体調不良で下山する、という初めての経験に凹んでいる。
昨日は、関東周辺ことごとく雨予報だった中で、唯一晴れ・曇りだった塔ノ岳に登ろうと思っていた。
ヒルは怖いけど、山に登らず体力が落ちていくのはもっと怖い。夏山前だしトレーニングしたい。
ヤマビルファイタースプレーを靴やザックに噴射しまくり、これなら大丈夫だろう、と意気込んで秦野へ。
ヒルの季節にそんなに登山者はいないだろうと思っていたら、始発バスの時間前に臨時バスが出るほどの大盛況だった。
塔ノ岳は去年の秋以来だと思う。
この時期に来るのは初めてで、バス停を降りてから登山口まで向かう道の両脇に緑がもっさりはみ出しているのを新鮮な気持ちで眺める。
この辺りまではコンディションも良好だった。

なんかよくわからない苺っぽいものを撮影したりしながら、久しぶりの表尾根への期待に胸膨らませながら歩いていた。

登りはじめもそんなにしんどくはなかったと思う。
山を始めたばかりの頃は、最初の急登、林道に出る前に3回くらい休憩していた気がするけど、今では立ち止まらずにゆっくりゆっくりだけど休憩なしで二の塔にいけるくらいの体力はついた。
この日も、林道に出るまでは特に問題ないと思っていた。
でも、林道の後の道が平になる所を過ぎて再びの急登にかかった辺りで、急激に気持ちが悪くなってきた。
登りはじめに気持ちが悪くなるのは、私にはよくあることだ。
だから、この日もよくあること、で済まそうと思ったけど、なんか、あまりに気持ち悪くて立ってられないくらいになってきた。
ここまでの気持ち悪さは初めて。
やばい。気持ち悪い。ふらふらする。座りたい。
でもこんなヒル王国の6月の塔ノ岳で道端に腰を下ろしたくなんかない。
でも…としばらく葛藤していたけれども、冷や汗が出てきてどうにも我慢できず道端の木の根に腰を下ろしてしまった。
通り過ぎていく人達が怪訝そうな顔で見ている気がする。
こんな登山道の端っこに腰下ろして邪魔ですよね、すみません。
でもちょっと。。。立ってられないんです。。。
と心の中でお詫び。
今まで、北アルプスとかで登山道の真ん中をベンチのごとく占拠して腰を下ろしおしゃべりに興じているおばさま達をみて「非常識な奴らめ、チッ」などと思っていた心の狭い&黒い自分を反省した。
人にはどうしても座らねばならぬ時がある。。。
ちょっとの間座ってアクエリアスをちびちびやっていたら、少し気持ちはましになってきた。
携帯を取り出して自分の顔を見てみる。
…うーん貧血だな…
唇に色がない。
貧血は珍しい事ではない。
しばらくすればおさまる。
最初気持ち悪くても登ってるうちに大丈夫になったことは何度もある。
久しぶりの塔ノ岳、せめて尾根までは出たい。二の塔までは行きたい。
まだ40分も登ってないし、こんな所で引き返したらトレーニングもへったくれもない。
せめてあとちょっと。。。
とものすごく迷ったけど、こんな、立ってられないほどの気持ち悪さは初めて…ではないかもしれないけど、かなり久しぶりであることに腰が引けてしまった。
あいかわらずの眩暈で、頭がふらふらすることも一層不安な気持ちにさせる。
…撤退しよう。
5分くらい迷ったけど、結局撤退を決意。
降りていく途中に、一緒のバスだった人達と何組もすれ違って、「あれ?この人一緒のバスたったのにもう降りるの?」みたいな顔をされた気がした。
いや、自意識過剰だってわかってるけど。。。
新緑は美しいけど、降りていく途中、ものすごく惨めな気持ちだった。
(そのせいか2回くらい滑って転んだ)

まだ40分も登ってないのに…二の塔までもたどり着かなかったなんて…
もう少し休んで頑張ればいけたんじゃないか…こんなんで諦めるなんて軟弱なんじゃないか…せっかくストック持ってきてるんだから、ストック出せばよかったかもしれない…
うじうじと悩みながら登山口まで降り、ヤビツ峠のバス停まで引き返す。
ああ、登りたかったな。。。

とぼとぼとバス停まで来て時刻表を眺めたところで、衝撃の事実発覚。
ちょうど10分前にバスが出ていて、次のバスまでは4時間弱。

泣きっ面にハチってこのことでは?
一瞬タクシー呼ぼうかとも思ったけど、家関係で出費が激しい今、あんまり贅沢はしたくない。
しゃーない。蓑毛まで車道を降りるか。。。
と諦めて歩き出したところでふと、車道脇のこの標識が目に入った。

柏木林道???
そんな道、あったんだ。。。
スマホで検索してみると、どうやら蓑毛まではこれを使えば40分程で降りられる様子。
いつも秦野駅から蓑毛行きに乗る登山ルックの人達はどうやってヤビツ峠まで行くんだろう、車道で姿みないし、と思っていたけど、この林道を上がってきていたのか。。。
どんな道なんだろう。。。林道というくらいだから、そんなに激しい道ではないと思うけど。。。
このへろへろの状態で、よくわかんない地図も持ってない道を降りて大丈夫かな。。。
今日塔ノ岳に登るなんて誰にも言ってないし、ましてや、この林道を降りるなんて自分でも予想外のことだから、誰も知らない。
もし途中で道に迷ったり滑落したりしていてもきっと誰にも見つけてもらえない。
今後ろを通り過ぎたバスの運転手さんは、もしかしたら青いゴリラが茂みの中に入っていったことを目撃しているかもしれないけど、その青いゴリラ=私であることは知らないんだから…
こういう安直な行動変更が単独行遭難につながるんだよ。「単独行遭難ドキュメント」で読んだわ、こういうの。
…と思いつつも、レコ数件見る限り迷うような道でもなさそうだし、「まぁ、大丈夫だろう」と地図を一つダウンロードして、出発。
こういう安直な行動変更が(以下略)
降りはじめは、道が崩落しかけているようなところもあったけど、全体的になだらかな道。
これは振り返って撮ったところ。

途中からは沢の音が聞こえるし、市街地も見えるし、思った以上にスーパー快適な山歩きを楽しめた。
個人的に水の音が聞こえる山歩きは大好きなので、思わぬ拾い物をした気持ち。

登山口(?)の入り口。

ここからしばらく降りると、絶好の休憩ポイントがある。
春嶽湧き水、という表示があった。

ここに来るまで4人くらいしかすれ違わなかったし、ここもこんなに素敵なのに誰もいない。
日当たりよくヒルもいなさそうだし、せっかくなのでザックを下して岩に腰かけ、ほんとは頂上でと思っていたパンをむしゃむしゃやることにした。
久しぶりに頂上からあの富士山どどーんの光景を眺めながらご飯したいと思っていたけど、こうやって誰もいない沢のほとりで一人、水の音を聞きながら食べるご飯もいい。。。
林道に入る前は、ずーんと暗い気持ちだったけど、今日あそこで撤退しなければ、こんな素敵な道を知ることもなかったんだ、と思うと、水の音を聞いているうちにちょっと気分も回復してきた。
人間万事塞翁が馬。
休憩後は、舗装された道をひたすらてくてくと下っていく。
途中で、「無番荘」という表示が出ているおうちを見つけた。バス停の時刻表まで表示してくれていて有難い。
ここは山小屋なのだろうか?
猫がいるということはいい山小屋に違いない。

この辺りから普通の民家がぽつぽつと出始め、気づくといつの間にか車道だった。
柏木林道歩き、あっという間に終了。

残念な結果だったけど、柏木林道、という素敵な道を発見できたことはよかった。
秋にもまた来てみたいな。
…と美しく〆ようかと思ったけど、いやいや、〆られる訳ないわ。
最近のこの体調不良は何とかならないものか。
ほんと腹立つ。
この日も、帰りの電車では体が傾く程の爆睡っぷりで、家に帰ってきても体がだるすぎて眠すぎて速攻倒れるようにしてこんこんと眠ってしまった。
気持ち悪くて夜ご飯も食べられず。
頭が痛かったのでロキソニン様を摂取したものの、この日は一日頭痛が取れず、今朝も引き続きずきずきしたのでもう二錠キメたけど、気持ち悪くてつい先ほどまでひたすら寝ていた。
この前の日記に、この夏は西穂ー奥穂とか書いてたけどさ。。。
いや、確実に死ぬわ。
このコンディションで行ったら。
この眩暈は何なんだ。ほんと腹立つ。
何なんだっていうか、色々ググった結果、おそらく自分の症状からして「良性発作性頭位めまい症」だと思うんだけど、これはやく治らないもんかな。。。
一時期のように、視界が左右に激しく振動するようなのはなくなったので、ましになってきているとは思うんだけど。。。
眩暈のせいにだけもできないかもしれない。
とりあえず睡眠不足とか諸々最近体が弱ってるのかもしれない。
今の体調だとどこにも夏山いけない気がする。怖い。焦る。
夏に向けて、ちょっと生活改善しなければ。。。




