トリオと八重洲のダイアルのこと その1 | アマチュア無線の裏側で

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1970から1980年代の忘れがたい記憶から

トリオと八重洲の違いの話を書いたからには、ダイヤルの話も避けて通れません。

 

八重洲のダイヤルは長らく反時計回りで周波数の上がる仕様で、ベストセラーのFT-400/401やFT-101/B/Eは全機種、FT-101ZやFT-901の「途中まで」その流儀が続きました。マイナーチェンジで行うにしては余りにも大きな変更です。

反時計回りはDRAKE等にもありますが、やはり世間では時計回りで上がる方が主流ですし、そもそも無線機の先祖である、ラジオ用のバリコンは時計回りで容量が減る構造です。それに"PRESELECTOR" の同調は八重洲だって時計方向で周波数が上がります。

他にもオーディオのボリュームなど、回転による調節はほとんどが時計回りで程度が上がります。ですから、RF GAINは右に回し切り一杯を常用としても不自然とは思いにくいのでしょう。


八重洲がなぜ反主流の逆回転にしたのか理由は聞いたことはありませんが、推定はしてみましょうか。


例えばFT-200では、高価な水晶の数を節約した周波数構成の結果、バンドによりダイアルが逆回転になる(米国機に原型あり)、という実績もあるので回転方向に絶対的な拘りはなさそうです。しかし選べるとなったら?

 

まず、時計のように目盛板が動かないのであれば疑問はありません。しかし、指針が固定で目盛板の方が移動する場合は、その上に記載された数字の並びはどうなるか? Excel表のごとく「左から右へ」を昇順とすれば、あるいは0, 1, 2と昇順で横書きをするときの並び方を考えれば・・・それに合わせるとダイアルは反時計方向の回転になりますね。ダイアルとスケール盤が逆方向に回転する例もSTARとかにありますが、人間工学的に抵抗がなかったはずがありません。計測器では時々この種の逆回転ダイヤルを見かけますが、どうしても触り始めは違和感があるものです。
結局、以上の程度の理由だったのではないでしょうか。

蛇足ですが、福山の2mオールモード機MULTI-2700にはRF GAIN のノブが左回し一杯で最大、がロットにより存在しました。こういう例は非常に少ないと思います。