「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊 」
★★★★☆
【公開】1995年
【製作国】日本
【上映時間】85分
【監督】押井守
現在、ハリウッドで実写化された「攻殻機動隊」が公開されていますね。
正直、あまり実写には期待していないんで観る予定は今のところないんですけど、久しぶりにアニメの一作目を観てみたくなり、ずいぶん久しぶりみ観てみました。
1995年によくこんな凄いアニメ作りましたね!
っていうのが感想です。
この映画が公開されたのは今から22年前ですか。
この年に生まれた赤ちゃんはもう22歳ってことですよね。
本当に凄いと思います。
アニメーションとしてのクオリティの高さももちろんですし、テーマがいかにも現代(つまり2017年の今ってことですが)に合ってる気がします。
押井守といえば、個人的には
や
「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」
の監督ってイメージもあるんですけど、決定的だったのは世代的にこの「攻殻機動隊」なんですよね。
個人的にはこの作品で押井守というアニメ監督の存在を知ったし、士郎正宗という漫画家を知りました。
なので、結構思い入れのある作品なんですけど、観たのは20年ぶりくらいでした。
20年たっても全く色あせていなどころか、今になって色々と理解できた部分も多く、当時観た時よりも面白く感じました。
企業のネットが星を被い、
電子や光が駆け巡っても 国家や民族が消えてなくなる程
情報化されていない近未来……
脳から直接ネットにアクセスできる高度にネット化された社会。
脳以外を義体(サイボーグ)化した公安9課(攻殻機動隊)に所属する草薙素子少佐は、他人の電脳にハッキングし自在に操る天才ハッカー通称”人形使い”が入国したとの情報を受け捜査に乗り出す。
そんな中、公安9課ご用達の義体メーカー”メガテク・ボディ社”の製造ラインが突如、女性型の義体を作り出す。
その義体を回収した公安9課が義体を調べると、義体の電脳からゴースト(人間のみが保有する精神のようなもの)が見つかった・・・・
といった内容です。
脳から直接ネットに接続できたり、身体のほとんどをサイボーグ化していたりと、いわいるサイバーパンクっぽいSFらしいお膳立ては整っている作品なんですけど、この作品の本当のテーマというのは、実はもっと
人間の根源的な何か
なんじゃないか、って思います。
果たして、脳以外をサイボーグ化していてもそれは人間といえるのか?
人間の定義とは?
記憶が本物じゃないとしたら、この世界に現実なんて存在するのか?
など、かなり深いテーマが短い映画の中に詰め込まれているので、観方によっては意味がよくわかんないってなるかもしれないです。
この辺の記憶うんぬんのテーマって最近よく読んでいる
北野勇作
の小説なんかにも通じるテーマのような気がします。
あと、昔好きだった
THA BLUE HERB
の名曲
「未来世紀日本」
にも通じるテーマなのかな、って気がします。
ただ、基本的な構造はSFアクション映画のなで、そんな小難しいことを考えなくても楽しめるエンターテイメント性もあるところがいいですね。
この作品に登場するアイテムの中でやはり魅力的なのは
光学迷彩
でしょう。
着ると透明になる迷彩服なんですけど、これがかこいい。
草薙少佐がこの光学迷彩を使うシーンがとても有名ですよね。
昔
「プレデター」
って映画がありましたが、まさにプレデターが使っていたのが光学迷彩ですよね。
映画のラストもなかなか面白かったです。(ここから少しネタバレふくみます)
草薙少佐が広大なネットの世界へ旅立つところで終わるんですね。
少佐の相棒であるバトーはいい男なんですけど、結局少佐にフレれちゃった感があって切ないですね。
少佐は、人形使いを選びより高度な生命体へと進化したんでしょうか?
まぁ、内容は小難しいような感じもしますが、とにかくアニメーションのクオリティがとんでもないことになっています。
これが1995年に作られた作品なのか!
って本当にびっくりです。
アニメを制作したProduction I.Gは今でもかなりクオリティの高い作品を作っていますがこの頃から本当に凄いことになってるなぁって思います。
原作の漫画も持ってたはずなんですけど、見当たりません・・・・
誰かに貸したのか、売ったのか、捨てたのか・・・・思い出せない。
久しぶりに読み返したいです。
あと、続編の「イノセンス」も観たいと思いました。
「攻殻機動隊」のシリーズはこの一作目しか観ていなので、「イノセンス」は全く知らないんです。
アニメ作品まだ観ていないって方はぜひご覧ください。
とてもいい作品です。
予告編
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