マイ「おはようさん〜」
マイ「ん?」
マイ「リンーーーーーー!!ちょっとこっち!!!早くこっち来て!!!」
マイ「女の子が倒れとうよ!!」
リン「見たことない顔だ。この辺の子じゃないよな、どこの子だろう…」
「わたし…」
マイ「あ…目覚めたと?大丈夫?」
「わたしは…」
「わたしはテラコッタの子どもです」
マイ「リン!!お前こんな大きい隠し子ばおったと!?」
リン「ちげーよ!!俺の子じゃねーよ!!」
マイ「テラコッタの子って言うとるよ!?」
リン「なんでテラコッタの子なら俺の子になるんだよ、マイの子って可能性もあるだろ!」
マイ「俺やなか!こんなことしでかしそうなんはお前たい!!」
リン「おい、ひどいな…」
マイ「あ、ごめん…しんどいのに大きい声出してしもたね…」
「わたし、おとうさんのこと大好きなんです」
「大好きなのに、飛び出しちゃった。おとうさんきっと今頃怒ってます、でもわたしはテラコッタの子だから…」
「おとうさん…」
マイ「泣かんで大丈夫よ。今はゆっくり眠って、落ち着いたら話聞くたい。ね?」
ジンギー「最後の最後に大失態をやらかしたな」
リンリー「申し訳ございません」
ジンギー「申し訳ございませんで済むと思っているのか?」
シンリー「…父上!!」
シンリー「お言葉ですが兄様は悪くありません、あのばかな娘が妙な気を起こしただけです、兄様の子育ては何も間違っていませんでした!」
リンリー「シンリー」
シンリー「あの恩知らずのくそったれめ…必ずシンリーが見つけ出して殺してやります!!」
リンリー「もういい、シンリー」
リンリー「本当に申し訳ございませんでした」
リンリー「私の犯した失態です。私が責任を持って、娘を見つけ出し始末いたします」
ジンギー「当然のことだ」
ジンギー「…終わりよければ、とはとても言えないがひとまずお前の試練も終わったわけだ」
リンリー「はい」
ジンギー「いよいよ、お前が家長となる時がきた。ふさわしい結婚相手を見つけておいたぞ。きみ、お入りなさい」
「はじめまして」
「メイリーと申します」
マナ「わたしの父上…おとうさんの名前は、リンリー・カンナイって言うんです。産みのお父さんは、カイ・テラコッタっていう名前」
マイ「カイおじさんの娘さんやったと!?しかも…リンリー?おじさん、相変わらずたい…」
マナ「産みのお父さん…カイは、わたしを産んですぐに家を出ました」
マイ「娘の君には悪かけど…やりそうなことたい。あの人は昔っから一つのところに留まっとくことができんのよ。俺の弟が落ち着きないのもあの人ゆずりたい」
マナ「でもわたし、全然寂しくなかったんです。おとうさんが一緒にいてくれたから。わたし、おとうさんのために立派なカンナイ家の娘になろうって一生懸命でした。でもダメでした。わたしも…マイさんの言葉を借りるなら、落ち着きがなくて」
マナ「カンナイ家の子はみんな天才特質を持ってるのに、わたし、成人する時になっても天才特質がつかなかったんです。悲しかった…おとうさんの望む娘になれなかった。でも同時に、どうしても自由になりたかった」
マイ「リ……おとうさんのことが、好きなんやね」
マナ「大好き」
マナ「おとうさんはもうわたしのこと嫌いだろうけど、でも、仕事でどんなにひどいことしてても、他の人に冷たくても、倫理観なくても、おとうさんが大好きです」
「最後におとうさんの作ったケーキ、食べたかったな」
リンリー(俺の試練も終わりか)
(いや、これからが試練なのか。カンナイ家を背負っていくんだ。子どもたちのこれからにも気を配って、いずれは後継を作り、その子にも…)
(私はお前を、世界のどこにいようと見つけ出す)
(お前は私の娘なのだから)
「お呼びでしょうか、父上、母上」
リンリー「お前、年は幾つになる?」
「若者世代を10日と半日過ぎたところでございます」
リンリー「ではお前も、そろそろ試練に挑むべき時だろう。10人の天才特質を持つシムと子作りしなさい。カンナイ家の優秀な子孫を残すために」
メイリー「あなたの父上は、立派に試練を成し遂げました。生まれた子どもたちは皆、今もカンナイ家の力となって尽くしてくれていますよ。おまえも父上の姿を見習って立派に子育てに勤しむように」
「はい。あの…」
「子どもというのは、言うことを聞きませんよね。喚いたり泣いたり…そういう時は、厳しく言ってもいいんですよね?父は絶対的力で支配者であると、そう教えて良いのですよね?」
リンリー「やり方は全てお前に任せます」
「失敗は許されません。立派な後継となるべく、全力で試練に挑みなさい」
「セイギ・カンナイ。」
カンナイ家の子孫チャレンジ おわり