記述式時代の1アマ法規試験 | アマチュア無線の裏側で

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1970から1980年代の忘れがたい記憶から

これはまだ1アマ、2アマの法規が記述式、出題数が5問(2時間)だった時代の話です。

 

あるとき新幹線に乗っていた私は隣席から声を掛けられました。私がテーブル上に置いたマイクロカセット・レコーダーが非常に小型なのに興味を持ったとの事。それを皮切りに話をしていると、1アマ挑戦中の2アマだとか。今よりずっと上級の比率が低かった時代に、無線と関係ない場所で2アマが隣にいて会話になったとは偶然も偶然です。

 

その人は3、4回も1アマ国試に落ちたらしいのですが、法規の試験に関して「次は〇〇の問題が出ると見てるんですよねー」などと言うのです。つまり「5問くらいならヤマが当たれば合格」という発想であって、何度落ちても懲りないその杜撰(ずさん)な受験対策には呆れてしまいました。2アマの法規は相対的に簡単で何とかなったのでしょうが。

 

当時の1アマと2アマの法規、試験の要綱では法や条約の「大要」、と同じ、また記述式で5問・2時間半なのも同じでしたが出題方法が違いました。2アマの法規は5問の中をさらに枝番で分けた問題が多く、題意のキーワードを入れた法の抜き書きを求めるような問い掛け方が主なのに対して、1アマや上級プロでは法律の条文を丸ごと書かせるような問題設定でした。

 

ちなみに無線工学の方は1アマが5問・2時間半、2アマが10問・2時間で問題数は倍なのに時間は短かったのも、内容のみならず答え方までが簡単だったためです。これらの差は以前の「電気通信術の数字と記号」の投稿で、電信級はスピードだけでなく内容も簡単に設定されたと思われる旨を書きましたが、それと同様のことだと思います。

 

もちろん、1アマの試験でも法の決め事を正しく表現できれば原文通りでなくとも正解とされますが、実はそういう回答しかできないような勉強法では合格は覚束ないのです。しかし、択一式ならば充分に通用するでしょう。これは、択一式か記述式かの別が、勉強法自体も変えてしまうという例です。