海と山、時々きもの -55ページ目

海と山、時々きもの

ダイビング記録+きもの試行錯誤の覚書。…だったはずなのに最近は山歩きの記録簿と化しつつある。
23年秋から山のない国に滞在中のため山歩き頻度は低下中。

根石岳山荘は一度お手洗いを借りに寄ったことはあるけど、泊るのは今回が初めて。

大部屋覚悟で空きを問い合わせたら、1人用の個室しか空いてない、とう夢のような返信が返ってきて即効予約した。

 

食堂の上の1人用の個室。

 

インナーシーツと枕カバーがデフォルトでついている。

毛布は下に1枚、上に2枚(+布団)。

至れり尽くせり。

 

一番びっくりしたのはこれ。

 

「まさか充電できるんですか?」と案内してくれたスタッフさんに訊いたら、「勿論。消灯までですができますよ」とのこと。

 

・・・根石岳山荘、すごすぎでは???

 

モバイルバッテリーを持ってきていたので結局このコンセントは使わなかったけど、個室にコンセントまでついてる山小屋はここが初めて。

あと、カードで支払いができたのもここが初めて。

ほんとすごい。。。

 

荷物を下して一息ついたあと、お腹が空いていたので昼食代わりのココア+プリンをお願いする。

 

スタッフさんがプリンを持ってきてくれた後、バーナーで表面のカラメルを炙ってくれた。

 

・・・根石岳山荘、ほんとすごすぎでは???

 

八が岳の山小屋さん達、ほんとサービスがすごい。。。

 

おなかが満たされてほっとしたら、昨日からめちゃめちゃ心配してくれたガイドさん達の顔を思い出した。

食べてる場合じゃないだろうよ、私。無事を報告せねば。。。

 

講習の主催者の人と先ほど稜線で別れたガイドさんへ「無事につきました。途中で失礼してすみません」のメール&メッセージを送る(ドコモは電波が普通に入った)。

速攻で「無事について良かった!」「心配してましたが良かったです」の返信が返ってきて、再び反省した。

 

こんな、ガイドさんにお手数+余計な心配をかけるようなことをすべきではなかった。

去年の横岳縦走を反省していると言いながら、どうして13時前に赤岳鉱泉を出発して16時過ぎに根石岳山荘に到着するようなギリギリの予定を組むのか。

結局こうやって色んな人に迷惑をかけているじゃないか。

ほんと私は阿呆だ。いつも欲望に負ける。

 

反省しつつ2日目の予定を見直してみると、「15時北八が岳ロープウェイ到着」はあまりにも無謀に思えてきた。

コースタイム30分の夏沢峠ー根石岳山荘間を1時間半もかかってる私がこのスケジュールでたどり着けるのか。

無理だろう。。。

 

白駒池は見たいから、中山峠ー高見石小屋ー白駒池ー高見石、と帰ってきて、高見石で有名な揚げパン食べて渋の湯に下ろうかな。。。

と半ば北横岳までの縦走計画は諦める。

 

最悪渋の湯までタクシー呼んでもいいし、とりあえず様子見つつ中山峠まで下ろう。

ご来光は見たいから、朝6時半過ぎに出て朝日を見ながら根石岳と天狗岳を超えるゆるふわハイキングを楽しもう。

 

・・・と計画変更し、あとはひたすら快適な個室でごろごろした。

夕食はカツ煮。見切れてるけど手前に焼き魚もある。この後、デザートの青りんごゼリーもついた。

味噌汁の味噌は山荘スタッフさんの手作りとのことだし、ほんと至れり尽くせり。

量は私はこれくらいがちょうどいい。これ以上食べるとちょっとお腹に危険信号がともる。

 

消灯は8時。

全然寒くないし快適に寝られるか、と思いきや、夜中、強風の音が凄くて2時間起きくらいに目が覚めてしまった。

 

朝も5時前には目が覚めたけど、強風のせいか、前日の夜と打って変わって部屋は吐く息が白い程寒く、しばらく布団の中で丸まって外に出たくない気持ちと格闘した。

 

ものすごい風の音をBGMに、Windyを確認する。

風速は昨日よりも強い15m/秒。

風向きは根石岳ー天狗岳まで横殴り。

 

・・・うーん結構ハードそう。

 

しかしいつまでも布団で丸まってたって風速が弱まる訳でもない。

決心して支度して7時前に山荘を出発。

 

アイゼンを装着している後ろで、スタッフさんが山荘の人達に「今日の風速は14m。稜線は20mになるでしょう。防寒の準備をしっかりしておでかけ下さい」と言っているのが聞こえる。

 

わかってるわかってる、と思いつつバラクラバを装着し、ハードシェルの上にパタゴニアのDASパーカ―を着込んでオーバーグローブをつけて玄関の扉を開ける。

さぁ行こう、と上に上がったところで、ものすんごい横風の洗礼を受けた。

 

なんだこれ。

 

まっすぐ歩けない。

終電によくいる酔っ払いのおっちゃんみたいな足取りになる。

 

・・・まともに風を受けると顔が痛いんですが。。。

まぁそれは良いとして(良くないけど)、まっすぐ歩けなさ過ぎてつらい。

 

よたよたと根石岳方面に2,3歩歩きだしたところで、足が止まってしまった。

 

この状態で天狗岳を超えるまで通常のコースタイムで1時間。

その間風を遮るものは何にもない。

着込んでいるので寒くはないけどその分動きづらいし、数歩歩いただけでぜえはあして既にサングラスも曇って見えづらい。

(今思えばDASパーカまで着たのはやりすぎだった。動きづらい)。

 

・・・全然ゆるふわハイキングじゃないんだけど。。。

 

この状態でほんとに行くのか?

 

と数秒悩んだものの、割とすぐに結論は出た。

 

やめよう。

 

無理は禁物だし、今日はもうそんなしんどい登山をする予定じゃない。今日のテーマはゆるふわハイキング。

 

・・・というわけで、ものの数秒で回れ右して蓑冠山方面へ向かった(それでもよろよろ)。

 

振り返った根石岳+天狗岳方面があまりにも美し過ぎて、一瞬引き返しかけたけど。。。


 

 

このまま降りるのがもったいないような気がして、何度も足が止まってしまったけど。。。


 

今日はゆるふわ、今日はゆるふわ、と心の中で何度も繰り返して、天狗岳にサヨナラした。

 

樹林帯に入るとさっきまでが嘘みたいに静かになる。

静かで誰もいない森の中を、やや後ろ髪ひかれながら、オーレン小屋経由で夏沢鉱泉まで下った。

(オーレン小屋を過ぎたあたりから、登ってくる人達とは結構すれ違った)

 

 

 

渋の湯に降りるつもりだったので、送迎は特に予約していない。

急にお願いするのも迷惑かと思ったので、結局桜平と唐沢鉱泉の分岐まで下って、タクシーを呼んで今回の山行終了。

 

色々と反省の残る山行ではあったけど、行きたかった大同心稜を登って硫黄岳から大好きなこの景色を眺められたことがほんとに嬉しい。

 

また来よう。

習った事やルートを忘れないように、できればこの冬の間にもう一度。

大同心稜を今度は1人で登ってみたい。

 

そして今度計画を立てる時は「欲張り過ぎない」ということをくれぐれも肝に銘じなければ。

「この計画だと少し物足りないかな」と思うくらいが私にとってはきっと自分の力量に合った雪山歩きが楽しめる気がする。

 

横岳の稜線上で奥の院方面に向かうガイド先生+他の生徒さんと別れて、1人で硫黄岳に向けてゆるふわハイキングをスタート。

 

予報では−5℃、風速は10mもないはずだけど、結構風が強いように感じる。

よろめく程ではないけど、サングラスとフェースカバーだけだと頬が痛くて、すぐに岩陰に逃げ込んでバラクラバに換えた。

ついでにピッケルも仕舞って代わりにストックを出す。ヘルメットはしまうのが面倒くさくてバラクラバの上にそのまま装着。

 

1人なのにハーネス+ストック+ヘルメット、という、クライミングがしたいのかハイキングがしたいのかよくわからない恰好になったが気にしない。

 

大同心稜の登りでだいぶ燃え尽きたけど、時間はまだ10時だし心には結構余裕がある。

1年前ここを歩いていた時は、へろへろのよろよろで、硫黄岳の登りを見ながら絶望してた。

が、今日は同じくらいの風だけど景色を楽しむことができる。

 

硫黄岳山荘を過ぎて振り返ったところ。

 

天気よくて最高だ。。。この素晴らしい空の青さよ。。。

 

1年前は数m進むのもやっとで、動けなくなるんじゃないかと怖かったことが懐かしい。

今回も風が強いのでケルンの陰で休み休み登ったけど、あの時よりはだいぶまし。

雪の付き方の違いもあると思う。

去年より大分雪に覆われていて、とても歩きやすかった。

 

亀の歩みではあるものの、前回よりはかなり余力がある状態で硫黄岳到着。

 

今回は大好きなこの景色も堪能できた。

 

後からレコをみたら、硫黄岳山荘から頂上まで、本来コースタイム20分のところを40分かかってるけど、去年に比べたらだいぶましだろう。。。

 

ここら辺でお昼休憩でもしたいところだったけど、結構風があったので、そのまま夏沢峠まで降りることにした。

大同心稜までの道が泥田だとしたら、硫黄岳ー夏沢峠間は高速道路並みに踏み固められている。

 

・・・めっちゃ楽。

 

去年より雪はついてるし、しかも踏み固められているし、あまりにも楽過ぎてスキップできそう。

薄いシュカブラの向こうの北アルプスをうっとり眺めながら下る。

 

ガイドさんが、夏沢峠までの樹林帯が結構深いラッセルになるんじゃないか、と心配してくれたけど、私が下っている間も10人以上すれ違う程の大賑わいで、全く苦もなく夏沢峠にたどり着くことが出来た。

 

夏沢峠は1年前のトラウマポイント。

1年前はもうここで動けない、と思ったけど、今回は疲れてはいるものの、もしトレースなくてもワカンで進めそうだと思うくらいの気力はある。

根石岳山荘方面の足跡はさてどうだろうか。

 

うーんなんという立派な道。ワカンの出番なんてなさそう。。。

 

めちゃめちゃ心に余裕が出来たので、しばらくお昼休憩してから、ゆるゆると出発した。

大した登りでもないのに数m毎に足が止まってしまう。

ダイエットの必要性を改めて実感しながら、やっぱりガイドさんの見方は正しくて、横岳稜線で失礼させて頂いたのは正解だったかも、と思った。

今結構余裕あるように思うのにこのペースでしか進めないということは、一度赤岳鉱泉に帰ってから赤岩の頭まで登り直していたらもっと疲れ果てて、去年の二の舞になっていたかもしれない。

 

亀の歩みで樹林帯をのろのろと進み、そろそろ飽きてきた頃にようやく根石岳山荘が見えた。

これが見えたら登りは終了。フラットな道になる。

 

この光景が見えたときに心底ほっとした。

やっぱり根石岳山荘泊にして良かった。黒百合ヒュッテまでだったらかなり厳しかった。。と思いながら14時に根石岳山荘到着。

 

本日の記録がこちら。

夏沢峠から根石岳山荘までは本来コースタイム30分で行けるはずなのに、1時間15分という驚異のスローペース。

 

そして衝撃だったのはこれだけ疲れたにもかかわらず、850mくらいしか登っていない、という。。。

 

うーん…筋トレしよう。

 

 

1日休みをくっつけて連休は八が岳に登った。

今回の目的は2つ。
1つ目は1泊2日の雪山講習。
去年、横岳の縦走で躓いてしまったことを未だに結構引きずっているので、きちんと講習を受けたかった。
なので1日目雪山講習+2日目大同心稜から横岳を縦走するコースに申し込んだ。
2つ目の目的は八が岳縦走。

せっかくの天気がよさそうな連休、それだけで八が岳から帰ってしまうのはもったいないように思った。

もっとずっと雪山にいたい。雪山を旅したい。
ハードな講習の後は、ゆったりまったりゆるふわ雪山歩きを楽しみたい。
雪山を縦走する、というのは憧れでもある。

講習のコース要領をみると赤岳鉱泉解散も出来る様子。
いつも講習は12時過ぎには終わって1時過ぎには赤岳鉱泉を出発して帰路についていたと思うので、2日目は講習終了後、13時頃赤岳鉱泉を出発し、赤岩の頭経由で硫黄岳を超えて根石岳山荘に泊まろう、と計画した。
そして3日目は根石岳を経由して天狗岳、白駒池を経由して渋の湯に降りるか、もし余裕がありそうなら北横岳まで縦走してみたい。

…と考えて出した登山届がこちら。

*エスケープルートとして赤岩の頭からオーレン小屋に降りる、と書いてあるけど、これは私の下調べが不十分で、このルートは冬季使用禁止。赤岳鉱泉でガイドさんに指摘されて知った。恥。


今思えばかなり無謀な計画だけど、この時は一応、講習終了後の疲れた状態を想定して余裕もって計画した気になっていた。
(私はほんとに失敗から学ばない)

装備も(一応)考えた。
去年夏沢峠から根石岳まで行く道にはトレースなくて進むの気後れしてしまった。
三連休初日であれば人は入ってそうな気もするけど、念のためワカンも持っていこう。
レコをみると麦草峠から縞枯山までに数日前に入った人がいて、ワカンを使ったとあるし、どっちみちワカンは必要になる。

…と色々考えた末、割とフル装備で初日の赤岳鉱泉に到着。


お久しぶりです八が岳。


しかしここに来るまでも結構ぜえはあして参加者の中でも遅れ気味だったし、早くも翌日の講習終了から赤岩の頭にまた登り返すことができるのか不安になった。
更にそこに追い打ちをかけたのが、講習終了当日に根石岳山荘まで行くと聞いたガイドさんの「ほんとに大丈夫?12時に戻ってこられるかわからないよ?大同心稜結構ハードだよ?」との言葉。

大同心稜は今年に入ってから誰も入っていない可能性がある。今年の積雪は去年の比ではなく、誰も入っていない場合腰ラッセルになる可能性もある。そうするとかなり疲れる、と。
更に、夏沢峠から根石岳もあまり行く人がいないので、トレースがない可能性がある、そうすると時間がかかる、と。。。

十分余裕持った、と思っていたけど、ガイドさん達に何度も大丈夫か、と心配されると、不安が雪だるま式に膨れ上がってきてしまった。

去年の春から3キロも太って登れない豚はただの豚状態になっている私が、実際に赤岳鉱泉来るまでに参加者の中で一番遅かった私が、この講習終了後に赤岩の頭まで登り返す、というのはさすがに無謀だった気がしてきた。
夏沢峠までなら何とかたどり着けるだろうけど、そこから先、万が一トレースのない状態でも、根石岳山荘にたどり着けるだろうか。
まさか去年とおんなじように夏沢峠で動けなくなって宿泊ドタキャンなんて事態にならないよな。。。
それは嫌だ。それだけはどうしても避けたい。

私があんまりにも不安な顔をしていたのをみかねてか、ガイドさんが「自己責任でいいなら横岳の稜線で解散でもいいですよ」と言ってくれた。

うーんうーん…でもせっかく去年の反省を踏まえて横岳の縦走をプロに指導してもらおうと思ってたのに。。。
うーんでも去年の二の舞は避けたい。。。横岳稜線解散ならその方が確実か。。。

アイスキャンディの横を登り降りしながら半日悶々と考えた末に、結局ガイドさんに「申訳ないのですが横岳の稜線で失礼させてください」とお願いした。
せっかくの講習を途中で抜けるなんてガイドさんに失礼だ。迷惑もかける。
でも去年の夏沢峠で動けなくなって黒百合ヒュッテドタキャンしてしまったのはほんとにトラウマなので、また同じことをするのはどうしても避けたかった。

ガイドさんに了承してもらった後も、不安は続いた。
横岳の稜線で失礼する=全装で出発するということだ。
去年の阿弥陀岳でさえへろへろだった私が去年より雪深い中、去年より重い荷物を背負って大同心稜を登れるのだろうか。
私がわがままを言ってそのせいで全装なのに、そのせいで行程が大幅に遅れたらガイドさんと他の参加者に迷惑がかかる。

ガイドさんには「一度ロープ繋いで登れません、ってなっても無理だから、どこで引き返すか決めておいてね」と言われる。
大同心の基部までは1時間でいければ早い方、大体1.5時間。そこから登るのに2時間とのこと。
もし大同心の基部に行く途中の間でこのペースじゃ間に合わない、と思ったらそこで失礼すると決めた。

雪山の講習も受けたいけど雪山を旅したい、という私の変な欲のせいでガイドさんにも余計な心配をさせることになってしまった、という反省と、明日ほんとに全装で登れるのだろうか、という不安で夜はなかなか寝付けなかった。

悶々としつつ、2日目の朝、7時に赤岳鉱泉を出発。
朝から頭痛がしたので、ロキソニンと、ついでに腹痛防止のストッパーをキメる。
先日買った腹巻+マグマカイロのおかげか、今回は今のところお腹の調子は良好だけど、予防するに越したことはない。

赤岩の頭方面に入っていく。


ほんとは、次から1人でも行けるように道中をGoproで撮影しようかな、と思って持ってきていたけど、ただでさえ余計なことして迷惑をかけているのにさらにGoProつけて登るというのはさすがに気が引けて出せなかった。
・・・ので道中写真は殆どなく、ついていくのに必死過ぎて全く記憶がない。
途中でロープをくぐって道なき道をひたすらに登った記憶しかない。
大同心稜方面は、年始以降誰も入っていないようで、古いトレースの上に結構雪が積もっていた。
最初はそれでもうっすら古いトレースが見えていたけど途中から全くなくなり、さらさらの雪の急斜面をひたすらに登った。積雪量は膝くらい。

ガイドさんが先頭、その次が私、その次がもう一人の生徒さん。
ガイドさんがトレースつけてくれるから楽なはずなのに、踏み込んだら結構ずっぽり沈んだり、押し戻されたりして疲弊する。

押し戻されるのは、つま先が上がっているからだ、とのこと。

そういえば1日目の講習でも言われたな。雪面に対してフラットに。。。
あとピッケルのつきかたとか足の運び方とか色々指導してもらったはずなのに、しんどすぎてついていくのに必死で、頭から全てすっぱ抜けている。。。
とりあえず、意識してつま先を踏み込んで登るようにした。
それでも蟻地獄を登るようで疲れる。

何度も立ち止まってしまった。
申し訳ありません、と後ろの生徒さんにいうと、「いえいえ、おかげで楽に登れていますよ」と余裕の表情。
この人は60代半ば(登山届書き込む時に上の段にあったのが見えてしまいましたごめんなさい)なのに、なんだこの差は。。。
歳と体力は関係ないのか。要するに私がヘタレってことか。。。
と考えながらぜーはーと登る。

大同心の基部が見えたところで休憩+ハードシェルを着る。


ここまでで1時間で遅くない、とのことだったので、少しほっとして稜線まで行くことに決めてロープをつないでもらった。


…が、ここから基部にたどり着くまでが想定外に長く、また蟻地獄登りで結構つらく、だいぶペースが遅れる。

基部にたどり着いたときには1.5hは超えていたように思う。
さらにここから2時間で稜線にほんとにたどり着けるのだろうか、もうやめておいたほうがいいかもしれない、と思い「もうここで失礼しようと思います」と思い切ってガイドさんに申し出たけど、今思えばガイドさんもこんなところでそんなこと言われて1人返すわけにもいかなかっただろう(ごめんなさい)。
「大丈夫後ちょっとだから行けるよ」と言われ、もう一人の生徒さんにも「ここまで来たんだから大丈夫ですよ。行けますよ」と励まされる。
全ては私の無謀な計画のせいだ。。。ほんとすみません。


岩登りは3か所ほどあっただろうか。
人のを見ていると簡単そうだけどいざ自分で登ろうとすると全然登れない。
1つ目の岩から躓いて、体が持ち上がらず岩に止まったセミみたいな状態で動けなくなってしまった。

ダイエットの必要性を改めて実感する。
 

一番ハードらしい、3m程度の岩登りがある所は、今年は雪が積もり過ぎて1m程の岩壁になっていて、これは割とスムーズに通過。

なんとか体を引き上げて必死で登る。
必死過ぎてあんまり覚えていないけど、ここからは氷化した斜面をフロントポインティングでトラバースしたりするような箇所もあってしんどいながらも大変楽しかった。

 

あと、景色が最高過ぎる。


ガイドさんに休憩がてら途中で撮ってもらった写真。
今みかえしてみると、ワカンカバーが外れて垂れ下がっている。全然気づいていなかった。。。危ない。。。後ろの生徒さんごめんなさい。

 

我々は大同心に向かって右側から巻いて登ったけど、大同心の方に足跡がついているのが見えた。

あちらは本格的なクライミングなんだろうな。


岩々したゾーンを抜けた、と思った後に雪面をしばらく歩いて稜線到達。
奥の院と台座の頭の間くらいの所に出た。

ここまで約3時間。
早くもないけど遅くもないタイムだ、と言われてほっとする。
私が全装なせいで大幅に遅れる、という最悪の事態は避けられた。。。と思いたかった。
…それでも迷惑なことに変わりないが。
ほんとは横岳にも行きたかった。。。もう一人の生徒さんにも言われたけど、ほんとにもったいないことをした。

プロに教えてもらう貴重な機会だったのに。
来年こそはきちんと講習に参加したい。

ガイドさんには「気を付けて」と何度も言われた。
ガイドさんと生徒さんに心の底からお礼を言ってお別れした。

時刻は10時過ぎ。ここからは一人で硫黄岳を超えて、夏沢峠を越えて、根石岳山荘を目指す。









 

海と山、ダイビングと登山、どちらも好きだけど、私にとって山を好きな気持ちは海を好きな気持ちに比べて少し不純なのかもしれない、と最近思う。

ダイビングを始めたい、と思ったのは、テレビでセノーテの特集を見て、その水の中の景色を見るためにはダイビングの資格が必要だったからだ。
そしてダイビングを続けているのは、セノーテと同じように、海/水の中に見たい景色があったり会いたい生きものがいたりするからだ。
セノーテのような水中洞窟の中に行きたいし、モルディブのマンタや、ランギロアのイルカを見たい。
ダイビングはそのための手段。

アドバンスドを取ったのは、モルディブでマンタやジンベエに会おうと思ったらクルーズの方が遭遇率が高いし、クルーズに参加しようと思ったらアドバンスド以上の資格が必要だったからで、資格自体には特に興味ない。
なので資格とは少し違うけど、よくお薦めされるナイトロックスの講習を受けようとも思ったことがない。
別に今のままでマンタにもイルカにも会えてるし不自由していないので。

もしナイトロックス取らないと行けない場所を見つけたら、取ると思う。

一方で、山は少し違う。

見たい景色がある、という点は海と同じ。
なので、登山はそこに行くための手段ではあることも確か。

ただ、それだけじゃなく不純なものが混じってる、と思うのは、例えば友達は「頂上からの景色が見たい。頂上までロープウェイで行けるなら迷いなくロープウェイ使う」と言うけど、私はロープウェイと徒歩なら徒歩で登りたい。
それが冬の谷川岳であったなら、天神尾根の次は西黒尾根から登りたいし、西黒尾根の次は東尾根から登ってみたい。
阿弥陀岳も北稜の次は南陵を登ってみたい。


…そういう、技術もないくせに「よりハードなルートから登ってこそ」みたいな謎の気持ちが自分の中にある。


大変遺憾ながらマゾなのだろうか、と思ったこともあるけれども、こんなことを思うのは山だけで、例えば海については、「超激流時のブルーコーナーで暴風下の凧のように吹っ飛ばされながら見るサメこそ至高」なんて気持ちはない。

よりハードなルートに挑戦する、といっても、アルピニストや冒険家みたいな純粋な気持ちではない。

なんか例に持ち出すのも申し訳ないというか違い過ぎて恥ずかしいけど。

あの人達のように、純粋に未踏の頂を踏みたいとか未踏のルートを登りたい、冒険したい、みたいな美しい気持ちは私の中にない。

 

太陽系チキンハート選手権で優勝できるくらいのチキンハートなんで、未踏ルートとか無理無理絶対。

 

膝上まで雪に嵌ったくらいでガクブルして動けなくなるくらいなのに。

ハードそうなルートは先人のレコを100回くらい見ないと登ろうと思えないし、バリエーションルートは最初はガイドさんについて登りたい。

 

これって、最近ちょっと思うんだけど、なんかアレだ…珍走屋集団が爆音響かせながら警察とカーチェイスして自己陶酔しているのと同じようなものなのかもしれない(もっと高尚な理由でカーチェイスしてたらすみません)。

 

要するに、私は安全と危険の境界線上でちょっと危険寄りにハンドル切ってドーパミン出してお手軽に楽しい気持ちになろうとしているだけなのかもしれない。。。

 

最近いろんな人のインタビューや動画見てると、自分の山に対する気持ちがとても不純なもののように思えて、こんなことをぼやぼや考えたりする。

 

普段、家に体重計を置いていないので、体重を測るのは年に1回の会社の健康診断と年に1回の帰省時だけになる。

今回、帰省した際に何気なく体重計に乗ってみて、わが目を疑った。

 

春(健康診断)より3キロ増えているんですが。

 

人生最初の渡米でアメリカンサイズのものを3年間無節操に食べまくり人生最高にデ○だった中学卒業時の体重とイコールになっているのですが。。。

(身長はその時からほぼ一緒)。

 

実家の体重計が壊れてるんじゃないかと思って、翌日泊った妹の家でも体重計に乗ってみたけど結果変わらず。

そして妹の家のもおかしいんじゃないかと思い、年明け家族旅行で泊った旅館の体重計に乗ってみたらさらに1キロ増えてた、という。。。

 

 

これまで、帰省するたびに「もっと食べろ。もっと太れ」と言ってきた母が今回初めて「もうそれくらいでやめておいたら?」と言ってきたことにもショックを受けた。

 

「正直に言って。私1年前に比べて太った?」と訊いたところ、

 

「痩せてはいない」

 

とのお答え。

 

何その無意味に婉曲な表現。

 

余計傷つくんですが。

 

傷心を抱えて実家で不貞寝していたところ、ふと、秋の谷川岳西黒尾根で「年々時間がかかるようになっている」と書いたことや、先日の白毛門、春と同じ時間かかっても春にたどり着いた松ノ木沢の頭までたどり着けなかったと書いたことを思い出した。

 

なんか、加齢で体力が衰えて登れなくなってて悲しい、みたいなことを書いた気がするが。。。

 

単純に太って体が重くなったから登れなくなったのでは???

 

自分が太ったこともだいぶショックだけど、それが原因で登山能力が落ちているっぽい、ということにダブルでショックだわ。北風が心に沁みる。。。

 

。。。そして、やばい、やばい、どうしよう。。。

今週末スパルタ雪山講習だけどもう体重落とすの間に合うはずもない。。。体が持ち上がるだろうか。。。

 

登れない○はただの○。

 

家でじゃがりこむしゃむしゃやりながら服部文祥さんのyoutubeみて「こんな登山してみたいなぁ」などと妄想しているだけで憧れる山登りが出来る訳もなかった。

猛省して、ダイエット&筋トレ始めよう。。。