遺伝子組み換え作物
遺伝子組み換え作物とは、人為的に特定の遺伝子を導入し、これまでなかった有用な特性(例:除草剤耐性、害虫抵抗性、栄養価向上など)を持たせた作物のことです。これには除草剤耐性の大豆、害虫抵抗性のとうもろこし、ビタミンAを多く含むゴールデンライス、ウイルス病に強いパパイヤなどがあります。日本国内での商業的な商業栽培は行われていませんが、飼料や加工食品には多くの遺伝子組換え作物が輸入され、利用されています。
【特徴】
除草剤耐性・害虫抵抗性:従来の品種改良では難しかった特性を持ち、農薬の使用削減や収量向上につながります。
栄養強化:栄養成分の量を高めることで栄養不足の解消に貢献します。
ウイルス抵抗性:パパイヤのウイルス病のように蔓延する病気から作物を守り、産業の復活にも貢献します。
観賞用:青いバラなどこれまで不可能だった色の花を実現させることができます。
  
⚪︎輸入と利用
日本ではとうもろこし、大豆、ナタネ、ワタ、テンサイ、じゃがいも、パパイヤなどが輸入され、家畜の飼料やコーン油、コーンスターチなどの加工食品に広く利用されています。
⚪︎商業栽培
日本国内では食品としての遺伝子組み換え作物の商業的な栽培は食用油などに使う一部の品種を除いて行われていません。
⚪︎厳格な審査
新しく作成された遺伝子組み換え作物は栽培や流通の前に環境安全性と食品としての安全性が厳しく審査され、認可されたものだけが利用できます。
【遺伝子組み換え作物のメリット・デメリット】
遺伝子組み換え作物のメリットには病害虫への抵抗性向上、栄養強化、収量増加、農薬・除草剤使用の低減などが挙げられます。一方で、アレルギー誘発の懸念、遺伝子汚染による生態系への影響、病害虫や雑草の抵抗性発達、長期的な健康影響の不明瞭さ、遺伝的な多様性の損失などがデメリットとして指摘されています。
◎遺伝子組換えの身近な例
大豆、とうもろこし、ナタネなどは食用油や醤油、スナック菓子などの原料として食生活に広く使われています。
食用油:大豆油、ナタネ油、コーン油など多くの食用油は遺伝子組換え作物を原料としています。
加工食品:豆腐、納豆、醤油、味噌、スナック菓子、コーンフレーク、コーンスターチ、コーンシロップなど多くの加工食品に使われています。
医薬品:インスリンなど遺伝子組換え技術で作られた医薬品も存在します。