「クラウド・コレクター 雲をつかむような話」クラフト・エヴィング商會
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吉田篤弘と吉田浩美による作家、装丁家によるユニットによる著書。
今回二度目の読書でしたが、やはり名著でした。
読み返したきっかけは、でんぱ組のメンバー個人的に推している夢眠ねむちゃんがあるインタビューの中で、フリッパーズギターの話をしているんですが、フリッパーズの好きなアルバムは?という質問にこう答えているんです。
「アルバムだと『ヘッド博士の世界塔』! 私が好きなクラフト・エヴィング商會って作家・装丁家のユニットに『クラウド・コレクター』って本があるんですけど、その世界観と『ヘッド博士~』が自分の中ですごくカブるんです。」
自分もフリッパーズもクラフト・エヴィングも両方好きなので、
おぉ!気が合うじゃん!!w
って思ったのと同時に、確かに世界観が似てる部分があるかもしんない。
って思ったんです。
で、久しぶりに読み返してみよう。ってことになりました。
ちなみに、『ヘッド博士の世界塔』の一曲目を飾る”ドルフィンソング”では大胆にThe Beach Boysの名曲”God Only Knows”をサンプリングしています。
物語はおじいさんの遺品から不思議なチラシを見つけるところから始まります。
雲売ります
と書かれたチラシです。
このチラシを不思議に思った作者であるクラフト・エヴィングの三代目はさらに遺品をあさっていると、21本の壜、そして「哲学サーカス」なる不思議なサーカス団のパンフレットを発見。
そして、それら不思議な遺品は全て”アゾット”という近くて遠い場所にある国の土産だと祖父の手帳に記されてました。
その手帳は日記になtっており、祖父のアゾット旅行記になっているのでした。
アゾットとは21のエリアに分かれており、それぞれのエリアで蒸留酒を作っているのです。
発見された21本の壜は、それらのエリアで作られている蒸留酒が入った壜でした。
永遠が見えるという”望永遠鏡”なる不思議な道具で見たあの景色。
アゾットでエリアごとに発行される不思議な数字。
そして、雲を集める人とは・・・・・
と言った内容です。
不思議な国の不思議な旅行記を読み解いていくうちに世界を構成している様々なことがらに答えを出そうとしている祖父の空想を追体験します。
発した言葉はそのあと一体どこへいくのだろう?
涙はなぜ出るのだろう?
永遠ってなんだ?
一番遠くて、一番近い場所ってどこだろう?
そんなことを一風変わった解釈の回答を示してくれています。
この本はただの小説ではなく、物語に登場する数々の不思議なアイテムが写真で登場します。
エリアごとに製造されている”21本の蒸留酒”
永遠が見えるという”望永遠鏡”
物語が封じ込められている”雲母印本”
見えない雨にぬれた詩人の”詩集”
団員ひとりひとりの芸と哲学が記された”哲学サーカスのパンフレット”
一滴の涙がしみ込んだ涙取紙を大量に収集した”ティアーズ・コレクション”
などなど・・・・・
そして、大量の壜の中に閉じ込められた雲。
これら不思議なアイテムの謎を解かれていく過程を体験したい方はぜひこの本を読んでみて欲しいです。
よくオシャレな雑貨屋さんに行くとかわいい硝子の壜が売っていますよね。
何も入っていない壜なんですけど、凄く惹かれます。
なんで空の壜にあんなに魅力を感じるんでしょう?
そんな謎もこの本を読めば解けるかもしれませんよ。
気になった方は是非!
文庫本も出ていますが、中の写真などが重要な本なので個人的にはハードカバーの方をお勧めしたいと思います。いやほんと。
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