海と山、時々きもの -50ページ目

海と山、時々きもの

ダイビング記録+きもの試行錯誤の覚書。…だったはずなのに最近は山歩きの記録簿と化しつつある。
23年秋から山のない国に滞在中のため山歩き頻度は低下中。

霞沢岳西尾根をテン泊で登ってきた。

。。。正確には登ろうとして今日山頂に向かう途中で体調不良により敗退した。

絶対今日山頂からの眺め最高だっただろうな。登ってた人たちが羨ましい。

このために有休まで取って昨日尾根の途中までテントをかつぎあげたのに。

昨日は今日の絶景が楽しみであんなにわくわくしていたのに。

ひたすら悲しい。

記録はまた改めてつけるとして、とりあえず昨日まだ元気だったころに撮った風景を残しておく。



いつも雪山行の際、下半身の装備は、モンベルのメリノウールのタイツ+モンチュラのヴァーティゴにしている(これにゲイター)。

少し雪が多くて膝くらいまで埋まりそう、あるいは風が強そう、という場合は、これにマムートのノードワンドプロのハードシェルパンツ(+ゲイター)。

 

今年の大同心稜の時とかがそれ。

 

でも去年、八が岳の講習の時にガイド先生の1人が私の装備を見て、

「ヴァーティゴのまま行けばいいのに。オーバーパンツなんで履くの?」とコメントしたことがずっと気になってた。

 

ゲイターつけるときにオーバーパンツをちょっとあげるようにしているので、足をあげにくい、と思ったことはないんだけど、それでもややごわごわ感というか、動きにくさは確かに感じる…ような気がしないでもない。

あと、重くてかさばる。

ノードワンドはサスペンダーがついているせいかもしれないけど、手に持ったときにずっしりした重みを感じる。。。

 

なくても行けるなら行ってみたいけど、でも風が強い日や雪降る日にタイツ+ヴァーティゴっていうたった2枚の防寒じゃすごく不安な気持ちもあってなかなか決心がつかなかった。

 

ヴァーティゴじゃなくて、防風・撥水機能のあるソフトシェルなら安心かな、と思って先日、これを買ってみた。

モンチュラのエクスカリバー。なんかすごい名前。

 

今のヴァーティゴも大変気に入っているけど、エクスカリバーの方がいいな、と思ったのはウエストが調節できるところ(ヴァーティゴはできないのでゴムが緩んできたときが不安)

 

ソフトシェルと言われればそうかも、と思うくらいの手触り。ヴァーティゴとあんまりかわらないので、これで大丈夫なのかやや不安に思ったけど、とりあえず実験してみよう、と思って西黒尾根の時は下半身はこれにしてみた。

すなわち、

 

メリノウールのタイツ+エクスカリバー+ゲイター

 

のみ。

 

予報では気温は9時時点でマイナス3℃くらい。

 

風はもう少しあった。・・・というか結構あった。

体が持ってかれそうなほどではないけど、体に雪の粒が当たるくらいの風で、局所的に視界が真っ白になるくらいの風は吹いた。

 

雪は基本埋まるようなところはなくて(先行者様達有難うございます)、多少最後で3番手くらいで膝載せて雪を踏み固めたくらい。

先頭と違って腿まで埋まるようなことはなかった。

 

という条件下だったけど、特にこれで寒いと思うようなことや、雪が染みてくると感じたことはなかった。

一応膝で雪ぐりぐり押したりしたけど、特段冷たいと思うようなこともなかった。。。

 

雪山でソフトシェルパンツ、意外に行けるのかもしれない。。。

 

人の記録などを読むと、ベタ雪の中に埋もれるとか長時間行動するとかでない場合は、ソフトシェルだけでも行ける、という人もいた。。。ただ何かあったときのためにオーバーパンツは絶対あったほうがいい、ともあった(西黒尾根の時は省いてしまった。反省)

 

今度の装備はどうしよう。。。悩む。

先頭集団を発見したものの、最初は私のペースじゃ追いつけないように見えた。

 

が、しばらくして最後尾にくっつくことに成功。

この日おそらく私が最後に来て、西黒尾根から登ろうとしている登山者がここで全員揃ったんだと思うけど、全部で10人ちょいだっただろうか。

先頭の人がラッセルしているのを改めて見てちょっと感動した。

前にある雪を掻き落として踏んで固めて進む。

これがまっつんさんの動画でよく見た、ラッセルか。

 

ここまで人様のラッセルとルーファイの努力にフリーライドしてきた。

せめてここからは、何か働いて御恩をお返ししたい。

 

・・・と思うものの、ここからどうすればいいのかわからず途方にくれた。

皆が順番に歩いている横を抜かしていくのはただの順番待ちが出来ない嫌な奴なのでは。。。

というかそもそもこの10人抜きが出来る自信がない。

まずはそこ。

たぶん10人抜かす前に息が上がって行倒れる自信がある。

というか抜かせない自信がある。

途中で息切れして立ち止まっている間に再び最後尾になるとかそういうダサいことになりそう。いや、絶対なるね。

 

こんだけ最後尾で楽してきて今さら「先頭やります」とかいうのも何こいつと思われそうだし、そもそもそんな名乗りをあげたところで初めてのラッセルができるのかも謎(というかできない可能性の方が高い)だし。。。前行って全く役に立たなかったら恥ずかしいしただ前に行きたいやな奴と思われそうだし。。。

 

でも10人もいるからここで待ってても永遠にラッセルの順番は回ってこない気がする。

ただ皆の後ろにくっついて山頂に行くのか。

それは申し訳なさすぎる。

 

としばし悶々としていたけど、ここでフリーライドに罪悪感を抱えながらただ最後尾を歩くよりも、頑張って前に出てみよう、と決心。

とりあえず、前の人に「ちょっと前に出て働いてきます・・・」と謎の言い訳をかましながら、追い抜かそうと列の横に出てみた。

 

あ、だめですねこれは。

 

トレース外れるとものすんごい沈む。

 

早急に諦めかけたけど、この10人の先行者達の努力を改めてかみしめながら必死こいてもがもがしたら、どうにか3,4人くらいは抜かせた。

こういう時なんて声がけすればいいのかわからない。

「働いてきます」と全員に言うのも「どこの出稼ぎ労働者だ?」という気がするし、どういえばいいんだ。。。?

すみません、としか言えなかったので抜かされた人達は、なんだこいつ、と気分を害したかもしれない。

 

すみません、すみません。。。罪悪感を払拭するために働きたかっただけのただのコミュ障なんです。。。

 

しばらく悶々としつつ様子を伺いつつ、前の人に勇気を出してというか恥を忍んで、先頭の人にどうお声がけすればいいのか聞いてみた。

 

曰く、先頭をやりたいという人もいるので、正直人によると。

なので「先頭代わりましょうか」と声をかけて様子を見てみるのがいい、と。

 

なるほど。

 

見ている前で先頭のスキー板の人が交代し、ワカンをつけた男性が果敢に前に出ている。

その男性の次は今風の(死語)の恰好をした若者が前に。

ワカンの男性が若者にたぶん行き先をガイドしているっぽいのが恰好いい。

憧れる。私もあんな風になりたい。。。

 

横を見ると、天神尾根から大集団が登ってくるのが見えた。

あっちもラッセル祭りなのだろうか。

 

 

せめてちょっとは働かねば、と思って決心してまた3,4人程抜いた。

ほんとすみません。。。待てができない無礼な奴とかそういうんじゃなくて。。。ただちょっとご恩返しがしたいだけなんですマジで。。。

 

もうこの抜かしたことによって息切れしてぶっ倒れそうですけどね。。。

 

前には3人くらい。

どうしよう、どうお声がけすべきか、とチキンらしくうじうじと悩みつつぜえはあとしつつ、3人進んでもまだ柔らかい雪をとりあえず後続の人のためにせっせと押し固めながら進む。

この辺りから風が凄く地吹雪のようになって真っ白で前が見えなくなり、さらには例により息でサングラスが曇り始めてストレスが増した。

 

「進めない」と先頭の若者が悲鳴というか咆哮をあげている。

ほんとすみません、ほんと有難う。。。幼稚園児の砂遊び状態でもしんどいのに先頭ってどれだけしんどいんだろう。

 

あまりにしんどくてこの辺りで一瞬2人目になったような気もするし、一度勇気を出して「代わりましょうか」と言ってみた気もするけど記憶も定かではない。

とりあえずいつでも交代できるようにどきどきしながら雪を固めていた。

 

しかし私があんまりにも遅かったのだろう、後ろから「代わりましょうか」とお声がけ頂いてしまい、打ちひしがれつつどいた。

 

すみません、結局何の役にも立たないヘタレチキンで。。。

先頭に立つどころか幼稚園児が砂遊びして大人の進路を邪魔しただけで終わってしまった。。。

 

私の前に出てくれたお二人がすごい勢いで雪を掻きまくり、何とか蟻地獄みたいな雪から抜け出す。

なんか、ある地点からぽん、と雪の質が変わって、それまでのふわふわ沈む蟻地獄から固い雪の上に出た。

不思議だ。

 

もう尊敬と感謝しかない先行者の人達。

 

さすがベテランの皆様、固い所に出るとさくさくっとトマの方へ歩いて行かれた。

全員にきちんとお礼を言えなかったのが心残りだけど、この日西黒尾根を登った皆様、本当に有難うございます。

 

谷川岳のこの光景ほんと好きだ。この3年の中で一番雪が多い気がする。

 

数か月ぶり、トマの耳。

 

この、トマから見たオキの耳の写真、去年、一昨年のレコを見返したけど、やっぱり今年が一番雪が多いんだなと思った。

今年は手前の岩が全部雪の下に隠れてる。

 

去年の2月はこれ。

 

オキの耳の手前からスキーヤー?ボーダー?が滑走しようとしてて、高所恐怖症としては見てるだけで足が震えた。

 

あんな斜度の所から滑ったら絶対ジェットコースターみたいに「ふわっ」ってなるよね。

無理無理無理無理。

私だったらスタート位置についた時点で恐怖で気絶して転落する自信がある。

 

天神尾根からの人達も合流してトマはすごい人だった。

オキに向かう人々を眺めつつ、今日はもうこれで帰ることにする。

西黒尾根を登る、という目的は果たしたしな。。。

さよなら素敵な谷川岳。また来年。。。

 

下山途中で顔をあげたら、茶臼岳の時と同じような「ハロ」が出ていた。

写真、めっちゃ斜めってるけど。

 

熊穴沢の避難小屋・・・おまえ、そんな姿になってしまって。。。

 

ちなみに去年2月はこれで

 

一昨年2月はこれだった。

 

全然休憩らしい休憩をしていなかったせいか、最後はへろへろになりながら下山。

ロープウェイ駅が見えた時は心底ほっとした。

 

本日の山行、合計7時間で無事終了。

雪の多い恵まれた年に念願の西黒尾根から登れたこと、強風とラッセルを少しだけでも体験できたことに対する高揚感や満足感はあった。

でもなんというか、「私の前を行く10人がいたからこそで自分の力で登ったわけではない」という後ろめたさみたいなものもあった。

 

なんだろうな。。。不思議。

人のトレースを辿るのなんていつもやってることなのに。

なんでこの日だけそんなに思ったんだろうか。

やっぱりあちこちに入ったクラックや先頭の奮闘ぶりをこの目で見たからだろうか。

 

この前の甲斐駒も国道並みのはっきりしたトレースがついていたから私のような奴にも登れたんだな、というのを帰ってきて改めて思った。

ひとりで登った気になってないで、人様への感謝を忘れないようにしよう。。。

早朝5時に起きて天気予報をチェックする。

 

昼は少し太陽が出る。風は朝は微風、昼から少し強まる。

強まる時期が前日までの予報より少し早くなっているが、まぁこれなら大したことないかな。。。

 

日本雪崩ネットワークの予報をみる。

 

警戒レベルは森林限界では昨日より少し下がっているようで、ほっとする。

中身はこれ。

うーん。。。。

 

「人の刺激による小さな面発生雪崩」

「積雪中層部の結合は良い」

 

なんか行けそうな気がするけど。。。

 

雪崩に無知な素人の「気がする」なんてないのと同じな気はするが。。。

 

これを見る限りそんなに大規模な雪崩を起こす危険性はないように見える。。。

きちんと深く踏み込めば、例え発生したとしても体ごともってかれるようなことにはならないのでは?

 

・・・だめだ、雪崩に対する知識がなさ過ぎて、幾ら考えてもわからない。

でもとりあえず行けそうな気がするから現地まで行ってみよう。

現地に行ってみて、「怖い」と思ったら引き返そう。

引き返してもそれはそれでよい修行登山になるはずだ。

 

山の先輩に言ったら怒られそうな発想だ。

もしこれで無事だったとしても先輩に言わせればきっとそれはラッキーだっただけで、悪い経験を一個積み重ねただけになるんだろう。。。

悶々と考えつつ、宿を出て、6時に越後湯沢駅に到着する。

 

前一度来たときも思ったけど、いろんな屋台があって、楽しそうだなぁ越後湯沢駅。

登山関係なしに一度こういうの色々回ってみたいものだわ。。。

 

6時12分水上行きの電車に乗ろうとうろうろしてたら、スノーシューをくっつけた登山スタイルの若者を発見する。

もしや・・・と思っていたら若者も水上行の電車に乗り込んだ。

ロープウェイの開いてないこの時間、始発の電車でこっち方面に行くということは彼もきっと谷川岳か白毛門に登るのだろう。

 

友よ。。。

 

と謎の共感を覚えていたけど、土合駅で降りたのは私1人だった。

 

さらば、友よ。。。

 

しかも秋に来たはずなのに出口がわからずしばしホーム上でさまよう、という。。

この方向感覚のなさ、山歩きには致命的なのではなかろうか。

 

土合駅でお手洗いを借り登山カードを出し、出発する。

雪が去年よりもおととしよりも多い気がする。

天気は…予報でみて想像してたより悪くない。

 

茶臼岳の時は予報より良かった。

赤岳の時は予報よりだいぶ悪かった(というか予報大外れ)。

予報はあくまで予報なんだな、と改めて思う。

ちなみにてんくらではこの日はA。気温はWindyよりも低い予報(山頂あたりで−8℃)だった。

 

白毛門の入り口。新しい足跡があったので今日人が入ったようだ。すごいな。。。

 

やっぱり冬の間に白毛門の山頂まで行ってみたい。

しかしもう3月になるし、どうなのかな。。。気温もどんどん上がってきてるので怖い。

来週の土日は日中プラスの気温まで上がる予報だし。。。来年までお預けだろうか。

山は逃げないというけれど、来年はこんなに雪降ってくれるだろうか。

晴れてくれるだろうか。

今シーズンの北アルプスなんて、毎日のように予報みてるけど週末は殆ど雪で登れる日がない気が。。。

 

悶々と考えつつ、7時半と少し前、登山指導センターに到着。

土合駅から15分とか書いてあった気がするけど30分以上かかったような。。。私が遅いだけか?

登山道から先のいつもの夏道はふさがれてる。

レコではこの辺りから登り始めるらしいけど、どこからとりつくべきなのかな。。。

 

とうろうろしていたら、小屋に向かって左側から先行のトレースが出ているのを発見し、有難くそれについていくことにした。

本来は自分で道を切り開くべきなのだろうけど。。。

 

一応ワカンはもってきたけど、トレースのおかげでそれほど沈み込まないので、何もつけずに登っていく。

色々レコをみると、たぶんラクダの背の手前までは危険個所もなく、アイゼンなしで登れるはずだ。

私はアイゼンつけるとすぐにへろへろになるので、体力温存のため、アイゼンつけるのは出来るだけ後にしたい。

 

 

登り始めてすぐさくさくと5人くらいに抜かされた。

 

・・・どうせ私は登れないただの豚です、ええ。

 

 

登りはじめ、休憩してからの歩き始めに飛ばすくせがある(だからすぐにへばる)、と先輩に言われてるから、できるだけ息があがらないように登ろうと努力している。

だから遅いけど私はこれでいいんだ、と自分に言い聞かせつつ登る。

 

今日の登りはじめの服装はミズノのベースレイヤー+パタゴニアのキャプリーン(たぶん)+R1だけど、樹林帯は無風で暑くて、R1はすぐに脱いだ。

気温がプラスになったらミレーのアミアミ+モンチュラのなんとかマグリアで登るようにしているけど、今日は午後から風が強まる予報だったからこの組み合わせにしてきた。でも失敗だっただろうか。。。ゆっくり登ってても汗かきそう。

 

予報では、ラクダの背を超えてから横風の吹き曝しを受けながら登っていくようなことになるはず。

 

あ、たぶんあれが夏道の鉄塔な気がする。

 

横が崖っぽくなってくる。ここはたぶん夏道では通らない所だよな。。。新鮮。

 

雪深くなったら少しでも体力温存のためにワカンを出すつもりでいたけど、先行者のおかげでこの辺りは楽だった(でも遅いけど))。

先行者様達にただただ感謝。

雪は膝上くらい。

 

きれいだ。端っこに近づきたくはないけど。

 

ラクダの背の手前(?)岩を回り込む辺りで、アイゼンを装着する。

そのままアイゼンなしで行こうとしたけどさすがに怖すぎていったん引き返してアイゼンをつけた。

ストックを1本しまってピッケルを出す。右手にピッケル、左手にストック。

こういうのはあまりよくないのかもしれない。

でも、体力ないんで。。。ストックないとたぶんもうHPゼロになって動けなくなる。

 

ここでピッケル出したのは正解だったな、と思った。

撮る余裕はなかったけど、この後、距離はたったの1,2mくらいだけどバックステップで下降する箇所が一か所あったので。

少し行って振り返った所。

この写真中央、一番先の部分、これは最初の1,2mはバックステップの下降が必要な気がした。体感垂直。

 

しかし私の後にスキー板を背負ったベテランっぽい男性が来たけど、この人はここをどうやって降りたのだろう。。。

(この男性はその後私を追い抜かしすんごいスピードでさくさく進んでいき気づいたら先頭集団の先頭でラッセルしていた。すごすぎる。。。)

 

ここからの景色、冬に見られたことにちょっと感動した。

 

夏はこれ。

 

夏や秋には何度も来たここからの道、すごくしんどいけどおんなじくらい景色が素晴らしくてすごく好き。

谷川岳がはっきり見えだしてテンションが上がる。

 

テンションは上がったんだけど、右手のオキの耳?山頂から凄まじい雪煙が横に流れていて目が点になった。

雲と一体化してしまって写真ではよく見えないけど。

 

予報だと午前中は風速ヒトケタmじゃなかったっけ?あんな爆風なんだっけ?

クラックと雪崩ばかりを恐れていたので、この爆風は予想外。

 

ちょっと動揺してしばらく足を止めてしまった。

後ろを眺めて現実逃避する。

きれいだ。。。

 

振り返って現実。

・・・さてどうしよう。

 

暴風のことはひとまず置いておくとして、当初懸念の雪崩とクラック。

ここまで登ってきた感じ、雪崩はあまり気にしなくて良さそうに思えた。

まぁ登りたい気持ちで目が曇っているド素人の感想なんで全く当てにならないけど。

 

ここからはレコで結構クラックがあると読んで怖かった場所だ。

この場所の手前にも既に人1人はビバークできそうな穴があいていた。

 

ただ、正直既に今日これだけトレースがしっかりついている状態でクラックに嵌る心配はしなくてよさそうに思えた。

・・・まぁ、私が激重ゆえに先行者が大丈夫だったとこでも穴開く可能性はあるが。

 

なんか、先行者の人達への感謝とともに少しだけ無力感にも苛まれた。

危険の判断も体力も全て人任せで、なのにこんなにのろのろとしか登れない自分。。。

 

・・・ということはさておき、まぁつまり残る問題は自分の体力のみ。

この時点でまだ出発から3時間。ロープウェイの最終は16時30分。

もしロープウェイに乗れなくたって田尻尾根で降りられるし、田尻尾根が無理そうなら最悪山頂駅前でビバークすればいい(駅にはご迷惑かもだが)。

 

よし、行こう。

 

行ってみたい気持ちに負けてこのまま行く、と決意。

また間違った判断による成功の経験を一つ積み重ねることになるのかもしれないけど。。

 

それにしても、風はまだ体感するほどじゃないけど、山頂の爆風っぷりはすごい。

風速20mくらいあるんじゃないかと思う程。

写真中央の山頂(オキ?)の横に流れる雲に見える部分は雪煙。

 

そしてこの辺りからクラックが目立つようになる。

 

底が見えない。。。

 

一番怖かったのはここ。クラックを飛び越える場所。

 

数週間前のレコで、クラックを飛び越える場所がある、と見てたけど、たぶんこれだな。。。

読んだときは(なんで飛び越えるんだろう、クラックの向こう側ってつまり雪庇側に乗り移るということで危険なのでは?)と不思議に思った記憶があるんだけど、実際自分の目で見て、確かにこれは乗り移るという選択肢しかないように思えた。

うまく説明できないけど、手前をずっと行く、というのは無理に見えた。

トレースも全て向こう側に乗り移ってるし、結局自分も向こう側に移る決心をしたけど、結構どきどきした。

たった数十㎝のクラックで軽く飛び越えればいいだけなんだけど、どこら辺まで踏み込んでいいのか。。。あまり端に近寄り過ぎると崩れる気がするし、そもそも今この私の足が置いてあるところだって少し力込めたら崩れちゃうんじゃないかと思うし、向こう側だって着地した瞬間に崩れたりしたらと思うと。。

 

たった数十㎝だったけど、気分的にはyoutubeで見たthe summit of the godsのトレーラーの気分。。。

 

まぁ現実には思い切って飛び越えたら特段何事もなく着地できてそのままだったけど。。。

 

さらにクラック。ほんとクラック祭り。

 

クラック祭りが終わった後は急登祭り。

 

そして風がほんとにすごい。

山頂の雪煙がすごい勢いで真横に流れている。。。。

 

この辺りから体感でも強風を感じるようになる。

雪煙。

 

体がよろめく程の風ではないけど、雪がばちばちと体に当たるので、この少し手前辺りだったと思うけど、自分もキャプリーン+R1の上にハードシェルを羽織った。

 

この辺りで前を行く6、7名程の集団がいるのに気づいた。

 

たぶんあれが先頭集団かな。。。前にトレースがないし。

さっき私を追い抜かしていったスキー板を背負っている男性が先頭でラッセルしているように見える。

私のような亀登山ペースでも追いついたということはそれだけ先頭が大変だということだ。

 

私のようなヘタレチキンがクラックにも嵌らず今日ここまで来られたのはこの先頭集団が道を切り開きその後を後続の登山者の人達が踏み固めてくれたからだ。

このままただ後ろをくっついていくのはあまりにも気が引ける。。。ちょっとはラッセルして御恩をお返ししたい。。。したことないからできるかわかんないけど。。。とりあえず追いつきたい。。。

 

と思うも、しょせんは登れないただの豚なので、気持ちばかり急いてちっとも距離が詰まらない。

ちょっと急ぐとすぐに息切れしてぜえはあとなる。

 

このままだと最後まで他人の褌で相撲を取るだけに終わる、と焦りながら必死で歩いた。

…まぁそんなこと言うならいつもそうなんだけど。

この日は大変そうな先頭が見えていただけに、罪悪感が深かった。

今日は前から行きたいと思っていた谷川岳の西黒尾根を登ってみた。

 

この前の茶臼岳で修行登山が不完全燃焼に終わったので、修行登山リベンジをしたいと思っていた。

第一候補は白毛門。

でも山頂直下のクラックが怖い。

クラックというかこのクラックが入っている所が積雪で雪崩れるのが怖い。

 

谷川岳・白毛門方面は火水木金と雪が降り続く予報。

 

降雪降り続いた直後のクラック入ったあの急登とか怖すぎて私には無理。。。

それは修行というよりかはギャンブルあるいはロシアンルーレットな気がする。。。私がチキン過ぎ&雪崩の仕組みを理解していないだけかもしれないけど。

 

なので、かくなる上は前から行きたかった冬の西黒尾根を試してみよう、と思った。

これはもう体力面で既に私にとっては修行確定だしな。。。

降雪直後だから結構ずぼずぼするかもしれない。

頑張ろう。

天気は特に悪くはないけどよくも無さそう。

 

西黒尾根を登ろう、と決めてからも、結構揺らいだ。

一番は、やっぱりここでもクラックが怖い。

西黒尾根に何か所かクラックが入っている、というのはレコで何度も見ている。

クラック→雪崩、にはならなさそうな場所だけど、降雪で隠れたクラックに落ちた人を周りの人達で引っ張り上げた、というレコは見た。

(怖くて震えあがった)

 

私は単独行だ。もし周りに誰もいない中でクラックに落ちたら私がそこにいることは誰も気づかない。

土曜の夜からは雪予報だから、クラックに落ちて出られないまま雪が降り積もり低体温で。。。みたいな妄想を1人膨らませてはガクブルとしていた。

 

ガクブルしながらも、金曜仕事を即効あがって越後湯沢駅を目指す。

前に白毛門に登ったときに越後湯沢で前泊し始発の電車(6時12分)で土合駅に行けば7時頃にはスタートできる、ということに気づいたので今回はそれを試すことにした。

 

宿は駅徒歩3分程昔ながらの日本のビジネスホテル、といった風情。

お風呂に入れてお湯が沸かせるだけで登山の前泊としては申し分ない。

あと、このお宿は↓この1点においてもう私にとっては最高の宿決定。

 

可愛い猫様だった。

宿のお兄さんに「撫でてもいいですか?」と聞いたら「嫌がらなければ大丈夫ですよ」とのお答え。

ですよね。

嫌がられはしなかったと思う(思いたい)けど、猫様を撫でようとすると自動ドアが開いて寒風が猫様に当たるので殆ど撫でられなかった。

無念。

 

猫様に癒されつつも、部屋にチェックインしてこれを見てやや憂鬱になる。

 

 

うーん、やっぱ出てるかあ。。。出てるよね。

何故ならこれ↓も出たから。

火水と注意報出なかったから、大丈夫かと思ってたら、木曜夜になってこれが出たので結構凹んだ。

 

雪崩注意報が出ているときに登っていいものなのだろうか。。。

自分が埋まるのも怖いけど自分が雪崩を誘発して人を埋めてしまうのも怖すぎる。

 

天神尾根なら大丈夫だろう。

雪崩って聞いたことないし。

 

西黒尾根はどうなのかな。。。

結構急登はある(らしい)。冬に登ったことがないからどこがどうとか言えないけど。。。

しかし雪崩被害は聞いたことない。

 

でも、被害聞いたことがない、って意味では、去年の乗鞍の雪崩も、乗鞍で雪崩ってあんまり発生したことがないと聞いた気がするし。。。過去なかったからといってずっとないってことはないよな。

今年は雪も多いらしいし。。。

 

でも、雪崩って急斜面をトラバースしたりすると危険度は高まると思うけど(乗鞍も確か前日スキーの人がトラバースしようとしてクラックが入ったため撤退した、と書いてあった)、西黒尾根ってレコ見る限りそんなところはない(急登はひたすら直登している)。

 

でも&でも、を繰り返しうんうんと悩みまくった。

 

とりあえず当日朝現地に行ってから決めよう、と思いつつ、就寝。

しかし色々不安だったせいか、なかなか寝つけずしかも夜中に目が覚めてしまったりして、結構な睡眠不足のまま、5時起床。