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【社労士 2025年(令和7年) 試験問題 深堀解説 11問】

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2025年の社労士本試験問題の解説です。

 

テーマ:ノーワークノーペイの原則

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説】

問題 R7-4C

労働協約によりストライキ中の賃金を支払わないことを定めているX社では日給月給制を採用しており、毎月15日に当月の賃金を前払いする(例えば、8月15日に8月1日から同月末日までの分の賃金を支払う)ことになっているが、所定労働日である8月21日から25日まで5日間ストライキが行われた場合、当該ストライキに参加した労働者の賃金について、使用者が9月 15日の賃金支払いにおいて前月のストライキの5日間分を控除して支払うことは、賃金全額払原則に違反する。

解答:誤り

 

-ポイント-

(1)事例問題になります。

X社は、日給月給制を採用。

- 毎月15日に当月分を前払い。

(具体例)

8月21日~25日までの5日間分の賃金は、8月15日に支払い済みであったが、ストライキに参加したため、賃金を返金する必要が発生。

次月の9月15日に控除することにより調整。

 

(2)上記の場合、日給月給制ということなので、8月21日~25日までの5日間分の賃金は、ノーワークノーペイの原則により支払い義務はありません。

 

(3)そもそも、労務提供がなかった分の賃金を支払わないということになるので、賃金全額払の原則には違反しません。

 

(4)仮に設問が、完全月給制であれば、控除の方法や範囲は、労働協約や就業規則の定めによることになります。

 

■賃金の支払(法24条)

1.賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。

ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、また、法令に別段の定めがある場合又は当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる。

 

2.賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。ただし、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金(第八十九条において「臨時の賃金等」という。)については、この限りでない。

 

 

 

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テーマ: 労働契約

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 H29-3A

60歳以上の労働者との間に締結される労働契約について、労働契約期間の

上限は当該労働者が65歳に達するまでとされている。

解答:誤り

 

-ポイント-

(1)60歳以上の労働者との労働契約の期間に関する問題です。

60歳以上の労働者との契約は、最長5年までの有期契約が可能なので誤りになります。

設問の場合は、下記例外1の満60歳以上に該当します。

 

(2)期間の定めのある労働契約の期間

・原則⇒3年まで

。・例外1(高度の専門的知識、又は、満60歳以上

⇒5年まで

・例外2(有期事業、又は、職業訓練)

⇒終期まで

 

 

■横断…高年齢者雇用安定法の定年に関する要点

(法8条)定年年齢

•定年は60歳未満に設定してはいけない(法律で禁止)

例外…坑内労働

 

(法9条)高年雇用確保措置

•65歳未満の定年の定めをしている事業主は、その雇用する高年齢者の65歳までの安定した雇用を確保するため、下記のいずれかの措置を講じなければならない。

(1)定年の引き上げ

(2)継続雇用制度の導入

(3)定年の定めの廃止

 

※上記(2)

原則…希望者全員を対象にする制度

例外…就業規則に定める解雇事由又は退職事由(年齢に関する事項は除く)

に該当する者については対象外にすることは可能

例えば、康診断で業務遂行に支障があると判断された場合等

 

(法10条の2)高年齢者就業確保処置…努力規定

 (1)定年の引上げ 

   (2)65歳以上継続雇用制度の導入

(3)定年制 の廃止  

   (4)高年齢者と業務委託契約を締結する制度…創業支援等措置

(5)社会貢献事業への従事制度…創業支援等措置

 

※(4)(5)

・過半数労働組合等の同意を得た創業支援等措置を講ずることが必要

・70歳までの措置  

 

 

■契約期間等(法14条)

1 労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、3年(次の各号のいずれかに該当する労働契約にあっては、5年)を超える期間について締結してはならない。

 

一 専門的な知識、技術又は経験(以下この号及び第41条の2第1項第1号において「専門的知識等」という。)であつて高度のものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等を有する労働者(当該高度の専門的知識等を必要とする業務に就く者に限る。)との間に締結される労働契約

二 満60歳以上の労働者との間に締結される労働契約(前号に掲げる労働契約を除く。)

 

2 厚生労働大臣は、期間の定めのある労働契約の締結時及び当該労働契約の期間の満了時において労働者と使用者との間に紛争が生ずることを未然に防止するため、使用者が講ずべき労働契約の期間の満了に係る通知に関する事項その他必要な事項についての基準を定めることができる。

 

3 行政官庁は、前項の基準に関し、期間の定めのある労働契約を締結する使用者に対し、必要な助言及び指導を行うことができる。

 

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テーマ: 大工は、労働基準法第9条における「労働者」に該当することがあるのかどうか?

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 H29-2E

工場が建物修理の為に大工を雇う場合、そのような工事は一般に請負契約によることが多く、また当該工事における労働は工場の事業本来の目的の為のものでもないから、当該大工が労働基準法第9条の労働者に該当することはなく、労働基準法が適用されることはない。

解答:誤り

 

-ポイント-

(1)通達からの出題です。

問題の論点は、

建物修理の為に大工を雇う場合、当該大工が労働基準法第9条の労働者に該当することがあるのかどうか?

 

(通達)昭和23年12月25日基収4281号

「請負契約で働く大工は労働者に該当しない。

ただし、その判断は一律ではなく、実態に応じて労働者に該当するかどうかを判断する。」

 

 

(2)「労働基準法における労働者性判断に係る参考資料集」

(令和6年10月 厚生労働省労働基準局)

・契約の形式(請負・委任など)にかかわらず、実態に基づいて労働者性を判断すること

・「使用従属性」や「報酬の労務対償性」など、複数の要素を総合的に見て判断すること

 

 

(3)結論

設問の場合、実態により、労働者に該当することもあるので誤り。

判断基準

1.契約の実態重視:名目ではなく、実際の働き方や関係性で判断する。

2.事業目的との関連性:本来業務に従事しているかどうか。

3.指揮命令関係の有無:使用者の指示で働いているか。

 

 

■労働者(法9条)

この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。

 

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テーマ:賃金の直接払い

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説】

問題 R7-4B

労働基準法第24条第1項は、使用者の意思で労働者本人以外の者に賃金を支払うことを禁止するものであるから、労働者の意思で第三者に賃金受領権限を与えようとする委任、代理等の法律行為は無効となるものではない。

解答:正解

 

-ポイント-

(1)前半の論点…正解

「使用者の意思で労働者本人以外の者に賃金を支払うことを禁止するものである。」

 

(2)後半の論点…正解

「労働者の意思で第三者に賃金受領権限を与えようとする委任、代理等の法律行為は無効となるものではない。」

 

(3)直接払いの原則:使用者は、労働者本人に直接賃金を支払わなければならない。

労働者が自らの意思で第三者に賃金受領権限を与えようとしても、その法律行為(委任・代理)は無効。委任状があっても無効。

 

例外:本人の意思に基づいて、単なる伝達手段として動く者

 

 

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テーマ: 同居の陳族は、労働者に該当するかどうか

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 H29-2C

同居の親族は、事業主と居住及び生計を一にするものとされ、その就労の実態にかかわらず労働基準法第9条の労働者に該当することがないので、当該同居の親族に労働基準法が適用されることはない。

解答:誤り

 

-ポイント-

通達(昭和54年4月2日基発153号)からの出題です。

 

事業主と同居し、生計を一にする親族であっても、下記の2つの要件を満たす場合には、労働基準法上の「労働者」として認められます。

(1)事業主の指揮命令に従っていることが明確であること 

例えば、出勤・退勤の時間が決まっていて、業務内容も指示されているなど。

 

(2)他の労働者と同様の就労実態があり、賃金もそれに応じて支払われていること

特に、始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇等、また賃金の決定、計算及び支払方法、賃金の締切及び支払の時期等について就業規則その他これに準ずるものに定めるところにより、その管理が他の労働者と同様になされていること。

 

まとめ

■原則

同居の親族は、原則として労働者に該当しない。

 

■例外

上記の(1)・(2)の要件を満たす場合は、労働者に該当

 

 

 

■適用除外(法116条)

第1条から第11条まで、次項、第117条から第119条まで及び第121条の規定を除き、この法律は、船員法(昭和22年法律第100号)第1条第1項に規定する船員については、適用しない。

 

この法律は、同居の親族のみを使用する事業及び家事使用人については、適用しない。

 

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テーマ: 法人に雇用され、役職員の家庭で家事に従事している者は労働者か否か?

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 H29-2B

法人に雇われ、その役職員の家庭において、その家族の指揮命令の下で家事一般に従事している者については、法人に使用される労働者であり労働基準法が適用される。

解答:誤り

 

-ポイント-

(1)労働者の定義を確認します。

この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。

 

ポイントは、「事業または事務所に使用される者」かどうか。

 

設問では、法人に雇われているけれど、実際の勤務場所は「役職員の家庭」。

しかも「その家族の指揮命令の下」で家事をしている。

 

つまり、法人の事業活動とは直接関係ない家庭内でのこと。

 

 

 

(2)通達では、

「法人に雇われていても、家庭内で家族の指揮命令のもとに働いている者は、法人の事業に使用されているとはいえず、労働基準法上の労働者には該当しない」

つまり、設問のケースは、労働者に該当しないということになります。

 

 

■適用除外(労働者に該当しない)

⇒法人に雇われ、その役職員の家庭において、その家族の指揮命令のもとで家事一般に従事する者

 

■適用(労働者に該当)

⇒個人家庭における家事を事業として請負う者に雇われて、その指揮命令のもとで家事一般に従事する者

 

■労働者(法9条)

この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。

 

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テーマ: 労働基準法第9条の「労働者」該当性

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 H29-2A

何ら事業を営むことのない大学生が自身の引っ越しの作業を友人に手伝ってもらい、その者に報酬を支払ったとしても、当該友人は労働基準法第9条に定める労働者に該当しないので、当該友人に労働基準法は適用されない。

解答:正解

 

-ポイント-

概要:大学生が事業を営んでいない。

引っ越し作業は、私的な依頼で、業務ではなく、報酬はあっても、労務提供の対価としての賃金ではなく、謝礼の意味合い。

 

従って、労働基準法の労働者には該当せず、労基法は適用されない。

 

1. 労働者の定義(労基法第9条)

「職業の種類を問わず、事業または事務所に使用され、賃金を支払われる者」

 

以下の3要素が必要:

・使用されていること(指揮命令関係)

・事業または事務所における労務提供

・賃金の支払いがあること

 

 

■労働者(法9条)

この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。

 

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テーマ:割増賃金の覚え方

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 H29-1E

休日労働が、8時間を超え、深夜業に該当しない場合の割増賃金は、休日労働と時間外労働の割増率を合算しなければならない。

解答:誤り

 

-ポイント-

1.休日労働の割増率は、35%

⇒休日に働いた場合は、時間数に関係なく「休日労働」として扱われる。

2.休日に8時間を超えても「時間外割増」は不要

⇒休日労働が8時間を超えても、所定労働日ではないため、時間外労働とはならず、追加の割増は不要。

3.「休日労働+時間外労働」の割増率の合算はない」

⇒休日労働の割増率のみ

 

■割増賃金の組み合わせの覚え方

時間外労働

深夜労働

休日労働

所定労働時間を超えた分

午後10時~午前5時

※午後11時~午前6時

法定休日に労働した場合

25%

35%

 

(1)時間外労働

(2)深夜労働

(3)休日労働

25%

25%

35%

組み合わせ…25%+25%=50%

組み合わせ…25%+35%=60%

(1)時間外+(3)休日⇒組み合わせなし(設問の場合)

(1)時間外+(2)深夜+(3)休日⇒組み合わせなし

 

※混乱したら、上記の表のように、時間外⇒深夜⇒休日と記載し、組み合わせでは、常に「深夜」を加える。

 

■労働基準法上の「休日」の定義(法35条)

1. 休日とは

 労働契約上、労働義務がない日。(働かなくていい日)

2. 法定休日のルール

 使用者は、労働者に対して、毎週少なくとも1日又は、4週間で4日以上の休日を与える義務がある。

3. 暦日であることが必要 

休日は「暦日」(0時~24時)で与える必要がある。 

 

※祝日は、法定休日ではないことにも注意。

 

 

■時間外、休日及び深夜の割増賃金(法37条1項)

使用者が、第33条又は前条第1項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の2割5分以上5割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

 

ただし、当該延長して労働させた時間が1箇月について60時間を超えた場合においては、その超えた時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の5割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

 

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テーマ: 休日の起算点

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 H29-1D

労働基準法第35条に定める「一回の休日」は、24時間継続して労働義務から解放するものであれば、起算時点は問わないのが原則である。

解答:誤り

 

-ポイント-

「休日とは、単に連続24時間の休業ではなく、暦日を指し午前零時から午後12時までを休業と解す」とされています。

 

設問では、「起算時点は問わないのが原則」の個所が誤り。

 

■通達(昭和23年4月5日基発535号)

休日付与の原則は、歴日

⇒「休日」とは、午前0時から午後12時までの24時間、つまり1暦日を指す。

単に連続して24時間休ませるだけでは、法定の「休日」ではない。

 

例外…交替制勤務など

例えば、8時間3交替制など、一定の要件を満たす場合には、継続24時間の休息でも休日として認められる。

 

■その他のポイント(昭和23年5月5日基発682号)

労働基準法では休日の特定までは求めていない。

ただし、就業規則などで具体的な曜日を定めることが望ましい。

 

■休日(法35条)

1 使用者は、労働者に対して、毎週少くとも1回の休日を与えなければならない。

 

2 前項の規定は、4週間を通じ4日以上の休日を与える使用者については適用しない。

 

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テーマ: 労働基準法第34条に定める休憩時間

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 H29-1C

労働基準法第34条に定める休憩時間は、労働基準監督署長の許可を受けた場合に限り、一斉に与えなくてもよい。

解答:誤り

 

-ポイント-

(1)「労働基準監督署長の許可」⇒「労使協定」にすれば正解

 

(2)休憩時間

労働時間が6時間を超える場合⇒45分を労働時間の途中に与える。

労働時間が8時間を超える場合⇒1時間を労働時間の途中に与える。

 

※「超える」ということで

・労働時間が6時間ジャストの場合は、休憩時間の付与不要。

・労働時間が8時間ジャストの場合は、休憩時間45分の付与が必要。

 

「超える」は、その数値を含まない。

「以上」は、その数値を含める。

 

(3)休憩時間の一斉付与の原則

例外(2つ)

1.労使協定がある場合

(労働者の過半数で組織する労働組合、または過半数代表者との書面による協定があれば、一斉に付与しなくてもよい。)

 

2.特定業種(則31条)「一斉付与」の適用除外

・官公署

・接客娯楽業

・坑内労働など

 

■休憩(法34条)

1 使用者は、労働時間が6時間を超える場合においては少くとも45分、8時間を超える場合においては少くとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。

 

2 前項の休憩時間は、一斉に与えなければならない。ただし、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、この限りでない。

 

3 使用者は、第1項の休憩時間を自由に利用させなければならない。

 

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