「サド公爵夫人・わが友ヒットラー」三島由紀夫
★★★★☆
三島由紀夫の戯曲。
三島由紀夫は大好きな作家さんなのですが、小説じゃなく戯曲ってとことで、まだ手をつけてなかったんですが、やっぱり凄くおもしろかったです。
この本には「サド公爵夫人」と「わが友ヒットラー」の2作が入っています。
「サド侯爵夫人」は澁澤龍彦の小説「サド侯爵の生涯」を舞台化したもので、特にサド侯爵夫人という女性の目線で物語が展開しているのが特徴です。
三島由紀夫本人いわく
「女性によるサド論」
ということで、この演劇の登場人物は女性しか出てきません。
サド侯爵夫人であるルネ
ルネの母親のモントルイユ夫人
ルネの妹アンヌ
シミーヌ男爵夫人
サン・フォン男爵夫人
家政婦のシャルロット
サド侯爵は一切登場しないという展開が意外でとてもおもしろかったです。
登場人物全員になんらかの象徴するものがあり、それぞれのちゃんとした役割があってセリフの一つ一つが全て重要で美しい。
さすが三島由紀夫だなぁ、って関心しっぱなしでした。
「わが友ヒットラー」
は逆に、男性しか登場しない演劇です。
これは、いわいる「レーム事件」を題材にしたもの。
この物語に登場するレームにある意味三島由紀夫はかなり思い入れが強かったみたいで、実際にかなり三島由紀夫の理想のようなものが反映されている気がしました。
ヒットラーが国民の目を「中道」に見せるために極右と極左を同時に排除したその手法を三島由紀夫は高く評価しているようで、政治的な天才と称している。
日本は左翼弾圧を始はじめてから二・二六事件の処断までほぼ十年かかったがヒットラーはそれを1日でやってのけた。
と言っています。
この2つの作品シンメトリーな作品と三島自身も言っている通り、「サド侯爵夫人」では女性の世界を、「わが友ヒットラー」では男の世界を描いています。
「男が描けぬ作家だ」
「女が描けぬ作家た」
と言われるのがいあで、自分はどっちも描けるよ、ってアピールでもあったみたいです。
やはり三島由紀夫はおもしろいですね。
まだ読んでない短編集もあるので是非読みたいと思います。
気になった方はぜひ。
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