海と山、時々きもの -71ページ目

海と山、時々きもの

ダイビング記録+きもの試行錯誤の覚書。…だったはずなのに最近は山歩きの記録簿と化しつつある。
23年秋から山のない国に滞在中のため山歩き頻度は低下中。

週末は雪山講習。
土曜は人生初のアイスクライミングで膝を強打し、日曜は息も絶え絶えになりながら冬の阿弥陀岳北稜を登った。

去年の1月末、初めて雪山講習を受けて赤岳に登ってから、1年経った。
色々ならったはずだけど、基本的にものすごく天気の良いトレースもばっちりついている日にしか雪山を登らないので、もはや色々習った技術も全て忘れている気がする。
もう一度習いたいし、できればもう少し難しい雪山に挑戦してみたい。

そう思って、同じ教室の阿弥陀岳北稜の講習に申し込むことにした。
1日目に赤岳鉱泉で講習、2日目に実践山行、というスタイル。

天気は良い。風は少し強いけど八が岳でこれくらいの風は珍しくないだろうし、今回はバリエーションルートとはいえガイドさんに引率されての登山なので不安はない。
(ついていけるか、という不安はある)


1日目は素晴らしい天気。赤岳鉱泉に向かう途中、横岳の雪煙が青空によく映えた。


今年二度目ましての赤岳鉱泉。
なんかもう、この雪煙を見られただけでも来たかいがあった。。。


今回、初めてアイスクライミングを経験させてもらったけど、ほんと、クライミングの才能というかセンスがなくて結構凹んだ。
4人の受講者の中で、頂上までたどり着けなかったのは私一人だけだった。
クライミング自体が初めてという人もすいすい頂上まで行けてたのに。
その上、勢いつけて足を蹴り込もうとした時に氷のコブに膝を強打して悶絶した。


何度も教えてもらったら最後のほうは少し楽に登れるようになった気もしたけど。。。やっぱり私のようなどんくさい人間はクライミングだけはやめておこう、と思った。たぶん死ぬ。

やや凹みながら、赤岳鉱泉のステーキを噛み締めて、就寝。

今回は食堂の上の個室だったおかげか、週末で大入りだったおかげか、全く寒さを感じることなく眠れた。

2日目は6時出発。
やや雲が多く阿弥陀岳はうっすら。


前日風が強かったせいか、雪(霜?)のついた林がきれいだった。

 

行者小屋を過ぎて文三郎に行く途中で、中岳沢方面に入る。

中岳沢は雪崩リスクがある(実際に大きな事故があった)と聞いていたのでどきどきするものの、真っ白で人の気配のない沢は美しかった。


ひたすら沢をつめる。

 

横に見える赤岳はまだ暗い。


北稜に登るには途中で右に逸れて、木々の間を登っていく。これが結構ハードだった。


なんかもう体感としてはここで落ちてもおかしくないくらいの急斜面だった気がするし、ガイドさんがトレースつけてくれるものの、結構深くて、それを踏むだけで息がきれた。

というか全体的に岩稜以外も北稜は急角度でハードだった。。。無我夢中であんまり覚えていないけど。

ぜえはあいいながら途中でふと左をみたら、沢の下で我々を抜かしていったソロの人が一人で中岳沢を登ってるをみてすごいなと思った。
今日の雪であれば雪崩の心配はない、と判断してのことだと思うけど、チキンハートofチキンハートな私には無理。。。


第一岩峰の手前。美しくてほれぼれする。

 

赤岳にようやく日がさしてくる。


第一岩峰手前で後ろを振り返ったところ(だったはず)。
・・・やっぱ改めてみても第一岩峰登る前に結構ハードだった気がする。。。もうこの時点ですでにへろへろだった。


第一岩峰。


この写真にうつっている右端のほうから登った気がする。
そんなに怖くなかったけど、それはロープで確保してもらっていると思うからであって、これをロープ無で一人で上がれるかというと、うーん。。。?
登る時に「もうちょっと右のほうが楽だよ」とガイドさんにアドバイスしてもらったけど、いや、右は足滑らせたら真っ逆さまで怖い。。。
プロの言うことなんだからきっとそっちが正しいと思うけど、ずぶの素人の私としては、真ん中を登りたい心境だった。。。
(そうやって無理する奴が落ちるのかもしれない)

第一岩峰登り切ると割とすぐ第二岩峰。

こちらのほうが急角度だけど距離は短い、とのこと。
我々がこの日北稜を登る最初だと思ってたけど、第二岩峰前に出たら、前のパーティが登っているところだった。
そして順番待ちをしている間に後ろに3組くらい並んでいた。
北稜、大人気。

第二岩峰、どうだったかな。。。なんか記憶がない。。。
唯一覚えているのは、登り切ったところでのナイフリッジでフロントポインティングのトラバースしてたら、足を滑らせたこと。
三点支持してたからロープにぶら下がるようなことにはならなかったけど、ヒヤリとした。

後ろのナイフリッジを振り返る。こう見ると、ナイフリッジ渡った後にもう一段急登があったんだな。


山頂へと続く道。なんかもう胸がいっぱい。。この青と白が見られただけで頑張って登ってよかった、と思う。


霧氷から飛ぶ雪煙がほんと美しかった。


ちなみに私はこれ、ずっと「ゆきけむり」だと思ってたんだけど、今回ガイドさんに「せつえん」だと教えてもらった。
恥ずかしい。

横岳方面がすんばらしく美しい。


この日赤岳に行った組は風で転がる人が続出する位の強風だったらしいけど、ここからはわからない。


阿弥陀岳方面は風は強かったけどよろめくほどではなかった。
ちなみに気温はそれほど低くなかったはずなのに、強風のせいかカメラはこの写真を最後にご臨終なされて頂上ではスマホ写真のみ。
(地上に降りてきたらカメラ復活した)

 

頂上でガイドさんと、同じパーティのもう一人の人とがっちり握手。
有難うガイド先生。。。ここに連れてきてくれて有難うございます。。。
有難うもう一人の人。。。へろへろの私に後ろから激励のお言葉をかけて頂き有難うございます。
(ちなみにこの人は私より結構年上だと思うけど、帰りに半分屍になっている私を横目に「中山展望台にちょっと寄っていきます」と行って軽やかに寄り道していった。すごい)
 

権現岳と、その左後方にうっすら富士。

 

大好きな横岳方面をもう一度。



降りる時は一般ルートを降りたけど、これ、今回確保してもらってたからいいものの、確保なしで降りると思うと気が遠くなりそうな体感垂直っぷりだった。。。
一日目の講習で教わったことを全部使った。
ピッケルを叩き込む。片足の前爪蹴り込んでしっかり体重載せてから、もう片足を大きく伸ばして下す。ピッケル叩き込む。前爪蹴り込む。体重載せる。もう片足を。。。の繰り返し。
そしてそれが結構長い。
うまくけり込めないところや、ピッケルが刺さらないところもあって、ここでも体重掛けた片足がずるっと落ちかけてひやりとしたことがあった。

前向いて降りられるところも結構雪が深かったりして、ようやくほぼ平なところに降りたときには心底ほっとしたし、もうへろへろが極まってた。

これから中岳を超えて文三郎の方に行くのはきついな、と思ってたので、ガイドさんが中岳沢を降りる、といったときには雪崩を恐れていたことも忘れてほっとした。
…といっても中岳沢も思ったより体力を消耗したけど(二十三夜峰の時のようにまた嵌って足が抜けなくなった)。

行者小屋近くの誰かのお茶目の後。
同じように飛び込む元気はもはや残っていなかった。。。


阿弥陀岳の北稜、岩峰以前の登りがハード過ぎてへろへろになったし、一般道の下りは怖かったけど、楽しかったな。。。

ピッケルを「叩き込む」、アイゼンの前爪を「蹴り込む」という感覚。

ピッケル持っていない方の手も雪に突っ込んだ。そうしないと落ちる、と思うところだらけで、必死だった。
全身を使って登って降りた、という感覚がある。
それがとても疲れたけど、同じくらいとてもぞくぞくした。


しかし、登る前は「講習受けたら今度は一人で行こう。岩峰をソロで登った人達もいるようだし単独でも行けないルートではなさそう。やはり山は一人で登ってこそ」と思ってたけど、今はこう思う。

まだ死にたくないからやめておこう、と。

静かで真っ白な中岳沢を登るのは素敵だったけど。。。岩峰を登るのも楽しかったけど。。。
登りも気が抜けない所だらけなうえに、下りもな。。。
ガイドさんも、事故は大抵この一般道を下るときに起きるんだ、と言っていた。


今回の阿弥陀岳北稜、全身を使って山に登るのはとても楽しい、ということを学んだけど、私はもう少し色々な山を楽しみたいので、ここを1人で登るのは当分先で良い。。。
 

土曜の夜は9時頃に布団にもぐり込んだけど、白毛門の素晴らしさにテンションがあがっていたせいかなかなか寝つけなかった。
ようやくうとうとしかけた途端、久しぶりの緊急地震速報で目が覚めた。
正常性バイアスなのか、ウィンウィンという音を聞きながらそのままぼんやり天井を見上げていると、誤報だったのかな、と思う程に間隔があいてから、少しだけぐらぐらと揺れてすぐに収まった。
そんな大したことなかったのかな、と思ってしばらくしてyahooの地震情報をみると、震度6強、の文字が出てきてどきっとした。
それからしばらくニュースを検索。
そのせいなのか、もう一回眠ろうとしてもなかなか眠れず、そのまま明け方になって絶望してきたころにようやく少しだけ眠った。
たぶん2時間も寝られていない気がする。。。

眠い目をしょぼしょぼしながら2日目谷川岳スタート。
ロープウェイは並んだけど恐れていた程でもなかった。
後から同じ日に登った人達のレコを見ると、土曜日の半分くらいの人数ときいた、と書いている人もいたので、日曜日のせいか地震のせいかわからないけど、人は土曜日よりはましだった様子。
今日も天気は素晴らしく良い。
天神平で降りると雲一つない快晴。


目指す谷川岳。


熊穴沢の避難小屋にたどり着く前の、このコース唯一の核心部と言われている岩を巻きながら降りる所は、去年はロープが露出していたけど、今年はぐるっと岩を巻くようにスロープが出来ていて楽々通過できた。
熊穴沢の避難小屋はこのとおり。
この、棒だけ突き出してる姿、これがみたかったー。

去年はこれ↓だったので、今年の雪のすごさがわかる。


昨日に引き続き快晴無風なので、雪がずぼずぼになることを危惧していたけど、人が多く通ったせいか、圧雪されていて去年より登りやすく感じた。
昨日登った白毛門が路地裏の未舗装の私道だとすると、この日の谷川岳の天神尾根は片道四車線のサンフランシスコのハイウェイみたいな感じだった。
。。。サンフランシスコのハイウェイが4車線かは知らないけど。


唯一すれ違いに苦労したのは熊穴沢の避難小屋の手前の核心部くらいじゃないだろうか。

暑くて暑くて、ポカリ1本しか持ってこなかったことを激しく後悔した。
2本持ってくるべきだった。



去年こんなに急登だったかな。。。
登りやすいけど。。。ぜえはあとなる。


皆あついあついと言いながら登っていて、半そでで登ってる人達もいたし、どう考えても夏用のハーフパンツ(ゲイターはしてた)で来てる人々もいた。


大好きな標識ちゃん。


やっぱり去年↓に比べていい埋もれっぷり。


そして好きな景色。稜線をバックにした肩の小屋。


山頂手前のクラック。


うわあ。。。



うわああ。。。



トマの耳、到着。


オキの耳までの道、雪庇が去年より発達してる気がする。

去年がこれ↓なので。


ほんと雪庇すれすれに道がついてるんだな。



そしてみんなが、ざわ、としていた雪庇の上の足跡。

隣の2人組の人が、
「あれ気づかず歩いてたんかな?で、そこ違いますよー言われて慌てて戻ったんかな」
「いや、わざとやろ」

と議論(?)してた。

わざとなら、よくやるわ、と思うし、気づかず歩いてたんだとしたら雪庇の上だと気づいたときの気持ちを慮ってしまう。
私なら腰が抜けるな。


などと思いながら、すこしだけ、オキの耳まで行くか迷った。

けどやっぱり足もとずぼずぼは嫌だし、日曜だから早めに東京に帰りたいしで、ここで引き返すことにした。

はああ。。。やっぱ谷川岳からの景色も素晴らしいわ。




八が岳も大好きだけど、谷川岳のこの、ごつごつした岩肌にふんわりもっふり雪が乗っている感じとか、山頂から見たときの均一な山並みは独特の魅力があると思う。


さよなら谷川岳。

また来ます。
次は冬の西黒尾根から来たいな。

週末の谷川岳方面がWindyの予報を二度見するレベルでいい天気だったので、前からやりたかった谷川岳&白毛門をやることにした。
といっても縦走する訳ではなく、一日目に谷川岳/白毛門に登り、どこか近場の宿に泊まり、2日目にもう1つに登る、というもの。

まずは宿を取った後に、土曜日にどちらに登るか考えた。

その週の天気は月~木まで雪がぱらつき気温マイナスの予報、金曜は快晴、土日とも日中はほぼ快晴(土曜はやや雲あり)。
気温は結構高めで、金曜、土曜、日曜の最高気温は5℃、7℃、7℃。…2月中旬だというのにもはや春。

去年2月初に谷川岳に行ったときは、同じように最高気温4℃で結構暑かったし、気温高かったので特に帰り道で雪がぐずぐずになって苦労した。
どちらもできるだけ早めにスタートしたい。
しかし谷川岳の直近のレコをみると、同じように快晴だった前週は、ロープウェイ待ちで1時間以上並んだ人もいる様子。


それは嫌だ。。。
日曜の方がまだ人が少なそうだし、なんなら宿からタクシー呼んでいけば早く並ぶこともできる。
…ということで、土曜日に白毛門に登り、日曜日に谷川岳に登る計画にした。

さらに谷川岳での待ち時間を短縮するために、ロープウェーと路線バスのセットの割引券を買うことにする。
これはみなかみ町観光協会に電話して確認したところ、路線バスに乗車した当日しか使えないようなので、日曜日に使う用のを土曜日に買う、という計画。
土曜日は近隣の宿に泊まり、日曜日にその宿ー谷川岳ロープウェイー天神平、をやろうと思っている私にとっては金額的には少し損だけど、待ち時間を買うと思えば、まぁ。。。

上毛高原駅到着時間と始発のバスの発車時間の間は11分しかない。
事前に階段に一番近い車両を調べて切符を買って、降車スタンバイし、降車するなり競歩のような勢いで改札すぐ外にある観光案内カウンターに向かったら、2番手でバス&ロープウェイのセットチケットを買うことができた。

出だしは順調。
去年よりも人は多く、後から後からバス停に人が来て、全員乗れるのかな、と懸念するレベルの列ができた。
私は早めに並んだので座席に座れたけど、立ちっぱなしの人が隙間なく通路を埋めるくらいの込みっぷりで、水上駅で乗ってきた人達はどうにか乗れたけど、途中の湯檜曽温泉で乗ろうとした人達は運転手さんが「満員なので次のバスをご利用ください」とアナウンスしていた。


恐るべし、晴天無風予報の冬の谷川岳。


土合駅で降りたのは私だけで、他の人達は谷川岳に行く様子。
やっぱり土曜日に白毛門にして正解だった気がする。

土合駅はレトロで可愛い。
中に結構登山者がいたけど、この人達は白毛門に登ったんだろうか。


トイレ&登山カードの記入を済ませて、出発。この時点で9時半くらいだったと思う。
装備は、絶対暑いと思ったので、上はモンチュラの冬用のポリのシャツ(たぶんthermic Maglia)1枚。

(勿論それ以外にも上に着る用のをもう2枚、持ってはきている。)
下はモンベルのメリノのタイツにモンチュラの冬用ヴァーティゴ、その上にマムートの雪用ハードシェル。
メリノのタイツは絶対不要と思ったんだけど、翌日に谷川岳に登りそのまま新幹線で東京に帰ることを考えると、ヴァーティゴを汗まみれにしたくなかったので。ハードシェルは、防寒対策ではなく、雪ズボ対策。


10分程道路沿いに上がり、


Maxというお店の横道を入っていく。


道はまっすぐでトレースもくっきり。


川を渡るまではノーアイゼンで行くつもりだったけど、橋のところまで来て、うっとなってしまった。
欄干の高さまで積もった雪。端は崩れてる。
これ、下手すると川ポチャするのでは。。。

気を付けていけばいいかな、と思いそろそろ下り始めたけど、途中で脳内で危険信号が点滅して、引き返してアイゼンをつけた。

来た道を振り返る。
赤い線が「道」。下手すると最初の下りでそのまま川にどぼんする。

ここが今日一番怖かったかも。
…というのを後で実感することになる。

最初はひたすら樹林帯。


結構深く踏み抜いている。


この斜面これだけ日当たりいいし、快晴無風最高気温は7℃だし、これ帰りは踏み抜きすごそうだな。。。

もともと今日はバス利用なので、時間的に白毛門の山頂まで行くのは厳しいと思っていた。
明日谷川岳も登る体力のこしておきたいし。
松ノ木沢の頭まで行って眼前に谷川岳の絶景を眺めることが目標で、山頂は余裕があれば、と思っていたけど、最初の樹林帯での踏み抜きっぷりを見ながら登るうちに、「もう松ノ木沢の頭で引き返そう」という気持ちが高まってきた。
ぐずぐずの踏み抜きだらけの坂を下るのが如何につらいかは去年の谷川岳で身に染みている。。。

すごい急登だけど、既に谷川岳(一ノ倉岳?)が見えていてテンションが爆発した。


はあああきれいだ。。。


樹林帯の道には私以外誰もいない。。。と思ったらこの後からぼちぼち下山者とすれ違いはじめる。
(そのうちおひとりは、笠ヶ岳まで行って降りる途中とのこと。わお)

この人達は一体何時スタートだったんだろう。
やっぱりバス利用で登山スタートは遅いのかもしれない。

はあああしかしほんと美しいわ。。。


同じ写真になるのわかってるんだけど、しょっちゅうこの景色をパチリとやってしまう。


この日の白毛門、思ってたよりトレースははっきりしていた。


けど、トレースない場合にこの道を歩けるのかちょっと不安になる。


ここは、目の前に雪の壁みたいなものが登場したところ(を振り返って撮った所)。
右が登ってきた方向で、見切れているけど画面の左端に雪の壁がある。

トレースは壁を左に巻くようについているけど、一瞬、まっすぐ雪の壁に向かうスノーシューのトレースに引っ張られかけた。



危ない。。。雪の壁にぶち当たったら左。覚えておこう。。。

時々こういう深いツリーホールもあるし、相変わらずずぼっと踏み抜くしで結構怖い。
この後午後になったら踏み抜き地獄になるのでは、と思うとますます、頂上はやめておこう、という気持ちが高まる。


雪庇。。。


右見て

 

左見て


後ろみてうっとりため息つきながら登っていく。


いや、ほんと同じ写真何度もごめんなさい。でもほんとに美しく何度撮っても足りない気がして、何度も何度も撮ってしまう。


急登にぜーはーしながら、ここが松の木の沢の頭かな、と思うところに到着。
出発から2時間50分。


うん、そうだな。


・・・よし、ここが今日の私の山頂です。


また今度ね白毛門(の山頂)。


この後到着した人のうち、私のように「ここを今日の山頂とする」組が2組ほどいたけど、2、3組はそのまま登っていった。

この先に行こうと思える人を尊敬するし、たぶん行けないこともないと思うし、行ってみたい気持ちもあるんだけど。。。この前赤岳ー横岳ー硫黄岳の時に失敗してから、「諦める」ことを学習しなければ、と思っている。

いいじゃないか、ピーク踏まなくたって。
ぜーはー言いながら登った後の達成感も好きだけど、今日はここでゆっくりこの谷川岳(方面)をこころゆくまで愛でたい。




白毛門方面。美しいなぁ。。。


登っていく人の列がみえる。


斜面をよくみるとクラックが入っている。


谷川岳のほうからも、迫力ある雪崩の音が何度かした。
冬の終わりだ。。。



素晴らしい晴天で遠くまでよくみえる。


快晴無風。
さすがに休憩していたら少し寒くなったので、上にパタゴニアのR1を羽織ったけど、ぽかぽかしてうつらうつらしてしまうレベルのあったかさ。
テルモスの水筒でお湯を持ってきたけど、ポカリ2本とかのほうが良かった。

紅茶を飲みつつ、お昼のアップルパイをかじりつつ、同じ「ここが今日の山頂」組の人達と談笑しつつ、谷川岳(方面)の景色をゆったり鑑賞。
いくらでもいられそうだったけど、本格的な踏み抜き地獄になる前に降りたかったので、40分程してから帰路に就くことにした。

後ろ髪惹かれるけど、さよなら白毛門。また来ます。


結構な急登だったな。。。
しかしここまでピッケルは使わず、ストックのみ(なんせ雪がずぼずぼなので)。


松ノ木沢の頭で、少し頂上方面に坂を降りたところに人が1人いるのは認識してた。

私より早く下山を開始したその人が、下山しはじめて幾らもたたないうちに腰を下ろして休んでいるのを見て、ふと、大丈夫かな、と思い、追い抜きがてら「今日は白毛門に登られたんですか?」と声をかけてみた。
すると、「ええ、昨日松ノ木沢の頭で雪洞泊して、今朝山頂まで」とのお答え。

…プロであらせられましたか。

私のような殻付きヒヨコが自分の立場を弁えず貴方様の心配なぞしてすみません。

松ノ木沢の頭の「ここが山頂」組のご夫婦の旦那さんの方が「ここが松ノ木沢の頭?今日ここに雪洞泊してる人が一人いるはずなんだけど(でも雪洞が見当たらない)」と言っていたのはこの人のことだったのか。

1人で白毛門で雪洞泊か。。。やってみたいな。

たぶん私にとっては恐怖体験だと思うんだけど。。。この前夏沢峠でビバークを断念したこと、未だに尾を引くくらい後悔しているので、自分の中の恐怖を克服してみたい、という気持ちがある。
1人で山で避難小屋泊とか、ツェルト/雪洞泊することができたら、、少しは自分の自信になるんじゃないかな、と。。。甘いかもしれないけど。

みたいなことを考えながら下ってたら、左足をずっぽり膝まで踏み抜いた。



抜けなくて2,3分もがもがとした。


急登が多いので雪が落ちると文字通り雪だるま式に膨れ上がっていく。
大抵は途中で何かにあたって破裂するんだけど、これはそのまま止まった雪玉の一つ。かたつむり。。。


頂上にはいけなかったけど、白毛門、大満足でお腹いっぱい、と思いながら最後の橋の所までかえってきた。


この赤い線の所が道。うまく見えないけど高さは欄干と同じかより少し低いか、くらいの程度。


慎重に、と思いつつ、左のほうがぐっさり開いているので、心持ち右に体重がかかっていたのかもしれない。


そそくさと渡っていたら、途中で踏み出した右足の足元がぐしゃっと潰れた。

当然ながら、体は右に傾いて、滑り落ちた。
あっと思う間もなく、右足のアイゼンが橋板にあたった感触がし、腰が欄干に当たって体がそこで止まった。


…セーフ。


ここ、今日一番のドキドキポイントだったかもしれない。
この高さ、川の深さでは落ちても死にはしないけど、打ちどころ悪いと怪我するし、何より濡れる。
それは嫌だ。

これ、写真ではよくわからないけど、左足は折った状態で雪の道の上に残ったままで、這いあがるのに苦労した。
後続の方々、道を破壊してすみません。


最後にドッキリイベントはあったし、頂上まではいかなかったけど、でも念願の白毛門に行くことができてほんとに幸せ。
人もそんなにいなくて静かだし、快晴無風だし(もう少し風あってもよかったくらいの)、白毛門も谷川岳も素晴らしく美しいし、最高の山行だった。


下山はたぶん2時半過ぎ。
土合駅まで帰り、身支度して15時過ぎのバスに乗って宿に向かった。

この日のお宿、すごく良かった。
土曜日だけど一人泊OKという時点で既に神だし、こじんまりとしているけど清潔だし、部屋食なのが一人旅にはありがたいし(量も多すぎない)、宿の人達はとても感じ良い。
これから谷川岳方面に来るときはこのお宿をまずトライしようかな。。。

今週末は、去年その存在を知ってからの憧れの場所だった雲竜渓谷へ行ってきた。

今年は氷の付きも良さそうで、でも暖かい日が続いているので行くなら今週末が最後のチャンスだろうと思って決行。

日光駅の近くにあるサンエータクシーの営業所から3500円弱でゲート前まで連れていってくれる。
滝尾神社からは歩いて数十分かかるようなので、ゲート前まで連れていってくれるのは嬉しい。
滝尾神社からの道に全く雪はなく、両側は路駐の車が鈴なりになっていて、運転手さんがすれ違いに結構苦労していた。
この日は最初のお客さんを6時半に乗せ、これで3回目のゲート前行きとのこと。
「暖かい日が続いたからだいぶ氷も落ちたんじゃないか。今週末が最後の見頃だろう」との話に来て良かった、と思う。

ゲート前は大賑わいだった。
準備をしている間にもツアーのマイクロバスや、送迎のタクシーが到着する。
ゲート前の標識。

事前に仕入れた情報では、川沿いのコースは迷いやすいので初心者は林道コースを行ったほうがいい、ということだったけど、先行して出発していくパーティがツアーっぽい一団も含め皆川沿いコースを進んでいくのを見て、川沿いコースを行くことにした。
これだけ人がいれば迷うことはないだろう。。。ツアーもこっちを行っているようだし。

…と思って人の流れについていったら早速道を誤りかけた。
橋を渡るか河原に降りるかのコースで、先行者が1人を除いてみんな河原に降りていくのでそっちについていったら、途中で皆引き返してきた、という。。。
(途中で追い抜かしたツアーは振り返ってみたら迷いなく橋を渡っていった)

ほんと、私は学習しない。
この日はたぶん雲竜渓谷のピークだから人もたくさんいるだろう、と思って下調べが甘かったことは否定できない。。。

橋を渡ってしばらく山道っぽい所を歩いたら、開けた所に出る。
天気が最高に良い。


ここで対岸に渡り、林道っぽいところをまた登ったり、目的が気になる人工物っぽいところの下を渡渉したり山道っぽいところをまた登ったりまた林道っぽいところを登ったりしながらひたすら人の流れについていく(‥・)と、よくレコでみかける階段の上の広場に到着。
ここでアイゼンやチェーンスパイクを装備している人が結構いた(林道がいちぶ凍っていて怖かったので私はもう少し手前でチェーンスパイクを装着した)。


参照にしたブログは、雲竜爆(ラスボス)の手前の高巻き以外はチェーンスパイクで行ける、と書いてあった。
直近の1週間のヤマレコをみると、チェーンスパイクで行った人もいればアイゼン履いた人もいる様子。

周りはぱっと見、軽アイゼン5、アイゼン3、チェーンスパイク2、という印象。
アイゼンも持ってきていて少し迷ったけど、渡渉もあるし、と思ってこのままチェーンスパイクで行くことにする。
雪の少ない硫黄岳をアイゼンで歩いて疲弊した(それ以外にも要因はあったが)嫌な記憶がやや影響した気もする。
階段はステップが刻まれていてチェーンスパイクでも気を付ければ問題なく降りられた。

何回か渡渉をしたけど、雪と氷の下を川が流れているようなところもあって、少しどきどきした。
まぁ踏み抜いても大事ない深さではあるけど。


だんだんっそれっぽい氷柱が出てきてわくわくする。


ここらでヘルメットを装着。
素晴らしい。。。



下に落ちている柱の残骸とも相まってパルテノン神殿みたいだと思ったところ。行ったことないけど。パルテノン神殿。



 

この写っている若者はノーヘルだったけど、よくそんな無防備に近づくな、と思った。
例え真下にいなくても落ちたら相当の破片が飛ぶと思うけど。。。


ほんとはこの柱にあんまり近づきたくないんだけど、渡渉してこの柱近くを通過しなきゃいけない箇所もあって、そそくさと通過。


クラゲみたい。


雲竜氷瀑手前の高巻きの所、アイゼンに替えるか迷ったけど、下から見た限りで土や岩が露出している所が結構ありそうだったので、
チェーンスパイクのままで行くことにした。
登りは良かった(というかむしろアイゼンだとバランス崩しそうで怖かった)けど、下りは少し怖かったかもしれない。

ラスボス=雲竜氷瀑。

直近のレコでこの滝を見たときには、2週間前のレコよりだいぶ細ってしまった、という印象を持ったけど、撮り方の問題だったのかも。
上の細い所が入っていて、比較対象となる人がいない写真だったからそう感じたのかもしれない。
十分に大きくて圧巻だった。

こんなに日当たりいいのにどうしてこんな立派な氷瀑ができるんだろう。
この氷はどうやってなくなっていくのかな。。。

氷瀑を眺めながら小一時間お昼休憩にしたけど、小さな氷柱の落下は何回かあったし、遠くで結構大きめの崩落音が何回か聞こえた。
「今週末が最後の見頃」という運転手さんの言葉は正しいかも。


このルートで唯一怖いな、と思ったところ。


雲竜氷瀑に近づくための最後の高巻きのところで岩を回り込むところがあるんだけど、ここは絶対に人とすれ違えない細さで、足を滑らせたらほぼ垂直落下すると思う。
これは怖いなと思った箇所を振り返って撮った。
雲竜氷瀑で事故、って聞かないから、私が怖がりなだけかもしれないけど。。。

何段にも凍った滝の下を川が流れていて面白い。


行きのタクシーの運転手さんが「帰りは林道の見晴台なら電波が通じてタクシーが呼べるよ」と教えてくれたので、帰りは2つ目の分岐から林道ルートを選択。
「稲荷川展望台」で電話してタクシーをお願いした。

年々氷瀑が細くなっているそうだし、帰りのタクシーでの運転手さんによると去年は暖冬で氷瀑は「だめだった」そうだし、今年行けてよかった。

そしてこのサンエータクシーの運転手さんが行きも帰りも2人とも素敵だった。
観光タクシーとしてお願いした訳じゃないのに、道中見える色々な景色をノンストップで解説してくれて、タクシーに乗っている間も楽しかったし、最後は「また来年も見に来てね」と送り出してくれた。
また来たい。

今回はどこもよらなかったけど、運転手さんが日光の観光スポットを一生懸命いろいろ解説してくれたし、次に来るときは日光に泊まって日光観光して帰ろうかな。。。

 

久しぶりに会社の廊下で会った飲み友の第一声が「飲みに行きたいなぁ。。。」だった。
以前は定期的に集まっていたけど、こんなことになってから一度も行ってない。
よく考えれば1年近く集まってないかもしれない。

よく飲みに行っていた別の先輩も最近隔週くらいで「いつになったら飲みに行けるのか。。。」とLineでボヤいている。

私は、誰かとわいわい飲むのは好きだけど、そこまで「飲みに行きたい」という渇望はない。

自分にとっての必要性、という点では山は「要」で「急」だけど、外食や外飲みは「不要不急」。
なので、外食しなくてもまったくストレスを感じてはいない。

ただ、よく行ってたお店が休業してしまっているのは胸が痛いし、去年地下街をリニューアルしたばかりの東京駅が週末がらがらなのを見ると心臓のあたりがずんとなるし、新幹線が週末なのに1車両に4,5人くらいしか乗ってないのを見るとJRの将来を思って憂鬱になる。
山小屋ががらがらなのも、ずっと行きたくて予約が取れなかった温泉がずっと「空室有」の表示を出しているのも、胸が痛い。
先日ちょっと食堂を使いたくなくなる出来事があったので久しぶりに会社の近くの商業施設にランチに出たら、結構休業しているお店が多くて衝撃を受けた。大丈夫かこれ。。。

自分は大丈夫、という慢心が何より危険で今は事態が落ち着くまで待つべき。。。なんだとも思うけど、でも、その頃にこのイタリアンは、このお土産物屋さんは、温泉宿は、残っているんだろうか??


どういう応援の仕方をすべきか、悩む。