根石岳山荘は一度お手洗いを借りに寄ったことはあるけど、泊るのは今回が初めて。
大部屋覚悟で空きを問い合わせたら、1人用の個室しか空いてない、とう夢のような返信が返ってきて即効予約した。
食堂の上の1人用の個室。
インナーシーツと枕カバーがデフォルトでついている。
毛布は下に1枚、上に2枚(+布団)。
至れり尽くせり。
一番びっくりしたのはこれ。
「まさか充電できるんですか?」と案内してくれたスタッフさんに訊いたら、「勿論。消灯までですができますよ」とのこと。
・・・根石岳山荘、すごすぎでは???
モバイルバッテリーを持ってきていたので結局このコンセントは使わなかったけど、個室にコンセントまでついてる山小屋はここが初めて。
あと、カードで支払いができたのもここが初めて。
ほんとすごい。。。
荷物を下して一息ついたあと、お腹が空いていたので昼食代わりのココア+プリンをお願いする。
スタッフさんがプリンを持ってきてくれた後、バーナーで表面のカラメルを炙ってくれた。
・・・根石岳山荘、ほんとすごすぎでは???
八が岳の山小屋さん達、ほんとサービスがすごい。。。
おなかが満たされてほっとしたら、昨日からめちゃめちゃ心配してくれたガイドさん達の顔を思い出した。
食べてる場合じゃないだろうよ、私。無事を報告せねば。。。
講習の主催者の人と先ほど稜線で別れたガイドさんへ「無事につきました。途中で失礼してすみません」のメール&メッセージを送る(ドコモは電波が普通に入った)。
速攻で「無事について良かった!」「心配してましたが良かったです」の返信が返ってきて、再び反省した。
こんな、ガイドさんにお手数+余計な心配をかけるようなことをすべきではなかった。
去年の横岳縦走を反省していると言いながら、どうして13時前に赤岳鉱泉を出発して16時過ぎに根石岳山荘に到着するようなギリギリの予定を組むのか。
結局こうやって色んな人に迷惑をかけているじゃないか。
ほんと私は阿呆だ。いつも欲望に負ける。
反省しつつ2日目の予定を見直してみると、「15時北八が岳ロープウェイ到着」はあまりにも無謀に思えてきた。
コースタイム30分の夏沢峠ー根石岳山荘間を1時間半もかかってる私がこのスケジュールでたどり着けるのか。
無理だろう。。。
白駒池は見たいから、中山峠ー高見石小屋ー白駒池ー高見石、と帰ってきて、高見石で有名な揚げパン食べて渋の湯に下ろうかな。。。
と半ば北横岳までの縦走計画は諦める。
最悪渋の湯までタクシー呼んでもいいし、とりあえず様子見つつ中山峠まで下ろう。
ご来光は見たいから、朝6時半過ぎに出て朝日を見ながら根石岳と天狗岳を超えるゆるふわハイキングを楽しもう。
・・・と計画変更し、あとはひたすら快適な個室でごろごろした。
夕食はカツ煮。見切れてるけど手前に焼き魚もある。この後、デザートの青りんごゼリーもついた。
味噌汁の味噌は山荘スタッフさんの手作りとのことだし、ほんと至れり尽くせり。
量は私はこれくらいがちょうどいい。これ以上食べるとちょっとお腹に危険信号がともる。
消灯は8時。
全然寒くないし快適に寝られるか、と思いきや、夜中、強風の音が凄くて2時間起きくらいに目が覚めてしまった。
朝も5時前には目が覚めたけど、強風のせいか、前日の夜と打って変わって部屋は吐く息が白い程寒く、しばらく布団の中で丸まって外に出たくない気持ちと格闘した。
ものすごい風の音をBGMに、Windyを確認する。
風速は昨日よりも強い15m/秒。
風向きは根石岳ー天狗岳まで横殴り。
・・・うーん結構ハードそう。
しかしいつまでも布団で丸まってたって風速が弱まる訳でもない。
決心して支度して7時前に山荘を出発。
アイゼンを装着している後ろで、スタッフさんが山荘の人達に「今日の風速は14m。稜線は20mになるでしょう。防寒の準備をしっかりしておでかけ下さい」と言っているのが聞こえる。
わかってるわかってる、と思いつつバラクラバを装着し、ハードシェルの上にパタゴニアのDASパーカ―を着込んでオーバーグローブをつけて玄関の扉を開ける。
さぁ行こう、と上に上がったところで、ものすんごい横風の洗礼を受けた。
なんだこれ。
まっすぐ歩けない。
終電によくいる酔っ払いのおっちゃんみたいな足取りになる。
・・・まともに風を受けると顔が痛いんですが。。。
まぁそれは良いとして(良くないけど)、まっすぐ歩けなさ過ぎてつらい。
よたよたと根石岳方面に2,3歩歩きだしたところで、足が止まってしまった。
この状態で天狗岳を超えるまで通常のコースタイムで1時間。
その間風を遮るものは何にもない。
着込んでいるので寒くはないけどその分動きづらいし、数歩歩いただけでぜえはあして既にサングラスも曇って見えづらい。
(今思えばDASパーカまで着たのはやりすぎだった。動きづらい)。
・・・全然ゆるふわハイキングじゃないんだけど。。。
この状態でほんとに行くのか?
と数秒悩んだものの、割とすぐに結論は出た。
やめよう。
無理は禁物だし、今日はもうそんなしんどい登山をする予定じゃない。今日のテーマはゆるふわハイキング。
・・・というわけで、ものの数秒で回れ右して蓑冠山方面へ向かった(それでもよろよろ)。
振り返った根石岳+天狗岳方面があまりにも美し過ぎて、一瞬引き返しかけたけど。。。
このまま降りるのがもったいないような気がして、何度も足が止まってしまったけど。。。
今日はゆるふわ、今日はゆるふわ、と心の中で何度も繰り返して、天狗岳にサヨナラした。
樹林帯に入るとさっきまでが嘘みたいに静かになる。
静かで誰もいない森の中を、やや後ろ髪ひかれながら、オーレン小屋経由で夏沢鉱泉まで下った。
(オーレン小屋を過ぎたあたりから、登ってくる人達とは結構すれ違った)
渋の湯に降りるつもりだったので、送迎は特に予約していない。
急にお願いするのも迷惑かと思ったので、結局桜平と唐沢鉱泉の分岐まで下って、タクシーを呼んで今回の山行終了。
色々と反省の残る山行ではあったけど、行きたかった大同心稜を登って硫黄岳から大好きなこの景色を眺められたことがほんとに嬉しい。
また来よう。
習った事やルートを忘れないように、できればこの冬の間にもう一度。
大同心稜を今度は1人で登ってみたい。
そして今度計画を立てる時は「欲張り過ぎない」ということをくれぐれも肝に銘じなければ。
「この計画だと少し物足りないかな」と思うくらいが私にとってはきっと自分の力量に合った雪山歩きが楽しめる気がする。






































