映画「麦秋」 | 渋谷宙希のブログ

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「麦秋」
★★★★★

【公開】1951年
【製作国】日本
【上映時間】124分
【監督】小津安二郎






先日、友人の家で忘年会を兼ねた鍋会をしよう、ってことになりまして、その予定を立てている時に原節子さんの悲報を届き、なら


原節子追悼上映会



をしよう!ってことになりまして、原節子の出演作品を1作観よう。ということで、その1本に選んだのが今回観た「麦秋」でした。


この「麦秋」は大好きな小津安二郎の監督作品の中でも特に好きな作品です。


完璧な映画


というのはこういう映画のことをいうのかな、っと思います。


この映画は原節子が紀子という役名で3作にわたって出演した「紀子三部作」の1つだということです。






北鎌倉に暮らす間宮家。


紀子は28歳になっているがまだお嫁にいっていない。


兄の康一はそんな紀子を心配してる。


紀子は康一の嫁や子供たちとも仲良く暮らしており、独身であることも気にしていない様子。


紀子の友人のアヤも気楽な独身生活を送っており、次々とお嫁にいく友人たちを尻目にしている。


ある日、紀子の上司からお見合いの話をもらう。


康一はこの話しに乗り気で、なんとか話しをまとめようとするが、紀子の気持ちはどうもよくわからない。


しかし、紀子の縁談の相手が41歳であるとわかると、母親と康一の嫁はどうも賛成しかねるといった雰囲気が漂う。


康一の同僚で戦争に行ったきり帰ってこない二男の友人である矢部が秋田の病院へ転勤することが決まる。


子供の頃から良く知っている矢部は、戦争で妻を亡くし母親と幼い娘と3人で暮らしている。


一緒に秋田へ行くことになった矢部の母は訪ねてきた紀子に思い切って自分の気持ちを伝える。


それは、紀子さんみたいな人が息子のところにお嫁に来てくれたら。


というものだった・・・・・







といった内容です。


正直この映画はとくにこれと言った物語があるわけではなく、行き遅れた娘が嫁に行くとくだけの話なんですよね。


この映画の中に描かれているのは普及的な家族の幸せな瞬間。



父親と母親が二人で空を眺めながら


「今が一番幸せなのかもしれないねぇ」



というシーンがあるんですけど、このシーンが本当に好きです。





息子の家族がいて、孫がいて、娘がまだ家にいる。


こんな状態が何気ないけど幸せな瞬間なのかもしれない。って思うわけです。


これからも色々幸せなことがありますよ、という母だがやはりこの瞬間が一番幸せなのかもしれないな、っと感じている。


そして、この物語は「輪廻」のようなものも意識して描かれているということです。



息子夫婦もいつか、両親のような老夫婦になって同じことが繰り返されていくというようなことが意識されていいるようです。


実際にこのサイクルは現代にも続いていて、家族にまつわる物語というのは今も同じようなことがおこなわれているなぁ、って思いました。


だから、小津映画はいつまでたっても古臭くならないんでしょう。


普及的なテーマを描き続けているから。


そして、やはり原節子様の美しさがやはり素晴らしい。


本当に美しい人というのはこういう人のことをいうんでしょうね。




ご冥福をお祈りします。


自分の知っている映画の中でも完璧な映画の1本です。


まだ、ご覧になっていないという方はこの年末年始にでも是非ご覧ください。名作中の名作です。


















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