さよならRejane | 海と山、時々きもの

海と山、時々きもの

ダイビング記録+きもの試行錯誤の覚書。…だったはずなのに最近は山歩きの記録簿と化しつつある。
23年秋から山のない国に滞在中のため山歩き頻度は低下中。

昨日は日帰りでパリに行ってきた。
初春とは思えない程天気の良い日でラッキーだった。

 
目的はMoyanat(モワナ)のRejane というバッグを見るため。
 
Moynatを初めて知ったのは10年前パリに駐在していた時だった。
雑誌で見たのかオンラインで見たのか忘れてしまったけど、Cabotinというバッグの美しさに一目ぼれして、それまでバッグにお金をかけることなんか考えたこともなかったけど、どうしても忘れられなくて購入した。
 
これがCabotin。
 
Cabotinを買ったときにお店で見たRejaneというバッグも気になって1年後、迷った末にミニサイズの黒を購入した。

 
日本ではそこまで出番が多くなかったけど(何故なら週末は山に行ってることが多かったので)、こちらではレセプションに出る時などに非常に重宝していて、やっぱりいいバッグだなと改めて思っていた。
 
何がいいかというと、①まず名刺とか必要最低限のものだけ入れて邪魔にならないサイズ感。
②そして肩にかけて両手が自由になるという点(グラスもったり名刺交換したりするので鞄手持ちだとかなり面倒くさい)。
③後はこのTaurillonというレザーの頑丈さ。
Cabotinを買った時は見た目の美しさに引かれてBox Calf というレザーにしたけど、これはちょっとストラップがぶつかっただけでも傷がつくくらい傷つきやすくて結構繊細な扱いが必要だった。でもTaurillonというレザーは傷が目立ちにくいので多少雑に扱っても全く問題ない。こっちでは小雨の日も多いけどそういう日に使って多少雨粒がつこうがきちんと拭いていれば問題ない(ように見える)。
 
私のストラップのかけ方が悪いのかたまに縦方向に衝撃が加わるとストラップがぽんと外れることがあるんだけど、それを除いてはほぼパーフェクトなバッグだと思っている。
 

前にポテト王国の思い出に財布を買ったけど、当初はせっかくの機会だしと思ってデルヴォーで一番有名らしいブリヨンというハンドバッグを検討した。

ただ、好きな人には申し訳ないんだけど私は正直ブリヨンの見た目に全く心惹かれなかった。
何度か見てると可愛い。。。かも?と思えてきたけど、私にとってはこのモワナのRejaneの見た目の方が100倍好き。
 
なんかこの曲線の塩梅がちょうどいい。うまく言えないけど。
 
youtubeに星の数程いるファッション評論家みたいな人の評論を見てると「モワナのレジェンヌの見た目は医者の診察バッグみたいで全く心惹かれない」「デルヴォーのブリヨンは完璧!エレガント!」と言っていたりする人もいるので、ここはほんと個人の好みだと思う。
 
私にはレジェンヌの見た目の方がブリヨンよりも素敵に見えた。
 
後、レジェンヌの方がブリヨンよりも好きだな、と思った理由の一つは開閉が簡単なこと。
ブリヨンはあの開閉はちょっとひと手間かかるように思えて私には面倒くさい。
加えて、あの構造だと蓋というかベルト(?)の部分のレザーにそのうち横皺が入るんじゃないかと思えてそれがちょっと嫌。
その点レジェンヌはワンタッチで開閉できる。
 
この中央の丸い部分をちょっと押し下げるだけで蓋は外れるので後は蓋の端を押し上げるだけ。

 
閉める時は蓋の部分をそのまま押し込めば閉まる。

 
ブリヨンよりはやっぱりレジェンヌがいいよな、と思って、何気なく数か月前にモワナのウェブサイトを見たんだけど、レジェンヌがどこにも載っていない。
 
レジェンヌがどこにも載っていないだけではなく。。。なんかモワナ、だいぶ雰囲気変わった???
なんかゴ〇-ルみたいなバッグばっかだ。。。ガブリエルはかろうじて残っているっぽいけどレジェンヌやカボタンはどこにも見当たらない。
 
あれ?と思って色々調べたら、どうやらレジェンヌは数年前に廃番になった、という海外掲示板の書き込みがあってちょっとショックを受けた。
 
youtubeのいろんな「評論家」の意見を見てると、どうやら2020年にそれまでデザイナーだったRamesh Nairという人が離れてからだいぶデザインや方針が変わったらしい。
 
レジェンヌについても「2020年の前と後では革の質もデザインも全然別物。もし今買うなら2020年前に作られたものを中古で買う方がいい」と言ってる人もいる。
 
色んなネガティブな評論や書き込みを見て「うーん」となりつつも、それでもやっぱりレジェンヌが好きなので、もう製造されていないと知ると最後に色違いを手に入れておきたい、という気持ちになった。
「当地の思い出に」という最初の趣旨からはだいぶ外れるけど。
 
まぁ自分の目で見て納得できるなら買おう、と思ってモワナのカスタマーサービスにレジェンヌの在庫があるかを照会した。
パリの旗艦店に3つだけ在庫がある、と連絡を貰って写真を見せてもらい、その中で気になったWinter greenとTourterelle Greyの2色の取り置きをお願いしてそれを見にいってきたのが昨日。
 
Winter greenは写真では結構青がかかっていたけど実物は思ったよりも結構ミドリミドリしていたので、結局Toutrelle Greyを購入して帰宅。
お店で特に革の質や縫製に問題はないように思ったけど、帰宅して改めて2つを並べて確認してみた。
 
革の質はよくわからない。別に同じに思える。
Tourterelleの方が10年前に買った黒よりもキメが細かい(というのか?革品評家でないのでわからない)気はするけど、それが=革の質が落ちた、ということなのかはわからない。別にどっちも美しく見える。
後、縫製も私のような素人目には違いはわからない。

 
いろんな角度から眺めても特に目立つ縫製の違いはない。

 
 

 
 
なんか微妙にTourtrelleの方が革が薄いような?とは思ったけど、でも実際に測ってみたらTourtrelleの方が30g程重かったのでもう全然わからない。
Tourtrelleが537g、黒が514g。
 
もしかしたらプロが見たら、「こんなに品質に違いがある!」と思う事があるのかもしれないけど、ド素人のゴリラにはわからなかったし、わからないなりに値段と品質に納得して買えたなら、ま、いいか、と思っている。
(たぶん数年前に廃番になった在庫品だからだと思うけど定価より割引価格だった)。
 
このグレージュみたいな色は10年前、美しいなと思って黒とどちらを買うか迷った色なのでこれが残っていたというのも勝手に運命を感じて嬉しい。
 
店員さんにレジェンヌの廃番の理由を聞いたけど、「わからない。僕がこの店舗に来たのは2年前だけどその時にはもうレジェンヌは廃番だったよ」とのこと。
今残っているガブリエルというラインもたぶん10年前、レジェンヌやカボタンよりちょっと後くらいから出始めたものだったと思うけど、私はガブリエルよりもレジェンヌの方が好きなんだけどな。。。レジェンヌは廃番になりガブリエルは残るということはレジェンヌは一般には需要がなかったのか。悲しいな。
 
そう考えると、シャネルのクラシックフラップとかエルメスのケリーとかデルヴォーのブリヨンとか、何十年も続いているバッグというのはそれだけ多くの人から愛され需要があるということで本当にすごいんだな、と思う。
 
レジェンヌは一般には受けなかったのかもしれないけど、私は大好きだった。
残念だけど、さようならレジェンヌ。
 
もう人生でこの先通勤用と山用以外のバッグを買うことはない気がするので、この黒とグレージュのレジェンヌは死ぬまで大事に使って行きたい。