんな立ち位置を示していけばよいのでしょうか?

年明けに

液晶テレビの「シャープ」さんのサイトを見ていましたら、

$名古屋発、ブランド構築「社長そうだん室」 ブランド・デザイナー◎ブログ-シャープ01

1990年より20年間にわたって使用されてきた「目の付けどころがシャープでしょ。」の

スローガンを辞め、2010年1月より、新たなスローガンを導入したとのこと。

↓新スローガン
$名古屋発、ブランド構築「社長そうだん室」 ブランド・デザイナー◎ブログ-シャープ02

所謂ブランドステートメント(企業スローガン)について

ここでの論評は控えますので

変更した背景などは、

よろしければ下記シャープさんのサイトをご覧ください。

→新スローガンについて

ご覧の通り、企業としての志・立ち位置を強く示す一文になりました。

所謂ブランドを構成する要素の再構築といったところですが、

私自身メーカー企業の経営に近いポジションで

インハウスデザイナーとして10年近く属していましたので

実感があるのですが、

以前はCIの誤認といいますか

企業の経営戦略の中でロゴや文章など定義することがゴールになってしまっていました。
(勿論その後の浸透も視野には入っているのですが、現実レベルとしてですね。)

しかしながら、現在の社会は

ここがスタート、

「目指してる、未来がちがう。」

という企業の志を、「商品」や「コミュニケーション」で

どんな未来を目指しているのか明快に示していかなければ、

本当の意味で社会に浸透し、ブランドを確立することはできません。

(結果、消費者にはこのスローガン変更が何のメリットもなく意識もされない悲しい状態に...)

実は、

社内変革の足並みを揃え、一貫した企業活動を構築していくことが最も難しいのです。

社内でゴールや目標を共有して、社員一人ひとりの頭の中に描かれるイメージが

共有できる仕組みづくりの大切さを、企業に属していたときに痛切に感じたものでした。

個人的には、

シャープさんが今後リリースされる製品の変化や広報面にも

期待を込めて注目したいと思いました。

「オンリーワンで社会を変革してゆく」という高い志、

1ユーザーとして応援していますっ。シャープさん。


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