
〈2000 アメリカ〉
1)ASTROLOGY PRELUDE
2)SECRETS OF ASTOROLOGY
3)ALEXANDRIA
4) RAINING
5)THE BELL
6)SPEED OF SOUND
7)UNDER THE SUN
8) TAROT
9) ASHERAH
10) GUARDIAN ANGEL
11) LONG WINTER DREAMS
12) ASTROLOGY POSTLUDE
ラナ・レーンは1995年に1st『LOVE IS AN ILLUSION』で登場。華々しい登場ではありませんでしたが、HRからプログレ(ポップス)、バラードまで器用に歌いこなせるヴォーカリストで、少しずつ人気を獲得。特に日本では人気を得て、来日公演も果たしました。
私も当時は、いわゆる彼女のサウンドの ‘ 推し ’ で、ライブには足を運びませんでしたが、アルバムやミニアルバム、またリミックスを施した過去のアルバムなど次々発売され、私も買って聴いていました。
反面、作品を重ねるごとに手堅くなってしまって、‘ 完成度は高い方だろうけど、印象に残らない ’ タイプになってしまったような気がします。
ここに挙げるアルバムは、フルアルバムとしては5枚目。
手堅くなっていくも、このアルバムでは ‘ 攻めている ’ 感があり、印象に残っています。ほとんどの作詞、作曲、そしてキーボード、プロデュースは彼女の夫である、エリック・ノーランダーが手掛けています。彼女のどの作品でも夫がしっかりサポート。この ‘ 夫婦茶碗 ’ 的活動には微笑ましくも思えます(笑)。
1)と12)のように、いわゆる開幕と閉幕があるトータル・アルバム。彼女のスキャットが入るハツラツとしたオープニングの1)から惹き付けられるものがあり、そのままドラマティックなHRの2)へ続く流れでグイッと引き込まれていきます。初めて聴いた時、ここで「いいねぇ!」と思いました。
幻想的なポップスから、ファストなHR/HMまで多彩な曲が並んでいます。
私はバラードの7)が大好き。彼女の温かくもあり、また伸びのあるパワフルなVoで歌い上げるバラードが、アルバムの中盤において、1つの癒やしポイントになっているような気がします。
再び1)のショート・バージョンのような12)の幕閉めでは、感動を呼びます。
ただ惜しいのが、約67分というトータルタイムが少し長い点。もう少し短ければ、もっと締まったものになっていたように思えます。
1stもトータル・アルバムですが、1stはジャケットと相成って ‘ 夜 ’ であったり、少し霧で霞んだ雰囲気の作風。
反対に本作は快活(明るい)で、ストレートな雰囲気の作風だと思います。
[CD日記 2000~ 洋楽編 # 9]

1)ROLLIN' AND TUMBLIN'
2)TRIBUTE TO MUDDY
3)I GOT LOVE IF YOU WANT IT
4) BAD LUCK AND TROUBLE
5)HELP ME
6)MEAN TOWN BLUES
7)BROKE DOWN ENGINE
8) BLACK CAT BONE
9) IT'S MY OWN FAULT
10) FORTY-FOUR
ジョニーのギターやVoに魅せられたレーベル数社は、獲得競争に乗りだし、最終的にはCBSが30万ドルと言われる契約金で彼を獲得。この事実に尾ひれがついて、 ‘ 100万ドル ’ で契約を交わしたと噂が広まり、ジョニーは ‘ 100万ドルのギタリスト ’ と呼ばれてしまう反面、反感も買ったようです。
1969年『JOHNNY WINTER』でデビュー。しかしこの1st、地味でシブい作風。‘ 100万ドルのギタリスト ’という触れ込み(?)で聴くと、肩透かしを喰らいます。
ここで挙げる『AUSTIN TEXES』は、彼がメジャー・デビューする前に、インディーズ・レーベルで録音されたもの。
1967年、テキサス州のオースティンのクラブ(日本で言う、ライブハウス?)で、無観客ライブ録音されたもの。
マディ・ウォーターズのカバーの1)からテンション高め。4)と7)はアコースティック・ギター主体のブルーズですが、それ以外の曲ではジョニーのシャープなギターと豪快なVoで、総じてノリノリの演奏が聴けます。この作品を聴くと、当時メジャー・レーベルが「ウチからデビューさせたい!!」と思ったのが、わかるような気がします。
ただこのアルバムの惜しいのが、音質。ライブ録音故、反響音も入っていますが、ギンギン、シャリシャリしていて、やや低音不足の音質。現在聴くとブートレッグの域を出ていないかもしれません。当時の技術、またインディーズ系の録音ということから、やむを得ないのでしょうけど。
元々は現在で言う ‘ ミュージシャンを売り出すためのデモ音源 ’ に近いものだったそうですが、1969年にちゃんとした(?)作品としてリリースされ、オリジナルは 『THE PROGRESSIVE BLUES EXPERIMENT』というタイトルで、ジャケットも異なります。
1973年に『AUSTIN TEXES』というタイトルで、ジャケも上のようなもので再発売されています。
私が所有しているCDは、『AUSTIN TEXES』版なので、こちらでアップしました。
なお、現在はオリジナルの『THE PROGRESSIVE BLUES EXPERIMENT』のタイトルとジャケットで発売されています。
聴き比べはしていませんが、現行『THE PROGRESSIVE …』 はリマスターを施されていて、だいぶ音質がアップしているそうです。
個人的には、ジャケットは『AUSTIN TEXES』版の方がカッコよくて好きですけどね。
[CD日記 '60洋楽編 # 37]

ミュージシャン:KEITH MOON
1)CRAZY LIKE A FOX
2)SOLID GOLD
3)DON'T WORRY BABY
4) ONE NIGHT STAND
5)THE KID ARE ALRIGHT
6)MOVE OVER MS. L
7)TEENAGE IDOL
8) BACK DOOR SALLY
9) IN MY LIFE
10) TOGETHER
ザ・フーのドラマーだった、キース・ムーンの最初にして最後のソロ・アルバム。
ザ・フーの5)といったの曲を中心に、カバー曲を収録。ミュージシャンもリンゴ・スターやジョー・ウォルシュといった面々が参加。
内容は肩に力を抜いて、カバー曲を歌った手堅くもあり、(悪い意味では無く)お気軽なアルバムに聞こえます。
このアルバムを聴いた理由…。それは、ビートルズのカバー曲である9)を聴きたかったから。
音楽のガイド本等で、9)を聴くと「涙を誘われる…」という意の感想を目にしました。
“ 聴いてみたいなぁ ”と思うも、1990年代にはCD化されておらず、中古LP盤は高価。2000年代に入り、CD化され聴くことが出来ました。
初めて、そのような評判の9)を聴く時、ちょっとドキドキしたのを覚えていますね。
さて、聴いてみました。「涙を誘われる…」というのはわかる気がします。涙が出ないまでも、しみじみと聴いてしまいます。
ピアノを基調として、コーラス隊のスキャットが入る、心洗われるような雰囲気の曲調にアレンジされており、キースが優しく、語りかけるように歌っています。
彼は'70年代中盤から、アルコール依存症による体調不良を抱えていました。
1978年のザ・フーのアルバム『WHO ARE YOU』のレコーディングの際には、ドラムを上手く叩くことが出来ないこともあったとか。
そして、『WHO ARE YOU』を発売した約1ヶ月後に、彼は薬物の過剰摂取により、この世を去りました。
彼の持ち味は、ハチャメチャっぽいパワフル・ドラム。
それと重なるように彼自身も、すごくはしゃいで、人を笑わせるキャラクターだったそうです。
そんな彼が、9)を通して「こんな俺だけど、みんな受け入れてくれて、ありがとうね…」と言っているようにも聞こえます。
このソロ・アルバムから約3年後に彼は他界しますが、何だか9)が少し早いお別れの挨拶のようにも響いてきます。
[CD日記 '70洋楽編 # 64]

1)ZOOMA
2)GRIND
3)THE SMILE OF YOUR SHADOW
4) GOOSE
5)BASS ' N ' DRUMS
6)B. FINGERS
7)SNAKE EYES
8) NOSUMI BLUES
9) TIDAL
1999年は、公私の ‘ 公 ’ の面でちょっと苦労した年で、記憶に残る1年でした。
そんな中、音楽生活では3月にジェフ・ベックの『WHO ELSE』と、9月にジョン・ポール・ジョーンズのこの『ZOOMA』という、(私にとって)強力な作品が発表されました。
当時まだこのブログを始めていませんでしたが、1999年の〔 マロくん版 レコード大賞 〕では、この2作品が1位に輝いています。
元レッド・ツェッペリン(以下:ZEP)のベーシスト、ジョン・ポール・ジョーンズ(以下:ジョンジー)の2作目であり、純粋なソロ作品としては初作品(1作目は映画サントラ盤なので)。
全曲インストで、ヘヴィなプログレ・インストが並びます。何でも、彼はキング・クリムゾンと同じマネージメントだったそうで、ロバート・フリップが立ち上げたレーベルから発表されました。そんな事もあって、プログレ系なのかと思う節もあります。そのレーベルがアーティストの側に立ったレーベルなので制約が無く、自由に制作された作品にも感じます。
彼のベースがビンビンッ、ブンブンと鳴るヘヴィなサウンドが聴けます。アルバムスタートの1)からドゥビドゥビ、ドゥビドゥビと太いベースが鳴るのを聴くと「おっ!きたっ!」と思い、ワクワクしちゃいます。
私は7)が大好き。オーケストラ(ストリングス)との共演で、良いアレンジがされています。曲の中盤ではオルガンが鳴るのもまた魅力。そして終盤は緊張感漂うオーケストラのみ演奏となり、どことなくの映画のサウンドトラックのようにも聞こえます。この曲を聴き終えると「お見事!」と思えます。彼はZEP時代にオーケストラの指揮者になりたいという希望があり、脱退を考えていたこともあるとか。そのような彼のやってみたかったサウンドだったのでしょうか。
このアルバム、もちろんZEPサウンドの再来(再現)ではありません。しかしZEPサウンドの持っていた ‘ 危険さ ’ は含有していると思います。
反面、元メンバーのジミー・ペイジ & ロバート・プラントの作品には、この ‘ 危険さ ’ が薄く、むしろ空回りしているようにも感じました。
ペイジとプラントは1994年に、MTVに出演したものを収録した『NO QUARTER』を発表。アルバムタイトル曲はZEP時代のジョンジーが制作した曲にもかかわらず、彼には、このMTV出演には声が掛からなかった様子(?)。ジョンジーにしてみれば、「水臭いよなぁ~!」という気持ちで、不満だったことでしょう。
そのペイジとプラントの2人は1998年には『WALKING INTO CLARKSDALE』を発表しますが、先に記したように、この作品には ‘ 危険さ ’ が希薄。
後発となったこの『ZOOMA』で、ジョンジーは “ ボクには、この(危険な)サウンドが出来るぞ! ” といったような、穏やかなながらも勝ち誇った(?)気持ちで、ペイジとプラントの2人に提示しているような気がします。…まぁ、勝手な想像ですが。
[CD日記 '90洋楽編 # 31]

Jeff Beck (1944-2023)
1月10日に、ギタリストのジェフ・ベックが亡くなりました。
彼が亡くなったニュースを知って、ショックでした。
私の音楽生活の中で、大きな存在のミュージシャンでした。
彼のアルバムはもちろん、ブートレッグCD、他に彼がゲスト出演した作品を含めると、多数のアルバムがライブラリーに収まっています。
彼のライブへも、初めて行った1999年のライブからエリック・クラプトンとのジョイントライブも含め、計7回足を運んでいました。
先日彼を偲んで、『WHO ELSE !』収録の《 What Mama Said 》を聴きました。この曲、1999年のライブの際、オープニングでプレイ。私とって念願の、そして初のジェフ・ベックのライブだったので、この曲を弾きながら、ステージの袖から彼が登場した時は、本当に興奮したし、感激しました。
聴いていてその時の事を思い出し、寂しさが込み上げてきました。「もうこの人はいないだよなぁ」なんて思いましたね。
ここ最近、彼を追悼するために、彼の曲を聴いています。本当に良いギタリストでした。
寂しいですが、彼の音楽は残ります。
Thanks, Jeff !
彼の作品を取り上げた、これまでのCD日記です。↓↓↓
92 『WIRED』
106 『BECK BOGERT APPICE』
117 『JEFF BECK'S GUITAR SHOP』
129 『TRUTH』
144 『BECK-OLA』
156 『ROUGH AND READY』
171 『EMOTION & COMMOTION』
204 『BLOW BY BLOW』
229 『THERE AND BACK』
498 『WHO ELSE!』
彼のライブへ行った時のレポです。↓↓↓
109 2009年来日公演
114 2009年エリック・クラプトンとのジョイントライブ
173 2010年の来日公演
318 2014年の来日公演
[音楽コラム # 231]