★★★☆☆
「文鳥」「夢十夜」「思う出す事など」「永日小品」など7編を収録。
なんといっても「文鳥」が好きでした。
人に勧められて飼い始めた文鳥の可憐な姿を細かく描写し、文鳥をめぐる語り手の心の変化を描いた作品。
文鳥の容姿や振る舞いなどを細かく美しい文章で描写しているシーンを読むだけでも
日本人でよかった
とか、わけのわからないことを感じてしまいました。
夏目漱石の小説を原文で読めるなんて、やはり幸せなことです。
漱石の文章の美しさは自分のようなたいして文学の教養がない人間でもわかるくらい美しいので、文章を読む喜びを感じるには最適だなぁ、と改めて感じました。
個人的には文鳥の鳴き声を
千代々々(ちよちよ)
と表現しているところが好きで、千代々々と鳴いている愛らしい文鳥の姿をありありと思い浮かべることができました。
さらに、この小説では文鳥の可憐さと対比させるように、主人公が昔知っていた
美しい女
を思い浮かべます。
文鳥を眺めて愛らしさを感じ、同時に昔知った美しい女を思い出す。という構図はなんともはかなくて美しい印象をうけました。
「夢十夜」は
こんな夢を見た。
という一文から始まる夢日記のような小説。
個人的には「第一夜」が一番好きです。
もう死にます。
という女が目の前にいる。
「死んだら、埋めてください。大きな真珠貝で穴を掘って。そうして天から落ちて来る星のかけらを墓標に置いてください。そうして墓の傍に待っていてください。又逢いに来ますから」
というので、主人公は何時逢いに来るかねと聞いた。
「百年待ってくいてください」
と答える女。
そして、百年待つ。という物語。
とても短い小説なんですけど、女とのやり取りや、百年待っている間の出来事が幻想的でとにかく美しいのです。
やはり、美しい小説というのは好きです。
この本に収録されている作品は小説と随筆の中間に位置する<小品>と呼ばれるジャンルのものが多いらしい。
特に「思い出す事など」や「永日小品」などは、まさにそんな感じのする作品です。
ここら辺りの作品は個人的にはちょっと小難しく感じもる部分もありました。
まだ、漱石の作品は未読のものが多いので、これからどんどん読みたいと思いました。
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