【長日処理】

 

長日処理とは、夜間に人工照明を当てて日照時間を長くする(暗い時間を短くする)栽培技術です。この処理により、一定以上の光周期で花芽をつける「長日植物」の開花を早めたり、株の成長を促すことができます。

⚪︎長日処理のメカニズム

植物は「日長(昼と夜の長さ)」を感じ取って花芽をつける性質があります。特に、ある一定時間よりも夜の時間が短くなると花を咲かせる性質を持つ植物を「長日植物」と呼びます。長日処理では、電照を用いて夜の時間を意図的に分断したり短縮し、人工的に「春や夏が訪れた」と植物に錯覚させます。

⚪︎主な目的

・開花の促進:カーネーション、アスター、カンパニュラなどの長日植物の開花時期を早める(促成栽培)。

・草勢の維持:いちごの促成栽培などにおいて、冬期の葉の成長を促し、株が弱るのを防ぐ。

・開花や成長のコントロール:品種に合わせて出荷時期を調整する。

⚪︎処理方法

・日長延長:日没後や日の出前に電照を行い、昼間の時間を延長する。

・暗期中断:夜間(例:夜23時〜深夜1時など)の数時間だけ照明をつけて、連続した暗い時間(暗期)を分断する。連続点灯するよりも少ない電力で長日効果を得られるため、効率的な手法として広く用いられています。

【短日処理】

短日処理とは、日照時間が短くなると花をつける「短日植物」に対し、夕方から朝にかけて光を遮断し、人工的に暗闇を作り出し、花芽の形成や開花を促す栽培テクニックです。

⚪︎方法

・1年の中で日照時間が長い期間に効果があり、6月下旬〜9月下旬の間に短日処理を行います。

・時間は毎日夕方5時〜翌朝8時まで、光を完全に遮断します。

・1作あたり約50日〜60日間の間毎日欠かすことなく続けます。

・資材はシルバーカーテンや段ボール、黒いビニールなどが適しています。

⚪︎対象植物

キク科植物全般、ポインセチア、アスター、朝顔、カランコエ、ベゴニアなどがあります。

注意点:光を遮断することで密封され、真夏の夜間が高温になり、植物の花芽が形成されない場合がある。短日処理によって植物が花芽を形成する条件として、①夜間の冷却、②「秋が来た」と錯覚させるため日照時間を短くするの2つが揃わなければなりません。真夏は短日処理と同時に冷房や扇風機の活用も視野に入れるとより効果が出やすいでしょう。