【複製】【総括】および【追記】知らなかったでは済まされない 足利市中橋架け替えに付随する大問題 | あしかが@まちなか 浜田陽一のブログ

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新しい事業を心に秘めつつ
商店街の中での日々の活動を思いのままに書きます。

まず大前提として令和元年台風19号の被害を見るまでもなく、

渡良瀬川堤防の治水事業に対しては喫緊の課題であり可及的速やかに行われる必要があると考えます。

 

以下の内容は、それを踏まえつつ

中橋架け替えに付随するJR両毛線を跨ぐ跨線橋の建造に対するものであると考えていただきたいと思います。

 


このたび、中橋の架け替えに付随する事業全体についての足利市の一方的な推進に対して都市計画構想の撤回、見直しを求めるべく「中橋通り跨線橋対策協議会」が発足いたしました。

 

現在の中橋の架け替え事業については令和2年10月13日(足利商工会議所友愛ホール)および14日(足利市地場産センター)にて

「中橋架替に関する説明会」が開催されましたが、2回トータル100名足らずの参加者、さらに一問一答の一方的な形式の説明会であり、足利市民にとって大規模であり最重要な事業の説明会としては非常に不十分で納得のいくものでは無いと感じました。

 

この中橋通り跨線橋の工事が始まれば約10年間は(説明会内での発言から引用)中橋および通2丁目の両毛線踏切は閉鎖され、一般の通行はできなくなります。

 

この期間の自動車の迂回路などの計画も検討されていない事も説明会でも確認いたしました。(当然のことながら迂回の場合は田中橋か渡良瀬橋への誘導となるはずです)

 

さらに跨線橋工事完了後も踏切は閉鎖された状態となるため、例えばみずほ銀行側から東武足利市駅へ行く場合は跨線橋(高さ約9m)を上がって新しい中橋に向かわなければなりません。

 


※みずほ銀行から中橋方面

 

現在の昭和通りの田中橋への跨線橋を見て頂ければ明らかだと思いますが高齢者や自転車通勤、通学の市民には非常に困難を強いる構造物となります。

 


※昭和通りから渡良瀬川方面

 

つまり足利市民にとって100億円を超える大事業にして市民生活に永続的に影響を及ぼす構造物の建設。市民との丁寧で十分な協議も無しに推進されている事に強い違和感を感じます。
 

 

以下、令和3年1月19日の公聴会にて私が意見陳述した内容を抜粋して要点を記述します。

 

一昨年の台風被害から治水工事の必要性

平成元年の台風19号による河川の増水による渡良瀬川氾濫の危険性から中橋部分の堤防の嵩上げの必要性は実感する。同時に中橋の架け替えが必須であり治水対策としては急務を要する。ただし土手の嵩上げの際に中橋の架け替えが必須であるかどうかの議論も再度必要。

 

● 前回からの説明会の経緯からいきなりの計画推進の違和感

平成31年3月18日、19日開催の説明会の際「検討した時点で教えてほしい」という市民の意見がありながら令和2年10月13日、14日の説明会まで地域住民への告知や協議がされていない点に強い違和感を感じ、はなはなだしく周知が不足していると感じる。

 

 ● 説明会提出の跨線橋の構造図の複雑さ

提示された構造図は一般市民にとって非常に複雑であり専門知識のない市民にとってはどのような構造物が建設されるのかわからないようなものになっている。また、近隣の住民への聞き取りを行った時には工事と共に両毛線の踏切がなくなり封鎖される構造になる事を知らない住民がほとんどである。徹底した市民への周知が必要である。

 

他の計画の提示がないことの説明責任不足

通常であればこれほどの大事業については複数のプランの提案を行い地域住民と共に協議を行うことが必須であるべき。今回のようにひとつの事業計画のみを提出し一方的な事業の推進については非常に違和感を持つものである。 

 

●令和2年7月29日に国土交通省関東地方整備局渡良瀬川河川事務所にて開催された「渡良瀬川中流部の流下能力向上対策における計画段階評価検討委員会」にて、委員会の最後に委員長発言を引用します。

 

※参照資料

 「渡良瀬川中流部の流下能力向上対策における計画段階評価検討委員会」
https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000785267.pdf

 

 「地域に及ぼす影響が大変大きいものがありますので、

地域と一体となってその辺の議論を進めて、

良好な関係を持ってこの事業は進めるように、

国交省に対しては努力をしていただきたいという

附帯意見をつけさせていただきたいと思います。」


実際にはこの附帯意見を無視した形でのこのたびの事業計画の徹底した見直しを求めるものであります。

 

 

 

そして最後に衝撃的な事実を確認する事ができました。

 

 

昨年令和2年8月1日付で確認できたいくつかの新聞記事から国、県、市の三者による連絡協議会が7月31日に行われ、新橋建設の基本方針を合意、公表した。という記事をネットで確認する事ができます。

 

足利市ホームページより
 

 

 

 

 

つまり地域と一体となって議論を進めるように申し入れた有識者会議が令和2年7月29日に行われ、たった二日後の7月31日には事業の基本方針を決定しているわけです。

 

その間に地域住民と市民との十分な協議、丁寧な説明が行われたのでしょうか?

 

仮に行われたとして、たった二日間で何が行われたのか?

 

そして連絡協議会発足の記者会見で公表された事業計画の完成CGや詳細な構造図はいつ制作されたのでしょうか?

 

以上の事実関係の積み上げから今回の中橋架け替えとそれに付随するJR跨線橋事業は足利市民と十分な協議がなされていないと思わざるを得ず今一度原点からの協議をすることを切に願います。

 


そしてあらためて、

令和元年台風19号による河川の増水による渡良瀬川氾濫の危険性は十二分に承知しており、できるだけ速やかに中橋部分の治水対策は実行していただく必要性を申し添えます。

 

私の家業は創業110年となり、足利のまちなかで営業を続けてきました。人口が減少し高齢化が進む中このたびの事業が重要な意味を持つことは明らかであり、今後我々の子供や孫の世代の課題を徹底的に話し合う時期に来ていると感じています。

 

 

追記

国土交通省渡良瀬川河川事務所と栃木県安足土木事務所、足利市の三者は2021年5月1日付にて通2丁目地内の住民に対し戸別訪問を行い「お知らせ」文の配布を行いました。
5月20日、21日、24日、26日の4日間、足利商工会議所にて意見交換会を実施するという内容です。

私は参加しておりませんので何が話し合われたか不明ですが「お知らせ」の内容としては私の意見内でも上げていた「踏切」「バリアフリー」「渋滞対策」について説明を行う内容であると記載されています。

住民の意見の発表の場を設ける目的もあると思われます。

 

まず、上記4日間の日程は通2丁目の住民のみを対象とし3つのブロックに分けた説明会となっています。(5月20日、21日、24日)26日は参加できなかった人の予備日として設定しています。

 

なぜ通2丁目の住民のみが対象なんでしょうか?
なぜ通2丁目を3つのブロックに分けるのでしょうか?

そしてなぜ今回の事業についての説明を執拗に行っているのでしょうか?

 

おそらく

跨線橋事業に反対しているのを通2丁目の地域の住民が中心であると想定し高齢化が進み住民が減少している地域をわざわざ3つに分断して取り崩しを図っていると見えます。

そして昨年7月29日に行われた有識者会議からわずか二日間後の31日に実施された国、県、市の三者連絡協議会の事業基本計画立ち上げまでの地域への説明の不備を「今」行っているのでしょう。

 

 

まだまだ取り上げるべき問題は発生していますので

今後も継続して報告したいと思います。