タトランスカ・ロムニツァ2日目。ガイド登山本番日。
この日の記録を書くかどうかは迷った。
視界ほぼゼロでほぼ写真もないしたぶん結構愚痴日記のようになる気もしたし。
でも一応、まぁ、正直な感想として残しておこうかな、と思う。
というわけで以下の日記には暴力言的なコンテンツが多分に含まれますのでご注意下さい。
この日は朝から諦めモードだった。
何せまぁ事前にわかっていたけど天気予報はこれだった。
朝起きて窓から外のこれを見て、「これで登るマジか」と声が出た。
写真ではわかんないけど、細かい雪がめちゃめちゃ降っている。
朝食を食べて準備して外に出たらこれで、再び「これで登るマジか」と声が出た。
麓(900m)でこれってことはロムニッキー山(2634m)はもっと雪積もっているのでは?
どんなルートなのかわかんないけどふったばっかの雪とか雪崩とか大丈夫なんだろうか。
雪崩のリスクがなくても新雪積もったばっかり(そして今も積もってる最中)とか大変そうだな。
ブランクは伝えてあるけど、欧州人のことだから忘れてる可能性もある。もう一度伝えて、無理にピークを踏みたいとかいう希望なんて1μもなくて私の最優先は「安全登山」なんだと伝えよう、と決意しながら昨日のスキー場へと向かう。
待ち合わせ場所であるインフォメーションセンター券チケット売り場には待ち合わせ時間(8時20分)の10分前に着いた。
さすが日本人。エライ私。
待ち合わせ相手のガイドさんらしき人は見えない。
まぁ想定済だし別に私が早く来ただけなので、のんびり待つことにした。
8時20分。
ガイドさんの姿はない。
…まぁ想定済。欧州で5分以内の遅刻なんてオンタイムと同義だ。
8時25分。
ガイドさんの姿はまだない。
…さすがに不安になってきて、私もしかして待ち合わせ場所間違えてるのかな、と思い始めた。
ここで待ち合わせってことはガイドさんにしつこく確認したんだけどな。
インフォメーションセンターの人に思わず「チケット売り場ってここしかないですよね?」と確認して「そうだよ」と言ってもらって安心するも、じゃあなんでガイドさんがいないんだ、と別な不安に苛まれ始めた。
フリーのWifiが入ったのでガイドさんに「チケット売り場前で待ってます」とメッセージを送ったらしばらくして、「まだ車にいます。渋滞」とメッセージが返ってきた。
…そうか。
やることもないので外に出たら始発(8時30分)のケーブルカーが動き出したのが見えた。
屋内に戻って待つこと10分強、8時40分を過ぎて、「ごめん、〇〇だね?」とガイドさん登場。
そして登場したと思ったら「装備大丈夫そうだね。ちょっと車止めてくるから待ってて」と風のように去っていったので、そこから更に待つ。
待ってる間に一瞬チケット売り場の電気が消えたけど、すぐに復帰したこともあってこの時は特に気にならなかった。
8時50分。
「お待たせ!」とガイドさんが再登場してようやくツアースタート。
予定していたツアー開始時刻より30分遅れてるけど、まぁ、細かいことは言うまい、と「昨日の寒波で車が凍っちゃって~」というガイドさんに相槌を打ちながら(渋滞云々は?)、言われるがままにチケットを買って乗り場へ向かった。
乗り場の裏側にお手洗いがあったのでまずはお手洗いに入ったんだけど、出ようとしている時にここでも電気がいきなり消えて、この時点であれ?と思った。
トイレから出てガイドさんと合流してケーブルカー乗り場に来ると、何やらざわざわしている。
なんだろう、と思っているうちに、ガイドさんがケーブルカーの横から出てるリフトを指さして「ケーブルカーとリフトが止まったらしい」とのたまった。
ほわっつ??
ガイドさんが情報収集にその場を離れた後、寒風の中ややぷるぷるしながら立っていたら、「技術的な要因により運行を停止しています」というケーブルカーの乗り場のアナウンスが聞こえてきた(たぶん、スロバキア語、ポーランド語、英語。)
しばらくして帰ってきたガイドさん曰く、「昨日から一気に積雪したので街のどこかで倒木かなんかで断線したらしく、タトランスカ・ロムニツァの町全体で停電になってるんだって」とのこと。
まじか。。。
そんな大規模な停電でこのケーブルカーすぐ動くんかな。。。
ていうかそれよりも私が疑問なのは、そんな麓で木が倒れるくらいの急な積雪の中、本日のルートは安全なのかってことなんだけど。。。
と思ったので、ここで釘を刺しておくことにする。
「メールもしたけど久しぶりの登山なので体力にあまり自信がない。ルートは登りはコンディションよければ1時間半、悪ければ3時間とのことだけど、一般的にアジア人は欧州人より遅いらしいし私はアジア人の中でも平均より遅いから、もうちょっとかかると思う。私は別にピークにこだわらないし、ロムニッキー山にもこだわらない。なんなら今日別の山を登るのでもいい。私は安全を最優先で行きたい」
というとガイドさんからはOK、と返ってきた。
しばらくガイドさんと話をしたり、他の人と話をするガイドさんを待っていたりしたけど、なかなか動かない。。。
だんだん、(こんなに出発遅れて大丈夫なのかな?)という気持ちが自分の中でどんどん大きくなってきた。
今日のスケジュールは8時20分待ち合わせで16時解散予定だったはずだ。
既に9時20分になろうとしている。じゃあ17時解散になるんだろうか。
到着日に見た感じ15時にはもう暗くなりはじめるから17時なんて、スキー場のリフト使うことを考えてもヘッデン下山になるのでは?この真っ白の中でそれは嫌かも。。。
ていうかそもそもこのコンディションで登ってほんとに大丈夫なんだろうか?全然雪やむ気配がないけれども。。。
最初は様子見よう、と言っていたガイドさんに若干焦りが見え始め9時半を過ぎて「後5分待って動かなかったら違うところに行こう」と言った時、ようやくケーブルカーが再開するアナウンスがあって、ほっとした。
ガイドさんもほっとしたように見えた。
9時半過ぎにケーブルカーに乗り込んで、ケーブルカーを1回とリフトを1個乗り継ぐ。
これは最後のリフト前からロムニッキー山方面を眺めた所。
本来は初日に眺めたこの景色が見えるはずなんだけど。
しんしんと雪の降る中、Lominicke Sedro到着。
最後のリフトから見上げるLominicke sedroからのエリアはかなりの急斜面に見えて、何気なく「すごい急斜面だけどこれは上級者コース?」と聞いたら「そんなことないよ。30度ちょいくらいじゃない?」と返答があった。
特に深い意味のある質問ではなかったので、この時は(そうか)、と思ってすぐ忘れたんだけど、後になってこの斜面の斜度について深く考えることになるとは思わなかった。
この写真では全く斜度がわかんないけど、
この部分に相当する。
Lominicke sedroに到着したのは10時頃。結構長く(20分ちょいくらい?)かかったなという印象。
ここでは特にアイゼンをつける必要はないとのことだったので、準備はポールを出したくらいで、すぐに出発した。
ガイドさんはここからピッケル1本だったけど、私の方はすぐにポールで良かった、と思うことになった。
何せ雪が結構深い。ガイドさんが踏み固めて歩いてくれてるから私の方はまだ楽だけど、ポールなかったら結構(体力的に)やばかった気がする。
ガイドさんの踏み跡の上に足を載せても足がずぶずぶ沈んで嵌ったりする所もあって、ポール様様だった。
ガイドさんは足もとで崩れる雪に何やらぶつくさ文句を言ったり、時々踏み抜いて嵌ったりして悪態をはいたりしている(スロバキア語なので何もわからないが)。
私の方はガイドさんの踏み跡とポールのおかげで、事前に恐れていたように遅れたりすることはなく数歩後ろをついていくことはできているけど、なんとなく楽させてもらっているようで申し訳ないというか居心地悪い。
(主にガイドさんが)四苦八苦しながら登り続けてしばらくして、ここからアイゼンつけて、と言われてアイゼン装着+ピッケルを出した。
ロープをつけてからは岩場が増えて、短いけど鎖場を登るのに結構手間取ったり、大きな岩の間の雪だまりに嵌って抜けなくてしばらく奮闘したり、もたもたしてしまう所も増えた。
そのせいか、あんまり進んでいるような感覚はないもののだんだん疲れてきて、それと同時に時間が気になり始めた。
周りは引き続き真っ白で何も見えず、雪が降り続いて(たぶん)尾根に出てからは風も強くなってきたし、なんかもう、引き返してもいいんじゃないかな、という気になってくる。
どうせこの先に進んでもこの真っ白な視界が変るとは思えないし。。。
久しぶりのアイゼンもピッケルも楽しいんだけど、それよりもリフトの時間に対する心配が大きい。
それでもガイドさんが何にも言わないので黙ってついていっていたけど、しばらくたって変わらない景色と続く雪中行軍に我慢が出来なくなって、時計を取り出した。
時刻は12時前。
もう2時間近く登っているのか。
「頂上はまだ結構先だよね?」
「まだ先だね」
「帰りのリフトの最終時間はいつ?」
「2時半」
意外に早くてびっくりすると同時に、引き返したい気持ちが一気に強くなった。
ここまで相当足場が悪かったので、帰りも早く降りれる気がしない。たぶん行きと同じくらい時間がかかる気がする。
「もう引き返さない?」
ガイドさんは私に気を遣って登り続けてくれてるのかと思っての私からの撤退提案だったんだけど、意外にも「まぁ頂上は無理だけどもうちょっと先に行ってみよう」という答えが返ってきた。
「もうちょっと先」というのがどれくらいかわからないけど、ガイドさんが全然止まる気配がないのでそのままついていく。
ずぶずぶの雪に時々腿まで嵌りながら必死で登り続けていたけど、再び岩場をえっちらおっちら登るようなところもあって、無駄に体力を消耗した。
「引き返さない?」
「1時まで進んでみよう」
そうか、と時間の感覚がないまま登っていたけど、頭の中で(1時間半で最終リフトに間に合うように下れるのか?)という不安がどんどん大きくなっていき、我慢できなくなってまた「もう引き返さない?」と声をかけてしまった。
「後1分、後1分」
と振り返ることもなく答えながらガイドさんは全然止まる様子を見せない。
1分長いな、と思いながら登り続けていたけどついに我慢の限界に達し、「もう引き返したい。結構疲れてきたのでたぶん帰りも結構時間かかると思うから」というと、ようやくガイドさんから「そうだね」という言葉が返ってきて、ほっとした。
というわけでここが私にとってのロムニッキー山の山頂。
後から見返してみたけど、2499m。時刻は12時47分。
後日上のログを眺めていて、行けなかったけど本来この先はどういうルートになっていたんだろうか、という興味が沸いた。
このままずっと尾根沿いに頂上に行くのかと思っていたけど、ガイドさんは「もうちょっと先に行くとChimneyがある」と言っていたので、上の地図でいうと尾根の左の方に回り込んで登るんだろうか(chimneyというには広い気もするけど)。
というのは後日思ったことで、写真を撮ってもらった時は、正直、頂上に到達できなかった残念さよりも、これで後は帰るだけ、という思いでほっとしていた。
しかし帰り道も予想通り足場が悪くてさくさく降りれない。
足跡をたどればいい、と後ろからガイドさんが何回も言うんだけど、その肝心の足跡が風で消えている(ように私には見えた)所も結構あるし、雪の下にある岩を踏んでよろけたりするのでなかなか進まない。
私が道を見失ってもたもたしていると、後ろから「right」とか「straight」というガイドさんの指示が飛んでくるんだけど、私があまりにも鈍くさく道を見失うからから、だんだんガイドさんの語気が強くなってきた。
「右だって!ほら道がそこにあるじゃないか!」と言われるんだけど、見えないから立ち止まってるんだよね。。。
…そりゃあなたはここでガイドして20年以上というガイドなんだから道がわかるでしょうけど、私は今日初めてここに来てしかも新雪で辺り一面真っ白にしか見えなくて来た道も風で結構消えてるところが多いのに道分かる訳なくない?
適当に歩いて嵌ったり岩踏んでこけたりしてるんだから、慎重になるのも仕方なくない?
と言いたいのをぐっとこらえて黙って歩いてたんだけど、語気つよく言われるとこっちも焦るし、しまいには「Straight! 簡単な英語だろ(simple English)!Straightだって!」と叫ばれた時には思わず振り返って「黙らんかい!」と叫び返しそうになった。
英語がわからないからじゃなくてStraightに行っていいのかどうか自信ないから立ち止まってるんだよ。
…と思うもヘタレチキンハートなので言い返せず、無言で降りるしかなかった。
無言で必死で降りていたら、少し視界もよくなったのか、下の方にリフト乗り場が見えてきた。
するといきなり後ろで「ちょっと待って」と言って電話を取り出して何か話したかと思うと、すぐに電話を終わったガイドさんが「リフトが止まったみたいだ。早く降りないと」と慌てだした。
確かに止まっているような気もする。
停電から復旧したと思ったけどまた停電したんだろうか。
…というかもう止まったんなら今から急いでも意味ないのでは?
と思うも、「straight!」と再び叫び始めたガイドさんに追い立てられて必死で足を動かした。
ガイドさんもリフトが止まったのを知ったことで余裕がなくなったのか、さっきより語気が強い。
私のあまりの立ち止まりっぷりにいらいらしてきたのか、ついに後ろでガイドさんが「Faster! Faster!」と連呼し始めて、こちらもついにぶちん、とキレた。
私に「Faster!」と怒鳴ったな?
私に「Faster!」と怒鳴ったな??
YOUにその権利はない。
その理由を2つ今から教えてやろう。
まず1つ。
今日待ち合わせ時間に30分遅刻してきたのはYOUだ。
YOUが集合時間を厳守していれば8時30分の始発のケーブルカー(この時点では普通に動いていた)に乗れてた。
そしたら停電に巻き込まれて寒い外で30分も待つことなく9時に登山スタートできていた可能性は、少しかもしれないけど、あった。
2つ目。
私は途中で引き返そうと言った。
私「が」言った。
3回は言った。
それを「1時まで」とか「後1分」とかずるずる先に進んだのは誰だ?
YOUだ。
なので途中でリフトが止まってるのがわかったからだろうが何だろうが、YOUは私に対して「早く降りろ」などとせかす権利はない。
絶対にない。
こいつおせーなと内心思ってたとしてもお口にチャックして静かにしてろ。あんだーすたん?
…と思ったもののそんなこと千年に一度のヘタレチキンが言えるはずもなく、引き続き無言で下り続けた。
何せこの真っ白な誰もいない山で頼れるのはこのガイドさんだけなので。
牧羊犬に追い立てられる羊のように必死でよろよろしながら降りた。
最後の方でも結構まっさらな雪の斜面を降りろ、と言われて、崩れたりしないんだろうか、大丈夫かな、と思っていたら速度が遅くなっていたらしく「早く!まっすぐ行けばいいだけだろ!」と言われて再びぷっつんしかけた。
じゃあここ降りてる最中に雪崩て死んだら責任取れよ?
いや、取らなくてもいい。その代わり末代まで祟ってやるからな。
リフト駅が近づいてくるのにつれて、誰もいないと思っていた駅にスキーヤーが2人と係員っぽい人が1人いるのがわかった。
ようやくリフト駅に到着すると、スキーヤー2人とちょっと話をしたガイドさんが振り返って、「リフトは止まってる。ここから降りるオプションは2つある」という。
ほう。
「1つは歩いて降りる。もう1つは、このレスキューの2人が〇〇を引いてくれるから、〇〇に横たわって降りる」
「〇〇」はこの時聞き取れなかったけど、ガイドさんの、ツタンカーメンのミイラみたいなジェスチャーを見た時に嫌な予感がして、それからレスキューの人だという同じジャケット姿のスキーヤー2人が指差した方向を見て、その予感が当たったことを知った。
これ、自衛隊のアキオや。。。
前に冬キャン動画を探していて発見した自衛隊の動画で見た(下の動画の2:06辺りから)ことある奴や。。。
…これにくくりつけられてこの斜度30度(体感もっと急に見えた)の斜面を滑り落ちるマジか。
ガイドさんは私を置いてリフトの人と話しに歩いていってしまった。
歩いて降りるのも気が遠くなりそうな距離(しかも結構な斜面で怖い)だけどそっちは少なくとも自分で自分を制御できるし、この担架に寝転んで斜面を滑り降りるよりは。。。いやでもしかし。。。
と悶々と悩んでいたら、レスキューの人が「どこから来たの?」と声をかけてくれた。
「日本から」
「頂上には行けた?」
「いや、途中で引き返してきた」
「今日は残念な天気だったね」
優しそうな人達でちょっとほっとした。
しかしだからといって「この人達にならアキオにくくりつけられて荷物のように曳かれてもいい」、とはならない。
急すぎる斜面を板に括り付けられて滑り落ちるのが怖い、というのもあるし、後、つまらないことかもしれないけど「レスキューの人の手で降りる」という事に対する抵抗感が結構大きかった。
完全に個人的な、自分自身についての考えだけど、自分が山に入っている最中に何かしくじって救助を呼んでしまったら、きっと私にもう山を登る資格はないから山登りはやめよう、と思っている。
今回は自分が何かをしくじった、という訳ではない(たぶん)し、自分で呼んだ訳でもないし、なんか色々事情が違う気もするけど、それでもレスキューの人の助けを借りることに抵抗があった。
…ので、迷った末に、「歩いて降りるよ。有難う」と伝えた。
下に着くころには日が暮れそうだけど、リフト沿いに降りていけばいいだけだから遭難するようなことはならないだろう。
そうと決まればとっとと降り始めたいんだけど、ガイドさんはまだ何かリフトの係員の人とわあわあと話をしている。
なんかもう個人的にさっきのでガイドさんとこれ以上何かを話す気になれなかったので一人で降り始めようかなとも思ったけど、ツアーの途中で勝手な行動するのもな、と思って話し終わるのを待っていたら、ガイドさんが振り返って「ちょっとの間だけリフトを動かしてくれるって」と言われて、気が抜けた。
良かった・・・。
リフトを降りた所でもケーブルカーが同じように止まっていたけど、何人か取り残された家族連れの観光客が所在なげにうろうろしているのが見えたので、きっとまた同じように少しの間だけ動かすだろう、と思っていたら案の定少したってからケーブルカーが動き始めた。
ケーブルカーを待つ間にロムニッキー山方面の写真を撮る。朝より少し視界が良くなっている気がする。
…というわけで何とか徒歩下山は回避し、タトランスカ・ロムニツァのスキー場スタート地点に14時40分頃帰着。
ケーブルカーの中ではガイドさんは同乗した親子連れとずっとスロバキア語で話をしていて私は黙ってたので一言も会話はなかったんだけど、そのまま別れるのもどうかと思ったのか、別れ際、ガイドさんが「今日のツアーはchallengingだったね」と言った。
やや気まずそうに見えたけど気のせいかもしれない。
「ううん、楽しかったよ。ガイド有難う」と一応にっこり笑ってみたけど、実際心の中では「ああchallengingだったよ誰かのおかげでな」と思っていたりいなかったり。
…そしてこうやってぶちぶち記録で文句言ってたりするから、サイレントクレーマーと言われても仕方ない気がする。
どっと疲れて、お腹も減ってたので、スキー場の屋台みたいなところでなんかとりあえず温かそうなものを頼んだ。
あったかいスープとハッシュドポテトがささくれだった心に染みるぜ。。。
お店を出て帰ろうとしたら凍った歩道で盛大に滑って地面に激突し、傍のお店のパンクなお姉さんに助け起こされた。
結構な痣になったけど、サイレントクレーマーに対する天からの罰かもしれない。。。
…というのが私のロムニッキー山雪中行軍記録の全て。
悲しいけど、正直、「疲れた」という感想しかない。。。
ロムニッキー山、きっといい山のはずなのに素敵な山行記録が書けなくてごめんよ。。。。