週末の雪山用に、モンベルでジオラインのウェストウォーマーを注文した。
いまさらながら、なんとなく雪山でお腹こわしがちな気がしており、それってお腹の保温が足りてないのだろうか、と思ったので。
「ウェストウォーマー」というとなんか恰好よさげだけど要するに腹巻である。
今日帰宅後、宅配ボックスに入っていたのを開封して試着してみた。
うん、どう見ても腹巻。
と思いつつ、ふと昔の母とのやり取りを思い出した。
あんまりアレなことを書くのは憚られる(でも書く)けど、昔からガサツなもので、若い頃、靴下や下着は擦り切れて穴が開いても気にせず使ってた。
「別に外から見えなければいいよね」という発想。
それに対して母は度々苦言を呈していたけれど、ある時「いい加減捨てなさい」「もったいないじゃん。外から見えないし」というお決まりのやり取りをやった後に母が、
「でもあなた、もし交通事故にあったら病院に運ばれて皆にその穴の開いた奴見られるのよ」
という一言を追加したことで、はっと目が覚めた。
そうか。。。その考えはなかった。
「別に誰も見ないしいいじゃん」と思ってた。
でも確かに母は正しい。
今のこの私が車に轢かれて病院に運ばれて、手術すべく服を取っ払われたら、擦り切れてボロボロになったアレやコレが人目に触れてしまう訳か。
それは恥ずか死ねる。
以降、悔い改めて、もったいない精神を押し殺して、「もう無理だな」って早めに思って捨てるようにしている。
・・・ということを何故ウェストウォーマーを片手に思い出したかというと、今週末の自分の恰好に思い至ったからだ。
モンベルの腹巻をどの段階で巻くかと言えば、お腹に直巻きはしないだろうから、おそらく一番下のベースレイヤーの上に巻くんだろう。
そして今週末行こうと思っている山はそこそこ暖かい(予想最高気温+3℃)ので、私は真冬以外定番のミレーのドライナミックメッシュを一番下に着ようと思っている。
山を登る人ならたぶん誰でも知ってる、着るだけで平成初期のビジュアル系バンドみたいになれる、アミアミのアレ。
登山帰りに温泉に寄る時に周りの目が気になってしまうアレ。
・・・つまり、もしかしなくても今週末の私のベースレイヤーは
ミレーのドライナミックメッシュ(黒)+腹巻(黒)
になってしまうのか。
まぁ普通に上にはモンチュラのナントカマグリアを着るから見た目は普通だと思うけど、仮に私が遭難して数か月後に雪の下から掘り出されたら、検視のために服をちょん切った警察の人達に、アミアミ下着+腹巻、という恰好を見られる訳か。
それは死んでも死にきれない。
今週末はいつも以上に気をつけて登ろう。。。
最近ひょんなことから服部文祥さんという人のyoutubeを見て、この人の「山旅」動画にドはまりしてしまった。
ご本人が上げたものは一気見してしまい、今はちくちくとFielderという媒体があげている動画を辿っている。
その服部さんが最近のインタビュー記事で「体が動くのは40歳くらいまで」という他の人の言葉を引用しているのを読んで、ああ、やっぱりなぁ、と、わかってはいたけど残念な気持ちとともに納得した。
この前谷川岳登ったときにも思ったけど、やっぱり数年で恐ろしい程に体力は落ちる。
いや、私のような山に登る以外は筋トレすらしないぐうたらが「年とともに体力落ちるよね、納得」なんて言ったら、山登るためにストイックに鍛えてる人達に失礼なのわかってるけど。。。
まだ今の年齢なら鍛えたらもう少し登れるのかもしれないけど。。。
でもいろんな人の動画を見て、ここも行ってみたい、ここも楽しそう、とわくわくするにつけても後悔するのは、「でも私の体力と技術では難しいのでは」ということ。
先日の七ツ石小屋のテント場ではいろんな人達がいたけど、1組、高校の山岳部かなと思うような10人くらいの若者の団体がいた。
お揃いの服、お揃いのザックで昼過ぎに小屋に到着し、私が雲取山方面に散歩して戻ってきた頃には大きなテントを2つ張って中で楽しそうにがやがやしていた。
山岳部らしく、到着するなり先輩が何か言うのを地図やノートを広げて後輩たちがメモったりしていたけど、食事後、ミーティングを始めたのがなんとなく聞こえてきた。
リーダーと思しき先輩が「今日はこの前と比べてここが良かった、ここはもっとこうすればよかった」と優しくFBしているのを、微笑ましく聞きつつも、内心羨ま死にそうになった。
ああ、この子達はこれから一体幾つの山に登れるんだろう。。。
こんな若いうちからきちんと山歩きを習って、体力だってこれから伸び盛りで、きっとどこにだって行けるだろう。
この子達には無限の可能性がある。。。
それに引き換え私はもう体力は下り坂だ。今日だって雲取山途中リタイアするくらいヘタレているのに。
samayaのテントなんか買ってしまったけど、それが必要になるくらいの山に、果たして何回行けるのだろうか。
なんで私はもっと早くに山歩きの楽しさに目覚めなかったんだろう。。
と楽しそうな高校生達の声を聞きながらテントの中でちょっぴりしんみりしていた。
いや、最初にダイビングに嵌ったことを後悔している訳ではけしてないんだけど。。
30代も後半になって山に嵌ってしまったのがつくづく悔しい。
もっと早くにきちんと山を知りたかった。
でも一方で、私の人生において今だからこそこんなに嵌っているんだろうなという事もわかっている。
20代の頃に何かの拍子で山に登ることがあったとしても、これ程までに嵌っていたかは怪しい。
人生はなかなかうまくいかないものだ。。。
七ツ石小屋のテント場には以前に一度、来たことがある。
2年程前だったと思うけど、三条の湯に泊って翌日雲取山に登り、帰りに鴨沢へ降りたときに途中で七ツ石小屋で休憩した。
その時のうっすらした記憶ではこぢんまりしたテント場のイメージだったけど、やはり改めてみても小さい。
予約してるから、張れない、ということはないだろうけど、やはり張ってから雲取山まで行こう。と思って昼食をとりながら13時まで待機。
お目当ての猫様は、最初は斜面の下の方で日向ぼっこしていたけど、しばらくして上に上がってきて、撫でる間もなく悠々と人の間をすり抜けてまたどこかへ行ってしまった。The・猫、という感じ。
せめて写真を撮ろうとしたけど、この日は去ってゆくお尻しか撮れなかったのでさすがに掲載は自粛。
13時ちょっとすぎにテント張っていいですよ、の声がかかって、張り終えて小屋を出発したのが13時30分。
雲取山まで往復3時間として、だいぶ微妙な時間だな、とは出発時に思った。
アタックザックにヘッデン入れているものの、この日はうっかりコンタクトを忘れてしまったので、暗くなるとだいぶ足元が覚束なくなるだろう。
雲取山までの巻き道、結構細かったような記憶があるので、あんまり暗いなか歩きたくはない。
巻き道は最初は何もなしで歩いてたけど、途中で滑りそうな感じの雪道になったので、チェーンスパイクを装着。
そんなにきつい傾斜の道でもないのに息が切れる。
割とへろへろしながら七ツ石山に向かう道との分岐に到達。
ここからの雲取山に向けては左に富士を見ながらの稜線歩きで
とても素敵だ。
しかしそれにしても息が切れる。
1分に1回くらい止まりながらへろへろと歩いていたけど、ダンシングツリーを過ぎてしばらくのところ、この登り返しを見て足が止まってしまった。
(相変わらず斜めってる)
こうやってみると何でもない平らな稜線に見えるけど。。。っていうか実際にほぼ平らに近い稜線なんだろうけど、この時の私にはV字に見えた。
3分くらい前に開いたばかりのyamapの地図を取り出して眺める。当たり前だけど殆ど進んでない。
頂上まではここからだと往復2時間弱くらいかかるだろう。かなりへろへろだからもっとかかるかも。そして今は14時半ちょっと前。
行って帰ってきてあの巻き道を通る時には16時半・・・。
…やめるか。
という訳で軟弱な私の今日の山頂、ここに決定。
この時間になるとあんまり人も通らなくて、しばらくゆっくり富士山を眺めた後に、来た道を引き返した。
途中でせっかくだからと思って巻き道を使わず七ツ石山に寄ったりしながら15時過ぎにテント場に帰還。
テントは所狭しと張られていて、トイレの前や、小屋の前にもテントがあった。
七ツ石山の人気すごい。
猫にまた会うことを期待して時々テントの外に出てみたりしたけど、この日は全く姿を見かけず、ちょっと残念な気持ちで就寝。
翌朝もテントを畳みつつ猫の姿を探したけど影も形もなく、やや残念な気持ちで出発しようとしたら、水場の向い側に可愛い招き猫を発見した。
神か。。。
嬉しさのあまりなでくりまわしてしまったけど、後から映像みたらちょっとうっとうしかった気もする。
ごめんなさい。。。
昨日は特に思わなかったけど、近くでみるとなくなったうちの子(お兄ちゃん)に似てる。
顔も違うし体格も全然違う。でもこうやって座ってる姿をみると、黒白のハチワレの所とか、結構似ている。
永遠に撫でていたかったけど、邪魔をしてもいけないので、後ろ髪引かれる思いで離れた。
小屋の人にお礼言いがてら「可愛いですね。名前は何というんですか」ときいたら「でーんとしてるから、『でん』くんです」とのこと。
何それ可愛い。
「うちの子にちょっと似てます」と言うつもりのなかったことをぽろっと言ってしまって、しかも言ってる途中で涙が出そうになって慌てて失礼した。
問われもしないのに自分語りして泣きそうになるとか何それどんなメンヘラ。
我ながらひくわ。
あなた疲れてるのよ・・・、と自分に言い聞かせつつ鴨沢を下る。
猫様を撫で繰り回したことによるエネルギーのおかげか、1時間半で到着した。
幸先悪いスタートだったけど、最後に猫に会え(て撫でくり回すことが出来)たことによって最高の山行になった。
・・・テント背負って行って良かったよ。
もう一つの目的「トレーニング」という意味ではやや不安は残ったけど、自分の今の体力が大体わかった、という意味ではよかった。
今の私ではテント泊装備では3時間が限界ぎりぎりなんだろうな。
これを過ぎるとたぶんコースタイム通りには歩けなくなる。。
来週行こうと思ってる所はテント場まで5時間かかる、しかも最初から雪道らしいのでちょっと不安。。。
7時間かけるつもりで登山口9時スタートにするか。
奥多摩駅を8時35分発のバスに乗ろうと思っていたら10分程前に臨時が出た。
バスが発車する際にもちょっとひと悶着あった。
並んでいた登山客の女性がバス会社の女の人の案内が悪いから乗り損ねたと怒り出し、バス会社の人も一歩も引かず、女性同士の言い合いが繰り広げられ。。。そこに遠慮がちにフォローしようとする運転手さんが入るも女性客の怒り収まらず。。。
なんだろ、厄日かな。
何故こうも次から次へとよくないことが起こるのか。
何があったかわからないので如何ともしがたかったけど、微妙な心境でバスに揺られながら9時過ぎに鴨沢到着。
バスは満員だったけど、皆手前で降りて、ここで降りたのは10人もいなかったと思う。
この後、増発も含め2台のバスが来た。
朝の転がり落ちた酔っ払い(仮)といい、ひたすら怒り続ける女性客といい、今日はなんか幸先不安になるな、と微妙な心境のまま朝食を齧り、ストレッチし、9時20分頃、出発。
GoProは迷った末、ザックの肩のベルトにつけることにした。
自撮り棒につけて魔法少女のステッキみたいに翳して歩くのもなんとなく気が引けたし、かといってタケコプターみたいに頭上につけるのも嫌だ。
しかし歩いている途中でふと、どんな見た目になっているのだろう、と携帯で自撮りしてみて、後悔した。
魔法少女のステッキやタケコプタースタイルの方が100倍ましだったかもしれない。
通報されても文句は言えない不審者っぷり。
いや、GoProのせいだけじゃないのはわかってる。
そもそもの恰好が不審者だよね、知ってる。
どこか忘れたけど北アルプスで「完全防備ですね」って軽装の若者に鼻で笑われたことあるからな。
そんなシャレオツな野球帽(というのだろうか?)にサングラスのULスタイルで後からシミに泣いても遅いんだからな、と心の中で負け惜しみを言っておいた。
・・・と思ってたけどここにGoProを付け加えたときの不審者っぷり、我ながら半端ない。
と思いながら撮影スタート。
操作方法は一応家で予習してきた。
横のボタンをぴっとやってスイッチオン、上のボタンをぴっとやって撮影開始。
撮影終了するときは上のボタン、スイッチオフは横のボタンを長押し。。。
・・・まぁさすがにこれで撮影に失敗することはあるまい。
・・・と思ってたけど、テント場について画像を見て、唸ってしまった。
めっちゃ画像が斜めってる。
視界の左端に余計なものが写り込んでる。
余計なものが視界の中央に進出してきてる。
・・・というわけで残念ながら今回の山行は写真なし。
一応保険で自分の携帯でも何度か写真撮ってみたけど、途中からこんな具合で↓おかしくなってしまったので携帯の写真もほぼなし。
一応、出発してから2時間程は久々のテント泊荷物にもかかわらず快調に歩けた気がするけど、2時間を過ぎてからがくっと速度が落ち、結局七ツ石小屋についたのは出発から3時間ちょいの12時半。
色々朝から微妙な心境になっていたせいか、疲労困憊していたせいか、もう雲取山は半分くらい諦めつつ、とりあえずテントを張ろう、と13時まで昼食休憩することにした。


















































