今週末はお世話になった人を訪ねて杜の都に行ってきた。
山に嵌ってから、普通の旅行をしなくなってしまった。以前八甲田山に登った帰りに八戸を観光したみたいに、登山の「おまけ」で旅をする、というのはあるけど、旅だけ、というのは年一の家族旅行以外ない。
今回のように、旅目的での旅ってずいぶん久しぶりだなぁと思いつつ、初日は塩釜でお寿司をたらふく食べ、浦霞のギャラリーで宮城限定のお酒をしこたま買い込んだ。
昼からお酒を飲む、という背徳感に浸る。
知人たちと合流前に1人で入ったので、最初やや緊張したけど同じように1人で来ている人もいたのでちょっと安心した。

登山の前と登山中はお酒は飲まないようにしているけど、元来酒好きなのでおいしい料理にはおいしいお酒を合わせたい。

瑞厳寺、というところの法身窟や洞窟遺跡群にテンションぶち上げていたら、知人に「時間があれば山寺に行ってみるといいよ」と言われた。
山寺。正式名立石寺。
芭蕉のあの「閑さや 岩にしみ入る蝉の声」が詠まれたという場所。
「山」か。。。いいな。。。
調べてみると仙台からは電車で1時間ほど。
山頂まで1000段余の階段を上る、とある。
1000段というのがどれくらいか想像つかないけど、今週末は登山しないしその代わりに階段を登り降りしてみるのもいいかもしれない、と2日目の目的地は山形の山寺に決めた。
1日目の夜は知人宅で1年分くらいの日本酒を摂取したので起きられるかやや不安になりながら就寝。
2日目、起きられることは起きられたので、ホテルをチェックアウトし仙台駅のコインロッカーに余計な荷物を預けて予定通り7時過ぎの仙山線の電車に乗る。

しかし、ここでやらかした。
1時間乗るんだったら別に目覚ましかけなくても熟睡はしないだろうしアナウンスで起きるだろう、と思っていたら、ふと目覚めたら8時22分。予定では8時13分に山寺に着くはずだった。数十秒何が起きたかわからずフリーズした後、寝過ごしたことに気づいて愕然とした。
一瞬、このまま山形に行って山形市内観光でもしようかと思ったけど、やっぱりちょっとでもいいから登山気分を味わいたい。
「羽前千歳(うぜんちとせ)」というなんだか素晴らしく格好いい名前の駅で降りた。
山形からタクシーを呼ぶつもりで駅を出たら、なんと奇跡的に1台だけ駅前に止まっていたのですぐに乗り込んだ。
山寺駅(羽前千歳から4000円弱)で9時過ぎに仕切り直し。

羽前千歳は無人駅だったので山寺駅で乗り過ごしを自己申告したけど仙台からは同じ料金とのことでほっとする。
コインロッカーもあって駅の規模の割に設備が充実していた。
駅から「登山口」まではすぐのはず。

めちゃめちゃ素敵なホテル(今は営業していないっぽい)や意外にたくさんあるお土産物屋さんを眺めながら登山口を目指す。


一応「登山口」とあるけど、山寺(立石寺)の登山口ではないかもしれない。。。と思いつつ本日の「登山」スタート。

一旦短い階段を上がって日枝神社にお参りした後、山門方面を目指す。

これが山門。そして「登山口」。

山門を見て、大学時代好きだった法然院を思い出した。
人が多い所が苦手だったのでお寺は殆ど行かなかったけど、法然院と知恩院だけはよく立ち寄った。
特に法然院は好きで、ちょうどこんな風に、鬱蒼とした緑に囲まれて苔むした山門がたっていて、漂う別世界観が好きだった。
素敵なのに人は何故かあまりいなくていつでもとても静かで落ち着けた。
法然院は今もあのままあるんだろうか。。。と京都に思いを馳せながら「登山」スタート。

新緑最高。


こういう岩見るだけでテンションあがる。クライミングやるわけでもないのになんでだろう。。。

「参道の一番狭い所は14㎝」。ふんふん。

ここかな。。。

これが芭蕉の「せみ塚」。うーん素敵な崖だ。。。

これが阿弥陀如来の姿に見えるという崖。確かに中央の一番高くなった所が頭でシルエットがそれっぽく見えるような?

ここまでで既に崖にテンションあがってたけど、ここから私の大好きなものがたくさん出てきてますますテンションあがった。

大好きなもの1。洞窟(っぽい場所)。

ああ、最高だ。。。。あの中に入りたい。

ただしこういう所にはお骨が納められているそう。たぶんこの穴とかそうなのかな、と思われた。

こういうの見ると、どうやってあそこまで上がったんだろう、とか、あれは天然の穴なのか、それとも窪みをのみつちでかんかんやって広げて穴にしたのか、とか、あの奥はどれくらい広いんだろう、とか色々妄想する。

修行の岩場。心に邪念を持つ人は転落するそう。たぶん私は速攻転落する。

全体像はこんな感じ。

大好きなもの2。眺望。

あの端っこに住みたい。

郵便やさんまじリスペクト。

いろんな邪念に囚われつつ1000段余を上がり奥の院到着。

煩悩にまみれたままなことを申し訳なく思いつつ、もう一つの目的である五大堂に向かう。

ここに住みたい。


塔の上から。

うーん素敵だ。。。

修行の岩場がよくみえる。

しばらく長閑な風景を堪能してから、下山。
立石寺、素敵な山寺だったな。。。教えてくれた知人に感謝。
早い時間に行ったおかげか特に人が多いというわけでもなかったし(下山時結構すれ違ったので、お昼くらいにかけて混むのかも)。
下山口の標識に沿って歩いていたたら、池で給水中の猫を発見した。

猫ちゃんそんな所から水飲んで大丈夫かい。。。

猫をみると声をかけずにはいられない病にかかっている。。。
すんごい人なつっこくて、呼んだら鳴きながら近寄ってきてくれた。

猫の頭のこの丸み、この世の至宝。

さんざん猫ちゃんを撫で繰り回させて頂いた後、後ろ髪引かれつつ下山。

なんかミニ富士山みたいな形。。。

駅から山寺方面を眺める。

所要時間は1時間ちょいのプチ「登山」。
階段は確かに多いけど、まぁこの前の針ノ木岳に比べればはるかに楽。。。
仙台に帰ってきて再び昼のアルコール分を補給し、

デザートにずんだ生クリームパンを食べて、週末旅、終了。

週末天気が良いのに山に登らない、というのはなんかちょっと焦燥感のようなものを感じるんだけど、「旅目的の旅」もたまにはいいものかもしれない。。。