検査! | Plan B -腎がん罹患後の記録-

Plan B -腎がん罹患後の記録-

発覚から手術までの体験とその後の人生再設計を記録していきます。

・安堵もつかの間。翌日には次の検査のことで頭が一杯となる。

 

・手術日は3月中旬で確定したが、その前に改めて造影CTを撮るとともに腹部・胸部X線、骨シンチ、心肺機能の検査を行うこととなった。腹部CT及びX線は受けたばかりなので流石に病変が見つかることはないだろうが、考えてみれば胸部は手つかず。骨シンチも初体験だ。

 

・リンパ節転移の可能性は低いとされたが、そもそも腎がんの転移は肺・骨の方が症例は多そうだ。昨夜は既に完治したかの如く舞い上がっていたが、一夜明けて不安は募るばかり。より高そうな確率の新たな懸念材料として、肺転移の可能性に苦しむことになった。そもそも、喫煙歴20年の自分としては肺がんの方がよっぽどリスクは高かったのだ。

 

・検査までは約2週間となるが、この間も腫瘍サイズとその転移確率をネットで検索し続ける。簡単にヒットできる範囲のレポートはあらかた読んだと思うが、結論は従前と変わらず「腫瘍サイズが小さいほど転移の確率は低いが、2cm以下でも転移事例はある」という今の自分にとっては残酷な内容だった。因みに、読んだ限りでは海外の臨床データと比べて国内のそれの方が小径癌での転移の確率が高い印象がある。人種的特徴なのか検査が丁寧だからなのかわからないが、このことも不安に拍車をかけた。

 

・いよいよ検査当日。先ずは血液検査から。HIV検査を含めて5本分を採取する。これだけで血の気が引いてしまった気がする。小便は思わず受付前にしてしまったので絞り出すのに苦労した。

 

・続いて骨シンチ。造影剤を注射して3時間ほど間を空けてから撮影を行う。検査自体は造影CTよりよっぽど楽で、横になって指示に従っていれば終わり。とにかく動かなければよかっただけと記憶している。

 

・参考までに、放射線物質を体内に入れるため国際空港にある放射線探知機が反応するケースがあるとの注意書きが貼られていた。検査当日翌日に海外に渡航されるご予定の方は注意した方が良いかもしれない(検査証明書はもらえます)。

 

・心肺機能検査。肺機能検査はコツがあるので慣れるまでは練習(!?)が必要かもしれない。適材適所なのか松岡修三ばりの熱血看護師に指導して頂けるので、恥じらいを捨てその勢いで息を吐き出すのが正解。問題は、検査結果と手術に対する緊張と不安でこちらのテンションは全く上がってこないことだった。

 

・X線とCTは翌日で、その後に診察となる。X線は撮り直しを含めて4回撮影。その後にCT撮影。昨日今日で結構な被爆量だ。

 

・CTは、廊下→個室→撮影室の動線で、個室内で着替えを済ませてじっと撮影を待つ。個室は複数あり、前の人が終わるとすぐさま次の人が個室から呼ばれる仕組みとなっている。余計なアイドリングタイムを排して撮影装置の稼働率を最大限に引き上げる面白い試みだった。なおCTの造影剤注射が苦手なことは以前に書いた通りだが、こちらの病院では点滴針を留置することはなかった。これなら、普通の注射とさほど変わらないので負担はずっと軽い。

 

・いよいよ診察。予約時間からとうに2時間は過ぎている。検査結果が出るのが遅かったのかもしれない。

 

・診察室に入ると主治医はこちらに目を向けることなくPCに映し出された画像をじっとにらんでいた。おもむろに「肺には細かい点がいくつかあるようだけど、ほとんど見えない程度なので転移ではないね」の一言。入室後、1分も経たずに最大の山場を越えてしまった。

 

・一方のリンパ節は、やはり腫大が認められるとのこと。転移の可能性自体は低いとの見方は変わらないが、「CTに映るほどであれば切除せざるを得ない」との説明。切除の範囲は術中迅速病理で判断。ただし、転移であれば郭清したところで予後に変わりはないので切除する範囲も最低限となる。

 

・診察後は先ずは嫁に電話。母親にもメールで連絡。兎にも角にも肺転移は否定された。リンパ節はまたもやお預けとなったが、ここまで来たら手術日当日に白黒つけるしかない。診察前までは転移の確率ばかり気にしていたが、病院からの帰途には手術後の容態とその後の職場復帰のタイミングを調べ始めていた。