準備不足にもかかわらず無謀な挑戦をしようとして敗退したヘタレの記録、ともいう。
たぶんあんまり読んで楽しいものではないけど、自分への反省用においておく。
前穂北尾根のガイドツアーに申し込んだのは7月だったと思う。
何で前穂北尾根がいいと思ったのか覚えてないけど、でもそこまでクライミングクライミングしていなくて、バリエーションルートで人も(一般道に比べれば)少なさそうで、晴れていれば終始絶景が楽しめて素敵そうだと思った。
結構滑落が起こる場所でルーファイも難しいそうなので、まずはガイド登山で行ってみようと思った。
ガイドツアーだったので技術的に不安はなかった。
不安だったのは体力。
一日目の行動時間は上高地ー涸沢の6時間、これはまだいい。
二日目は涸沢ー北尾根ー前穂高ー岳沢ー上高地の13時間。これについていけるかは少し悩んだ。
上高地を出る最終バスは17時30分。最終タクシーは18時30分。少しでも遅れるともうその日中に上高地を出ることはできない。
ただ、自分の苦手な登りは最初の6時間頑張れば終わって後は下りなので、それなら行けるだろうと踏んだ。
初の岩場、夏のバリエーションルート、久しぶりの北アルプスということでめちゃめちゃ楽しみにしていた…ところ8月頭にコロナになった。
その後のリカバリーが間に合わず、結局回復してからの運動は塔ノ岳(花立山荘まで)1回とランニング3回、という今思えばあまりにも準備不足だった。
天気は直前はこれ。
ただし日曜はまだよい予報。
初日、天気予報がよい方に外れてくれて晴天の上高地で11時、久しぶりのガイドさんと、初めましてのもう一人のお客さんに出会う。
登山届を書くときに見えてしまったけど、この人は60後半だった。
しかし体型がザ・アスリート、という感じ。
トレランナーやクライマーのような全然無駄のない細身で日焼けしている。
血管の浮いたがっしりした腕をしてたのでクライマーだろうか。
失礼ながら全然60後半には見えなかった。50代にしか見えない。
そして体型から予想できる通りの健脚で、ストックもつかずにすたすたと歩く。
ダブルストックの私が横尾からの登りでいよいよばて始めてぜえはあ言いながら登っていく先で、まったく息を乱さずにガイドさんと同じペースで登っていて、心底羨ましかった。
だいぶ休憩時間に気を遣ってもらったのは自覚しているけど、必死についていこうとしてるのに横尾からは気を抜くとどんどん距離が引き離されて、悪い癖だけど途中から「どんなに頑張っても追いつけない自分」にいらいらしてきた。
途中の景色を撮る余裕はなかった(特に横尾から)。
ようやく涸沢の有名なこの景色を見たけど、なんか、あまりにも疲れすぎてこれといった感想が沸いてこなかった。
上高地からの所要時間は一応コースタイム内と思われる5時間半。
あれが前穂北尾根だ、と教えてもらって、こんな調子で明日登れるんだろうか、という不安に苛まれる。
それでも少しすれば体力の回復とともにテンションもあがってきて、明日登る前穂北尾根を見ながら、どきどきわくわくしていた。
左から、5峰、4峰、3峰、2峰、1峰(本峰)。と教わったと思ったけど間違えてたらすみません。
翌日、私たちは青のルートで行った(ガイドさん曰く遠回りだけどこちらの方が足場がよいとのこと)けど、赤のルートを登ってきている後続パーティもいた。確かにそちらの方が足元がザレていそうだったので大変なのかもしれない。
基本、藪の手前を上がっていけば迷うことはないと思う。
これは涸沢小屋から見下ろすテント場。これでテントの数は少ない方だそう。
ガイドさんから、翌日は午後から崩れる予報(その後予報が回復した)だから3時に出発する、と告げられる。
前穂を眺めながら、あんな岩だらけのアップダウン、自分の体力で行けるのかな、という不安と、いや、今回はガイドツアーなんだし、ここまで来たんだし行けるでしょ、という期待が交互に来た。
時間制限が厳しいし、今日の歩きっぷりを見ているとやっぱり私は半端なく遅いから、足を引っ張らないようにしなければ、という緊張もあった。
ぜえはあして水をたくさん飲んだせいか案の定夕食後おなかを壊したけど、そこまで体調は悪くもなかった。
夜のテント場。
影絵みたいできれいだ。
この日は20時前に就寝。。。したものの、緊張のせいかお腹の調子がいまいちなせいか、殆ど寝られず。
何回目かに夜中目が覚めたときに窓の外が吃驚するくらい明るくて月が出ているんだなとわかった。













