とぐろ状のゆるいスロープを登りながら、ミニチュアの風景を見下ろす。
たまに日差しがあり天気そのものはわるくないが、地上はモヤっていて期待していたほど遠くまでは見えない。
新宿の高層ビル群がかろうじて見えるくらいだ。
でもいま一つ楽しめない理由は天気のせいだけじゃない。
どうにも一人でこういうところに来ることが落ち着かないのだ。
滞在時間15分で展望台から下り、ショッピング
スポットの東京ソラマチへと足を運ぶ。
平日の午前中にもかかわらずスゴイ賑わいだ。
地方から来た団体客、修学旅行の学生、スーツを
着たサラリーマン、中国ノミナサン・・・。
真新しいお店がジャンルごとに集まり、フロア区分やゾーニングによってそれぞれで独自のデザインやコンセプトで
空間演出がされている。
それらがまた細部にまでこだわっているからいちいち目を奪われてしまう。
車椅子トイレのドアの開閉ボタンに至るまでシックなデザインだ。
でも、一通り回ったが何も買えてない。どうもスイッチが入りきらないのだ。
レストランゾーン。
昼前だというのにあちこちで行列がみられる。
ありとあらゆるジャンルの店が建ち並ぶ。見るからに高級な雰囲気の店が多い。名前だけ知っているお店も何軒かある。
やはりここでは食べられない。混んでいる分だけひとりだと完全に浮いてしまう。
かといって押業の商店街もちょっと・・・。タワー丼を一人で食ってる画はちょっといただけない。
仕方がない。また今度誰かと来よう。
初の旅はなんだかアウェイな感じだった。
それが旅慣れていないせいなのか、この場所のせいなのかわからないが、今後の景気づけのためにも、
次はホーム的な場所を選んでみよう。
Jからのメールが届いた。
新たにバリアフリーマップのWEBサイトを作るので、参加してほしいとのことだ。
打ち合わせの都合のつく日時をいくつか返信する。
JはWEBサイトをつくる会社の代表をしており、彼が起業する前から何度か一緒に仕事する仲だ。
打ち合わせのため、
新宿にある行きつけの店に入るとJは
すでに到着していた。
久々に会うJは少し痩せてはいたが
元気そうだった。
そしていつものフレンドリーな笑顔を浮かべていた。
依頼したい内容とは、首都圏のバリアフリーマップを作るにあたり、主要な商業施設や観光、
文化施設などを実際に訪問し、調査してWEBサイトとして公開できる情報にまとめるというものだった。
すでに50余りの対象施設のリストがつくられていて、
これらの調査が終わったところでWEBサイトを公開する予定だという。
スケジュールを確認すると、リストアップされている分の調査はできるだけ早く行い、
その後随時追加してゆく分は、可能な範囲でかまわないというものだった。
スケジュール的には若干の調整は必要なものの、問題なさそうだったので、依頼に対してその場で快諾した。
Jはホッとしたようにビールを飲み干し、カバンにしまってあった1通の封筒を差し出した。
封筒を開けてみると1枚のチケットが入っていた。
チケットは東京スカイツリーの日時指定のあるものだった。
「日時は打ち合わせの候補でいただいた中から選びましたが、まだ大丈夫ですか?」
Jの問いに大丈夫だと答えつつ、どういう意図か聞いた。
調査の手始めに東京スカイツリーの観光も兼ねて行ってきて欲しいとのことだ。
リストを見直すと確かに筆頭に東京スカイツリーと記されてある。
「いつも無理なお願いばかりで借りを作っているのでせめてものお礼です。
もちろんこんなことで債務残高が減るものではありません。利子ぐらいに思ってもらえればありがたいですよ」
利子が東京スカイツリーの展望チケットか。Jらしい。
本音なのだろうが、それが想像を超えた行動として現れるあたりにいつもながら感心する。
こうしてバリアフリーマップを作る旅が始まった。
新たにバリアフリーマップのWEBサイトを作るので、参加してほしいとのことだ。
打ち合わせの都合のつく日時をいくつか返信する。
JはWEBサイトをつくる会社の代表をしており、彼が起業する前から何度か一緒に仕事する仲だ。
打ち合わせのため、
新宿にある行きつけの店に入るとJは
すでに到着していた。
久々に会うJは少し痩せてはいたが
元気そうだった。
そしていつものフレンドリーな笑顔を浮かべていた。
依頼したい内容とは、首都圏のバリアフリーマップを作るにあたり、主要な商業施設や観光、
文化施設などを実際に訪問し、調査してWEBサイトとして公開できる情報にまとめるというものだった。
すでに50余りの対象施設のリストがつくられていて、
これらの調査が終わったところでWEBサイトを公開する予定だという。
スケジュールを確認すると、リストアップされている分の調査はできるだけ早く行い、
その後随時追加してゆく分は、可能な範囲でかまわないというものだった。
スケジュール的には若干の調整は必要なものの、問題なさそうだったので、依頼に対してその場で快諾した。
Jはホッとしたようにビールを飲み干し、カバンにしまってあった1通の封筒を差し出した。
封筒を開けてみると1枚のチケットが入っていた。
チケットは東京スカイツリーの日時指定のあるものだった。
「日時は打ち合わせの候補でいただいた中から選びましたが、まだ大丈夫ですか?」
Jの問いに大丈夫だと答えつつ、どういう意図か聞いた。
調査の手始めに東京スカイツリーの観光も兼ねて行ってきて欲しいとのことだ。
リストを見直すと確かに筆頭に東京スカイツリーと記されてある。
「いつも無理なお願いばかりで借りを作っているのでせめてものお礼です。
もちろんこんなことで債務残高が減るものではありません。利子ぐらいに思ってもらえればありがたいですよ」
利子が東京スカイツリーの展望チケットか。Jらしい。
本音なのだろうが、それが想像を超えた行動として現れるあたりにいつもながら感心する。
こうしてバリアフリーマップを作る旅が始まった。

