チキンのモンブラン旅撤退記録①:グーテ小屋ルートに決めた理由、旅程、所要時間 | 海と山、時々きもの

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ダイビング記録+きもの試行錯誤の覚書。…だったはずなのに最近は山歩きの記録簿と化しつつある。
23年秋から山のない国に滞在中のため山歩き頻度は低下中。

以前書いたようにモンブランにもし登るなら三山縦走ルートの方から登ってみたいなと思った。

ただ、色々考えた結果、結局今回、コスミックルート/三山縦走ルートは断念し通常ルート/グーテ小屋ルートに決めた。

以下は理由、旅程、実際の所要時間、ルート全体の感想。

 

①ルートを決めた理由

 

コスミックルート/三山縦走ルートで一番個人的に怖かったのが、雪崩リスク。

夏のコスミックルートでは、調べた限りで過去に2回、大規模な雪崩が起きて人が亡くなっている。

(春も含めるともっと雪崩は起きている)。

 

一つ目は2008年8月、モンブランドゥタキュールで夜中の3時頃セラックが崩壊した発生した雪崩で8人が亡くなっている。

二つ目は2012年7月、モンモディの急斜面で朝5時頃、同じくセラックの崩壊による雪崩で9人が亡くなっている。

 

どちらの事故も別に悪天候や雪崩が発生しやすい状況だったわけではなく、参照した報道によれば予想外の発生だったとのこと。

 

そしてこの2つ目の雪崩に関する動画を見ていたら、ご遺体の捜索・回収の様子が結構鮮明に映っていて、なんかもう、見ているこっちが息苦しいというか心臓が掴まれるような気持ちになってしまった。

 

個人的に山の事故で一番怖いのが雪崩。

ダイビングでも洞窟で迷ってエア切れ起こしたら、という想像をたまにして一人で震えあがったりしてたので、私はたぶん、暗く狭い所に閉じ込められて息が出来なくなることがめちゃめちゃ怖いんだと思う。

 

雪崩で怖いのは、自分がそれを引き起こすこともあり得るということ。

自分が死ぬのはまだしも、自分のせいで何人も死んだりしたら、もうどうしたらいいかわからない。

 

というわけで三山縦走ルートに行きたい気持ちがどんどん萎んでいく中で、体力的にどう考えても私にはかなり厳しいし、かといってビバークしたら罰金取られる可能性もある、ということも判明しどんどん気持ちは萎え、おとなしく通常ルートから行くことに決めた。

 

結果的に、通常ルート、しかもテートルース小屋発ではなくグーテ小屋発からでも頂上にたどり着けないカス体力だったので、この判断は正しかったなと思っている。

 

②旅程

通常ルートから行く場合の旅程は、いろんな人の記録をみると

 

1日目:ニーデーグルからテートルース小屋

2日目:テートルース小屋からモンブラン頂上を目指しグーテ小屋帰還・グーテ小屋泊

3日目:グーテ小屋から下山

 

という旅程が多いように思う。

 

ただ自分の場合は、

 

①真っ暗な中でいつ落石が降ってくるかわからないグランクーロワールを抜けるのが嫌(せめて目視して避けたい)

②一人なので、初めての岩場を真っ暗な中で登れるか不安

③単純に自分のゴミ体力ではテートルース小屋ー頂上ーグーテ小屋はたぶん無理

 

という理由でこの旅程はなしになった。

 

初日一気にニーデーグルからグーテ小屋に上がり、グーテ小屋ー頂上ーグーテ小屋(あるいはテートルース小屋)にしようと思った。

 

幸いグーテ小屋が2連泊で取れたので当初は

 

1日目:ニーデーグルからグーテ小屋

2日目:グーテ小屋ー頂上ーグーテ小屋

3日目:グーテ小屋ーニーデーグル

 

を計画していたけど、以前書いたように出発直前、自分が行く日はまだニーデーグル駅までトラムが開通していないことが発覚したので、最終的な旅程は、

 

1日目:ベルビューーテートルース小屋

2日目:テートルース小屋ーグーテ小屋

3日目:グーテ小屋ー頂上ーグーテ小屋

4日目:グーテ小屋ーベルビュー

 

となった。

 

③所要時間

 

実際にかかった時間は休憩時間込でYamapのログによると以下の通り。

なお、3日目は頂上までたどり着けておらずヴァロ避難小屋までの往復。

 

1日目:ベルビューーテートルース小屋  約8時間30分

2日目:テートルース小屋ーグーテ小屋  約5時間

3日目:グーテ小屋ーヴァロ避難小屋ーグーテ小屋 約6時間

4日目:グーテ小屋ーベルビュー 約8時間

 

1日目はベルビューからニーデーグル小屋までで線路沿いではなくトレイルを辿って3時間、その後ニーデーグル小屋で3~40分昼食がてら休憩してニーデーグル小屋からテートルース小屋まで4時間半くらいかかっている。ニーデーグルからテートルースは本来3時間程度で行ける(ニーデーグル小屋の小屋番さんは1.5時間で上がれるらしい)ルートなので私はかなり遅い。
 
2日目も本来テートルースとグーテ小屋は3時間程度で行く人が多いところ私はルート迷いつつとはいえ5時間かかっているのでほんとに体力と岩登りスキルがゴミ。
(下のYamapのログは休憩2時間と出ているけどこれは私の進むスピードがあまりに遅かった&ルート取りを迷いまくったせいであって実際に休憩した時間は30分もない)。
 
3日目、グーテ小屋とヴァロ避難小屋は3時間程度で行く人が多いようだけど私は3時間半かかった。
ヴァロ避難小屋から頂上までは2時間程度らしいので、もし続けていたら3時間はかかっていたんじゃないかと思う。
疲れすぎて、ヴァロ避難小屋からの帰りも行きと同じくらい時間かかっている。
 
4日目の下りは疲れて結構休憩したりニーデーグル小屋で大休憩したけどそれでも8時間くらいでベルビューまで下れた。
なお、ニーデーグルからはトレイルではなく線路沿いを下った。

 

④ルートの感想

 

今回、自分の事前の想定以上に怖いなと思ったのはテートルース小屋ーグーテ小屋間。

悪名高いグランク―ロワールの落石はそこまで怖くはなく、岩場が普通に私の想定を超える怖さだった。

フィックスロープが張ってあるところは別に怖くないんだけど、張っていないところで結構自分にとっては怖いor難しい所が多かった。

 

一応岩上には目印があるんだけど、目印が複数あるように見えたり、見失ったり、目印通りに行くと「ほんとにここいくんですか??」みたいなところに出たり、行きはいいけど帰りは嫌だな、と思うようなところもあったりして、行きは結構迷った。

登りで、「ここ嫌だな」と思う箇所が2か所あり、帰りは全部尾根の左側(下りの場合)を巻いた。

ただ、巻き道もザレザレで気を付けないと落石を引き起こしそうで怖く、このテートルースーグーテ間の岩尾根が一番心理的に負担が重かった。

グーテ小屋に着いた後、翌日のモンブランへの行程ではなく翌々日にこの岩尾根を下ることを考えて憂鬱になるくらいには嫌だった。

 

ただこれは、私がクライミングド下手人間&去年メンヒで落ちた&3月の最悪の山行のせいでちょっと岩場に苦手意識が出来ているからの可能性がある。

このテートルースーグーテ小屋の岩尾根に苦労したと書いている人の記録を見た記憶がないので、大抵の人にとっては大丈夫なのかもしれない。

 

とはいっても、私が行く数日前にグランク―ロワールの近くでソロの登山者の遺体が発見されたりしているので、どんなルートにも言えるけど事故のリスクはあるのだと思う。

Un alpiniste de 46 ans retrouvé mort en bas du couloir du Goûter, dans le massif du Mont-Blanc