読書「予告された殺人の記録」ガブリエル・ガルシア=マルケス | 渋谷宙希のブログ

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「予告された殺人の記録」ガブリエル・ガルシア=マルケス
★★★★★




4月の17日に世界的ベストセラー「百年の孤独」の著者で、ノベール文学賞の受賞者でもあるガブリエル・ガルシア=マルケスが死亡した。

マルケスの小説はやはりなんと言っても「百年の孤独」が有名。





この小説は生者と死者が同時に存在する不思議な感じの小説だった。

とてもおもしろくて、いつかまた再読しようと思っていいる。

死亡のニュースを聞いて、とても驚いたが享年87歳ということだったので、人生を全うしたんだなぁ、としみじみ感じた。

そして、手元にあるのにまだ読んでいなかった「予告された殺人の記録」を読むことにしました。

「百年の孤独」はとてもおもしろい小説なんだけど、読むのにかなり時間のかかる濃厚な内容だったので、今回も気合を入れて読んだ。

しかし、今回読んだ「予告された殺人の記録」な「百年の孤独」のように濃厚な小説というよりも、基本的にはミステリー的な要素がある小説で、わりとスラスラ読めました。

物語は1人の男サンティアゴ・ナサールが惨殺されるという事件が発生。

しかし、この殺人はあらかじめ予告された殺人だったのです。町中の人間がナサールが殺されることを知っていました。

なぜこのような事件が起きたのか?

語り手の<わたし>が約30年前のこの事件の調査し、事件に関わった関係者から話しを聞いて、事件の詳しい詳細を立体的に明らかにしていく。

という内容。

物語の構成がとにかく上手くて、小説の冒頭では意味がわからなかった出来事などが、物語が進むにつれ、どんどん解明していく感じは読んでいてとても心地よかった。

5つの章にわかれているのだけれど、章が進むにつれ事件や人間関係の概要が立体的に浮かび上がってくる。

最後の章では、ついに殺人シーンをかなり具体的に描写している。

最終的にはどこか余韻の残る終わり方になっていて、読み終わってからしばらくは作品世界に取り残されたままになってしまった。


そして、マルケスならではな感じは<町>というコミュニティーをひとつの単位で考えて物語りが作られているところ。

「百年の孤独」ではまさしく、<町>が主人公の小説だったように思える。

この「予告された殺人の記録」も様々な人物が登場するが、やはり<町>全体が事件に関わっているという特殊な形態をとっていて、登場する人物が全て事件に関係しているという、とても不思議な事件なのです。

実際に起きた事件がモデルとなっているらしく、マルケスはこの事件に関してかなりの取材をしていたそうだ。

そういう意味ではこの小説は一種のジャーナリズム小説でもある。

カポーティの「冷血」のように、かなり入念な取材をして書き上げたらしい。

しかし、実際の事件としてではなく、あくまで小説の形式にんったのは、事件の被害者の母親反対したためだということです。

ちなみに、マルケス自身はこの作品を自分の最高傑作と呼んでいる。

「百年の孤独」といい、「予告された殺人の記録」といい、マルケスの小説はやはり独特の感性と世界観で書かれており、かなりおもしろかったから他の小説もぜひとも読んでみたい。


















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