電気通信術の数字と記号 | アマチュア無線の裏側で

アマチュア無線の裏側で

1970から1980年代の忘れがたい記憶から

アマチュアにも電気通信術(モールス電信)の試験があった時代の話、それに「数字・記号」は出題されるのか? 受験者にとっては重要な問題でしたが、尋ねられた誰もが言葉を濁して逃げていました。CQ出版社もQ&Aで「出る可能性がある」としか書けませんでしたが、現実的な対応として練習用のソノシート商品「モールスフォノコード」では電信級用はアルファベットのみで、2アマ用には数字を入れていました(記号はなし)。1アマ用は元々なかったはずです。

 

国家試験の要綱を見たところで「欧文」とか「和文」と言うのみですし、過去問も発表されません。そこで、2アマの受信試験の際、「数字や記号は出るんですか?」と質問した若い人がおり、かなり年配の監督者が「そんな質問には答えない」と怒鳴り返しました。それはもっともですが、言い方がね。当時は立場が上と思えば傲岸不遜な態度に出る公務員は決して珍しくはなく、年齢的に生涯それで通せて来た人物なのでしょう。

 

私の受けた電信級の受信は "international monitoring" (ちょうど25文字)でした。見て分かる通り文字の種類がごく少なく限定され使用頻度の低いQ, K, Z, J などありませんし、いわんや数字・記号をや。これは推測ですが、電信級の試験は単に25文字/分 というスロースピードだけでなく、内容も意図的に易しく設定されていたのだと思います。

逆に1アマの和文はアマチュア最高難度だったので、少々レベルを上げるべき、とされたとしても自然です。さらにプロ通信士の試験なら「額表」という形式になり、また一段と面倒になります。

 

では、その他を含めた私の経験から。

電信級・2アマ・1アマの欧文と和文の送受信試験。これら全ての中で、「和文の送信試験のみ」数字も記号(カッコ)も出題されました。世の言い伝えで「アマチュアには数字・記号は出題されなかった」、と書かれたのを見たことがありますが、私はこれに否定証言します。ただし、一総通でも記号が出なかったという話もあるので、出題する方も結構気紛れだったようです。