唐十郎さんのご逝去を悼み、稽古前に1分間の黙祷をいたしました | 演劇集団プラチナネクスト 稽古場ブログ

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演劇集団プラチナネクストは、文学座が開設した「プラチナクラス」の卒業生が立ち上げた演劇集団です。

六蔵です。「誰も知らない歴史」で六蔵爺やを演ずる俳優です。

「街の子」との2演目は数名のキャストが重なるため、一緒に稽古をしております。残念ながら私は「街の子」には出演しません。涙。

もう一つの「思い出を売る男」は上演時間も長く、劇団四季の財産とも言える有名な演目です。「なよたけ」と共に加藤道夫の代表作と言っていいでしょう。まあ六蔵としては悔しくもありますが、今回の公演の「メイン演目」と言えます。このように我々は「街誰チーム」と「思い出チーム」と稽古時間を分けているのです。演出の的早さんの労力たるや並みではありません。

さて昨日5月5日は午後1時から「街誰チーム」の稽古開始。30分ほどの準備時間を経て、1時半からの稽古開始の前に、演出の提案で1分間の黙祷を捧げました。そう、前日の夜に都内の病院で唐十郎さんが亡くなられたのでした。遺族などによりますと、1日に自宅で転倒して病院に搬送され、そのまま4日に帰らぬ人となったそう。急性硬膜下血腫とのこと、84歳でした。

六蔵としては50年前に上野公園の大行列に並んで、初めて観た状況劇場の紅テント公演、受けた衝撃をまざまざと記憶しております。偉大な演劇人を失いましたが、後継となる多くの演劇人が育っています。六蔵爺やも5日に開幕した唐組による「泥人魚」のチケットを持っておりますよ。故人の長女の大鶴美仁音も出演します。亡くなられた翌日が初日とは、弔い公演になりそうですね。

座組一同でご冥福をお祈りしたのでした。

 

(文責:六蔵)